鍋がおいしい季節到来「太るor太らない鍋」の違いは?太らない食べ方8項目もご紹介!
2020/11/12
野菜や肉、きのこ類、シメまでおいしくモリモリと食べられちゃう“鍋”は身体だけではなく家族との団らんまでもポカポカと温かいものにしてくれる寒い季節の風物詩。
いろいろな食材を食べることができて栄養バランスがよさそうだし、つくるのもそう難しくないですよね。「毎日鍋でもいい!」なんて人も多いのではないでしょうか。
ですが、ビューティーフードアドバイザー・ヨガインストラクターの高木沙織さんによると何種類もある鍋のなかには「“太りやすい”鍋」もあるそうです。
どんな鍋が太りやすいのか解説してもらいました!
執筆/監修: ヨガインストラクター 高木沙織
ヨガインストラクター/ライター。骨盤ヨガや産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、体幹トレーニングに特化したクラスを...
「太りやすい鍋」は糖質と脂質が多い
「太りやすい」と聞くとついカロリーのことを思い浮かべてしまうかもしれませんが、じつはカロリーの高さ・低さだけに注目するのはあまり賢いこととは言えません。カロリーを構成する「糖質」と「脂質」の多さにも注目しましょう。
糖質は三大栄養素の炭水化物に含まれるもので、とり方次第では血糖値を急激に上げる原因にもなり、脂肪を蓄えやすくします。脂質のとりすぎは中性脂肪・悪玉コレステロールを増加させ肥満、生活習慣病のリスクを高めることに。
糖質と脂質が多く含まれているものは、おもにこちらです。
■糖質
米、麺類、パン、いも、果物、砂糖など
■脂質
肉の脂身、バター、油など
では、鍋でいうと……?
糖質・脂質多めの鍋とは……
すきやき
砂糖を使った甘い割り下や脂がのった牛肉がなんともおいしい「すき焼き」は、糖質・脂質が多く含まれます。
ちなみに、すき焼きの割り下(4人分)には砂糖大さじ3杯ほどを使います。グラムにすると45g。可食部100当たりの上白糖の糖質は99.2g(炭水化物99.2g-食物繊維総量0g)ですのでその半分近くの糖質量だと計算することができます。すき焼きが好きな人は、上白糖の使用量を減らし、はちみつやオリゴ糖を使うのもよいのではないでしょうか。
牛肉はリブロースを入れる方が多いですが、こちらは脂質が可食部100g当たり(和牛肉/リブロース/脂身つき・生)56.5gも。脂肪が多めできめこまかな肩ロースもすき焼きとの相性がよいですし、脂質は可食部100g当たり(和牛肉/かたロース/脂身つき・生)37.4gとやや抑えることができるので変更してみては。成人女性の脂質の1日の摂取目標量はエネルギーの20~30%ですので、2,000kcal必要な人で45~55gほどになるでしょう。肩ロースでもその半分近くをとることになるというわけです。
すきやきの他にも…
すき焼きのほかには濃厚な味わいのチーズ鍋、ごま油・ラー油・砂糖・ごまだれを使う担々鍋あたりも糖質と脂質の摂取量には気をつけたいところです。
<参考>
「第2章 日本食品標準成分表 2015年版」- 文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365419.htm
「日本人の食事摂取基準 2020年版」- 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
鍋をヘルシーに食べるために意識したい8項目
これでは鍋はダイエット中に向かないの?と思われてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。
次の鍋をヘルシーに食べるための8項目を参考にしてみてください。
1.食物繊維を含む食材と一緒に
野菜やきのこ類のような食物繊維を含む食材を食べることで食後の血糖値の急上昇を緩やかにしたり、肉・シメの食べすぎを防いだりしてくれる
2.ビタミンB1を含む豚肉やレバー、豆類などを足す
糖質の代謝を助けてくれる
3.ビタミンB2を含む葉菜類や卵、魚、レバーなどを足す
糖質・脂質の代謝を助けてくれる
4.脂質が多く含まれるごまだれ<ポン酢をチョイス
5.脂質が圧倒的に少ないタラは鍋にぴったり
6.にんにくとニラでビタミンB1の吸収率アップ
アリシンという成分が糖質の代謝を助けるビタミンB1の吸収率を高めてくれる
7.噛み応えがある食材を
多くの食材は鍋のなかでクタクタと柔らかくなるので、噛み応えによる満足感・満腹感を得るために根菜類やきのこ類、カリフラワーなどを加える。根菜やきのこ類からはいい出汁が出るので一石二鳥
8.食べるのに時間がかかる食材を選ぶ
次から次へとおかわりしてしまうと早食い・大食いにつながるので、貝や殻をむく必要のあるえびなどを加える
味つけが濃くなりすぎないことやシメを食べすぎないことも大事なポイントです。
鍋も食べ方しだい。おいしくヘルシーに鍋の季節を楽しみましょう。