当記事の執筆は、管理栄養士 前間弘美が担当しました。
シャキシャキとした食感が魅力の水菜。伝統的な野菜である水菜は、京野菜のひとつとして古くから愛されています。
一方、「栄養がない」と思っている方も多いようですが、水菜は緑黄色野菜の1種で健康に嬉しい栄養素が詰まっています。
そこで今回は、水菜の栄養成分と効能について詳しく解説していきます。
水菜の栄養素を効率よく摂れる簡単レシピもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

教えてくれたのは: シンクヘルスブログ編集部
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水菜の主な栄養素と効能
じつは、水菜にはビタミン、ミネラル、食物繊維がバランスよく含まれており、ほうれん草やかぼちゃなどと同じ緑黄色野菜に分類されます。
とくに注目したい栄養素はβ‐カロテン、ビタミンC、カルシウム、鉄、食物繊維で、ほかの緑黄色野菜と比べても見劣りしません。
・β‐カロテン(μg)
水菜 1300
小松菜 3100
ほうれん草 4200
・ビタミンC(mg)
水菜 55
小松菜 39
ほうれん草 35
・カルシウム(mg)
水菜 210
小松菜 170
ほうれん草 49
・鉄(mg)
水菜 2.1
小松菜 2.8
ほうれん草 2.0
・食物繊維(g)
水菜 3.0
小松菜 1.9
ほうれん草 2.8
※すべて100gあたり
ではこれらの栄養素がどのような働きをするのか、詳しく見ていきましょう。
●老化の原因を除去する「β‐カロテン」
β‐カロテンは抗酸化作用に優れており、活性酸素の発生を抑えたり、取り除いたりする働きがあります。
活性酸素は免疫機能に関わるなど生命を維持する上で欠かせない役割を持っていますが、増えすぎると細胞を傷つけます。
その結果、血管や肌の老化を進めたり、生活習慣病のリスクを高めたりするのです。
本来であれば活性酸素が増えすぎないよう調節されていますが、加齢やストレスなどにより活性酸素が過剰となる場合があります。
このようなときに役立つのが、β‐カロテンなど抗酸化作用のある物質というわけです。
水菜など緑黄色野菜には、β‐カロテンが豊富に含まれますから積極的に摂りましょう。
●病気に対する抵抗力を高める「ビタミンC」
ビタミンCは、ストレスや風邪など病気に対する抵抗力を強めます。
さらにβ‐カロテン同様、抗酸化作用があるビタミンの1種です。
●丈夫な骨づくりに欠かせない「カルシウム」
カルシウムは、骨や歯の主要な構成成分です。
またカルシウムは、神経興奮の抑制や血液凝固作用の促進などにも関わっています。
意外かもしれませんが、水菜には牛乳の約2倍のカルシウム量が含まれます。
ただし、水菜に含まれるカルシウムは牛乳に含まれるものと比べると、吸収率がよくありません。
ちなみに、カルシウムはビタミンDやクエン酸などと一緒に摂れば吸収率が上がります。
ビタミンDはきのこに、クエン酸はレモンや梅干しなどに多く含まれますから、水菜と一緒に食べてみてはいかがでしょうか?
●酸素を運ぶミネラル「鉄」
鉄は、体内で酸素の輸送に関与しています。
そのため鉄が不足すると息切れや顔色が悪い、疲れやすいなどの症状が現れるでしょう。
ちなみに食品中に含まれる鉄は、2種類あります。
・ヘム鉄:動物性食品に多く含まれる
・非ヘム鉄:植物性食品に多く含まれる
つまり、水菜には非ヘム鉄が多く含まれているのです。
実のところ、非ヘム鉄はヘム鉄に比べて体内での吸収率が低いです。
ただしビタミンCや動物性たんぱく質と一緒に摂れば、鉄の吸収率は上がります。
水菜にはビタミンCが含まれますから、あとは肉や魚を一緒に摂れば効率的に鉄を補えますね。
サラダによく使われる卵やチーズなどでも、動物性たんぱく質を補うことが可能ですよ。
●便秘解消に役立つ「食物繊維」
水菜には、便秘解消に役立つ食物繊維が含まれます。
実は一言で食物繊維といっても、性質によって2つの種類に分類されます。
・不溶性食物繊維:水に溶けにくい
・水溶性食物繊維:水に溶けやすい
なお水菜に多く含まれるのは、不溶性食物繊維です。
不溶性食物繊維は水分を吸収し便のカサを増やすため、整腸作用が期待される栄養素です。
水菜が体に悪いという噂はホント?
