「納豆」はすぐに食べちゃダメ!?「賞味期限ギリギリ」を狙ったほうがいい納得の理由とは

2024/02/09

賞味期限が1週間以上ある納豆。いつもどのタイミングで食べていますか?新鮮なうちに早めに食べるべきか、賞味期限ギリギリまで待つべきか……。

管理栄養士のゆかりさんに、日本のスーパーフードとも呼ばれる「納豆」のおすすめの食べ頃について教えてもらいました。

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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納豆のすごいところ

納豆は、蒸すか煮た大豆に納豆菌をかけて、発酵・熟成させた食品です。自然界では、稲わらに納豆菌がついているので、昔ながらの製法では稲わらに包んでつくられていました。

そんな大豆+納豆菌だけでつくられるシンプルなものですが、発酵することによって栄養価が変わります。

ゆで大豆と比べると、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、パントテン酸などの代謝に関わるビタミンB群が増加。そのほかにも、ビタミンKやナットウキナーゼといった血栓を防ぐ働きのある栄養素も大きく増えるのです。また、あまり知られていませんが、「ポリアミン」という成分も発酵によって増えることがわかっています。

この「ポリアミン」は、ほぼすべての生物の体内に存在している成分で、細胞の生まれ変わりに関わる働きを持っています。新陳代謝を活性化させるだけでなく、炎症を抑えて動脈硬化の予防効果も期待できるといわれています。

そんな「ポリアミン」の特徴は、生まれたての赤ちゃんほど多く、成長を終えると年齢とともに少なくなっていくのだとか。

すごい成分を増やすには?

納豆は大豆による伝統的な日本食です。
kuppa_rock/gettyimages

健康や美容にとってとても魅力的な「ポリアミン」。体内では減っていく一方なのですが、食品から取り入れることが有効とされています。

もともと大豆自体にも含まれていますが、発酵することによって含有量が増えるため、納豆は「ポリアミン」が多く含まれる食品となっています。

なお、納豆は製造されてからも発酵が続いているため、食べるタイミングによってその量を少しでも増やすことが期待できます。そのタイミングというのが「賞味期限ギリギリ」!

賞味期限とは、正しい方法で保管した場合に変質せずにおいしく食べられる期限のことです。期限を超えてしまうと、徐々に変質が始まり、においや味が落ちて食用に適さなくなってしまいます。

納豆は、保存中も発酵が続くことから、おいしく食べられる賞味期限ギリギリに食べることで一番多くの「ポリアミン」をとり入れることができるのです。

フードロス対策にもつながる!

納豆を買うとき、少しでも長持ちさせたいからと、賞味期限が長いものを選んでいませんか?

納豆については、先述の通り、賞味期限に近い方がメリットがあるため、

・できるだけ手前に並べてある賞味期限が近いものを選ぶ
・見切り品コーナーにあるものを選ぶ

ことがおすすめ!

すぐに食べ切れず、賞味期限をすぎてしまう心配があれば、ラップや保存袋で密封して冷凍保存が可能です。「ポリアミン」は長時間の加熱で減ってしまいますが、冷凍では問題ありません。

冷凍した納豆を食べる際は、前日に冷蔵庫に移してゆっくり解凍しておくと、おいしさを損なわずにいつもどおり食べることができますよ!

なお、ポリアミンの摂取を目的とする場合は、1日50gで十分とされているので何パックも食べる必要はありません。それよりも、続けて食べていくことの方が大切なので、紹介した内容を参考に、食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?

参考サイト

■執筆/ゆかり…保育園調理、セミナー講師、出張料理、料理教室、食育サイトの記事執筆など幅広く活躍中の管理栄養士で食生活アドバイザー。1児の母。

編集/サンキュ!編集部

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

 
 

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