ハウスクリーニングのプロに聞いた「大掃除」の順番の正解
2021/12/21
1年の家事の締めくくりとも言える大掃除。掃除する場所が増える分、できるだけ効率的に進めたいところですよね。そこで今回は、ライターの増田さんに、大掃除の手順の正解について取材をしてもらいました。
まずは大掃除を始める準備「不用品を処分する」
大掃除を始めるにあたって、まずやっておかなければならないのは不用品の整理です。家の中に不用品がたくさんある状態では効率的に掃除が行えませんし、せっかく家中を掃除しても「やりきった感」が出ないのではないでしょうか。
不用品はできれば、大掃除当日までに処分しておいてください。粗大ごみなどは時間がかかるので、大掃除のかなり前から準備をしておきます。本などもまとめて、ゴミの日に出しておきましょう。もし捨てることができなかった場合は不用品を一箇所にまとめておいて、大掃除を始めます。
そして大掃除当日ですが、今回話を聞いたハウスクリーニングのプロによれば、大掃除に限らず、気合を入れて掃除をやるときには共通する準備があるそうです。
・掃除は必ず換気をしてから始める
・掃除する服装は汚れてもいいもので、かつ動きやすいものを選ぶ
・マスクをして、洗剤などを使う場合は必ずゴム手袋をする
どれも言われてみれば当たり前のことですが、だからこそ重要でもあります。では、準備ができたら早速大掃除を始めましょう。
手順1:キッチンまわりのがんこな汚れはつけ置きしておく
キッチンのコンロやレンジフードなど、がんこな汚れが付着している部分は、無理にゴシゴシして落とそうとせず、つけ置き洗いしておきましょう。たとえば、レンジならば五徳やバーナーキャップをはずし、ぬるま湯に洗剤を注いだバケツにつけておきます。
つけ置きしている間にほかの場所を掃除しましょう。いきなりゴシゴシこするよりはこうしてつけておいて汚れを落とすほうが効率はいいですね。つけておく時間は30分から1時間ほどです。
大掃除を開始するタイミングでつけ置きをやっておいて、そのあいだにほかの掃除を進めるのが効率的です。
手順2:奥から手前がセオリー
家中を掃除することになる大掃除では、奥の部屋から始めるのがセオリー。つまり、玄関から一番遠い部屋から始めるのが正解です。しかし、いきなり奥の部屋から掃除機をかけるというのはNG。手順3を参考にしながら掃除を進めていきましょう。
手順3:部屋の掃除は「上から下へ」がセオリー
手順2で「奥の部屋から掃除する」とご紹介しましたが、部屋の中にも掃除の順番があります。それは「上から下へ」と進めること。
具体的には壁にあるエアコンや天井からぶら下がっている照明器具などから掃除を始めるわけです。こうして、高いところから低いところへ掃除をすることで、床にホコリなどが落ちるので、最後にそれを掃除機で一掃してください。
手順4:キッチン、トイレ、お風呂場などを掃除
次にキッチン、トイレ、お風呂場を掃除します。できれば、これらの場所は定期的に掃除をしておけば、大掃除だからといって、時間をかける必要はなくなります。
こういった水まわりは掃除の最後は水滴などを残さないことです。水滴を残すとそれが汚れの原因になるからです。
手順5:最後に玄関を掃除します
奥から掃除を進めて、最後は玄関を掃除します。玄関も天井や靴箱など上から下へ掃除していきましょう。また、表のドアノブやインターフォンなどもきちんと拭いておきましょう。大掃除を終えたあとも家の換気をします。全体をチェックしたら、終了です。
大掃除の手順のまとめ
ハウスクリーニングのプロによれば、大掃除を楽にするために重要なのは、手順はもちろん、それ以上に日頃のこまめな掃除だそうです。どんな汚れも、汚れがついてすぐに掃除をすれば、楽に汚れが取れるそうです。
大掃除のときにすべてやろうとほったらかしておくのではなく、大掃除を機会に日頃からの掃除をするように心がけましょう。
◆監修・文/増田剛己
WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』(ナショナル出版)、『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎新書)などがある。