水菜が「体に悪い」や「栄養がない」と噂されるのは、水分量が多いからだと推測されます。
みずみずしい水菜は全体の約90%が水分であり、大量に食べれば体を冷やすと懸念されることもあるようです。
ところが水菜を適量食べる分には、体に悪い影響はありません。
すでにお伝えしているように、水菜には私たちに必要な栄養素がたくさん含まれているため積極的に摂りたい野菜です。
ちなみに水分量は、水菜よりも小松菜やほうれん草の方が多いですよ。
【加熱・茹で・生】効果的な水菜の食べ方はどれか
水菜の栄養を効果的に摂るには「生」で食べることをオススメします。
なぜなら水菜に含まれるビタミンCは水に溶けやすく、熱に弱い性質を持っているからです。
そのため、水菜を加熱や茹でることでビタミンCが損失してしまうのです。
ただし、水菜をたくさん食べたいときには加熱してもよいでしょう。
加熱によってすべての栄養素がなくなるわけではありませんし、カサが減るので量が多くても食べやすくなりますよ。
新鮮な水菜の選び方について
栄養がたっぷり詰まった、新鮮な水菜の選び方をご紹介します。
・葉の緑が濃く、みずみずしい
・茎から葉先までまっすぐで、ハリのあるもの
逆に次のような水菜は、鮮度が落ちている証拠です。
・根元が変色している
・茎がつぶれている
・葉がしおれている
水菜を購入する際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
●鮮度を保つ保存方法とは
水菜は葉先が乾燥しないよう、軽く湿らせたペーパータオルなどに包んでから、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
この時に根があった切り口を下にして、立てて保存するとより鮮度を保つことができます。
なぜなら水菜などの葉物野菜は、収穫後も成長を続けているので葉や茎が上に伸びようとするからです。
そのため寝かせて保存すると茎が曲がりやすく、傷みが早くなります。
水菜の栄養が効率よく摂れる!簡単レシピの紹介
水菜に含まれるカルシウムや鉄分の吸収率を高める食材を使ったレシピ「水菜とサーモンのさっぱり和え」をご紹介します。
切って和えるだけの簡単レシピですから、ぜひお試しください。
なおカルシウムの吸収を高めるビタミンDはサーモンに、鉄分の吸収を高めるビタミンCはレモン汁に含まれていますよ。
【材料~2人分~】
・水菜 2株
・サーモン 150g
・白ごま 大さじ1/2
・醤油 大さじ1
・レモン汁 大さじ1
・オリーブオイル 大さじ1/2
・わさび 適量
【作り方】
①水菜とサーモンを食べやすい大きさに切る。
②ボウルに水菜、サーモン以外の材料を入れて混ぜ合わせる。
③②のボウルに①の水菜とサーモンを加えて、和えたら完成。
※わさびの量はお好みで調整してください。わさび無しでも美味しいですよ。
まとめ
以上、水菜の栄養成分と効能について解説しました。
水菜は健康に嬉しい栄養素が多く含まれていることがわかりましたね。
新鮮な水菜の選び方のポイントは「葉の緑が濃く、みずみずしい」「茎から葉先までまっすぐで、ハリのあるもの」です。
ご紹介した「水菜とサーモンのさっぱり和え」もぜひお試しください。
それでは当記事が参考となり、栄養たっぷりで新鮮な水菜を美味しく楽しんでいただけたら嬉しいです。