ゼロ炭水化物肉食のための様々な生肉食品の選択:上から黒い石の背景に調理されていない牛肉ステーキ、ひき肉のパテ、心臓、肝臓と鶏の足

より太りやすいのはどっち?「ハンバーグ」vs.「ステーキ」カロリーだけではわからない違い

2023/07/24

肉料理の2大巨頭とも言える「ハンバーグ」と「ステーキ」。当然のごとく高カロリーな両者ですが、どちらのほうが太りやすいか、気になったことはありませんか?

そこで、管理栄養士と食生活アドバイザーの資格を持つライターのゆかりさんに、「ハンバーグ」と「ステーキ」、どちらが太りやすいのかについて解説してもらいました。

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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低カロリーなのはどっち?

高価な食品支出コストを計算し、空のプレート上の電卓、黄色のフォーク、ナイフをコピースペースでピンクの背景に隔離してカロリーと減量プログラムの概念を数えます
Moussa81/gettyimages

一般的なハンバーグの材料はひき肉、パン粉、卵など。一方、ステーキは厚めに切った塊肉を焼き上げたものに、しょうゆやトマトベース、デミグラスソースなどのソースが添えられることが多くなっています。

いずれも様々な肉が使われますが、ここでは見かけることが多い牛肉と豚肉に絞って紹介していきます。

ハンバーグはひき肉:生パン粉:卵=70g:15g:15gの割合をベースにした場合、ひき肉の種類別にカロリーは次の通りになります。

・牛肉使用の場合……239kcal
・豚肉使用の場合……209kcal
・あいびき(牛肉1:豚肉1)使用の場合……224kcal

ステーキは肉100gを使用する場合、主な種類や部位別のカロリー(いずれも脂身や皮を含んだ数値)は次の通りです。

・牛肩ロース(和牛/輸入牛)……380kcal/221kcal
・牛リブロース(和牛/輸入牛)……514kcal/212kcal
・牛サーロイン(和牛/輸入牛)……460kcal/273kcal
・豚肩ロース……237kcal
・豚ロース……248kcal

いずれも焼く前のカロリーで、焼くときに使う油や失われる肉汁などのカロリーは考慮していません。これらの数値からは、部位や産地によって異なるので、単純な比較はできないのでどちらが太りにくいかというのは一概に言えないです。

ただし、和牛か輸入牛かを選べる場合は、ハンバーグよりも輸入牛のステーキが低カロリーになる可能性があります。また、脂身が少ないことで知られているヒレが選べる場合は、牛肉、豚肉を問わずハンバーグよりも低カロリーになることは言うまでもありません。

糖質で比べると……

炭水化物バニ
zimmytws/gettyimages

太りやすさを考えるうえでは、カロリーの数値だけでなく、その内訳もじつは重要です。

カロリーは炭水化物・脂質・タンパク質から算出され、その中の炭水化物から食物繊維を差し引いたものを糖質と呼びます。糖質を多く摂ると血糖値が上昇しやすくなり、脂肪の蓄積へつながることに。

そのため、カロリーが同じでもより糖質の量が多いほうが太りやすいというわけです。

糖質は肉そのものにはほとんど含まれず、パン粉などの穀物に多く含まれています。そのため、パン粉を使用したハンバーグにはステーキよりも糖質が高くなってしまうのです。

パン粉(生パン粉の場合)15gあたりの糖質量は6.6g。一方、先述したステーキの種類の中では最大でも0.5gとなっており、ほとんど含まれていません。

ただし、つなぎを使わず塩だけでこねてつくられたハンバーグであれば、糖質はステーキと同じと捉えてもいいでしょう。

“歯ごたえ”も太りにくさの決め手に

女性 食べるステーキレストランの
Superanry/gettyimages

太りやすさを左右する要素としては、食べ物の食感、とくに「歯ごたえ」も無視できないポイントです。

一枚肉で厚みがあればあるほど、口の中で細かくするために噛む回数が増えるため、ひき肉をつなぎ合わせたハンバーグよりもステーキの方が噛みごたえがあります。

噛むたびに顎を動かすと、その刺激は脳へ伝わり、満腹感を早く感じやすいことがわかっています。さらに、交感神経に働きかけて内臓脂肪の分解を促進させることができるため、ダイエットには大いに役立つといえるのです。

食品メーカーがまとめた食品別咀嚼回数ランク表では、ハンバーグを食べたときの噛む回数が約35回なのに対し、ステーキは約50回という結果が示されています。このことから、ステーキの方が1.5倍ほど噛みごたえがあり、同じ量を食べた場合の満足度も高いと考えられます。

ちなみにステーキは焼き加減によっても噛みごたえが変わります。火を通せば通すほど、肉のタンパク質が縮むことで弾力が増すので、より歯ごたえを増やしたいのであれば、レアよりもウェルダンを選ぶのが正解。

さらに、ステーキもハンバーグも味付けにはソースを使うより、塩こしょうのみのほうが当然低カロリー。シンプルな味付けは、肉そのもののおいしさが感じられて満足度が高まるので、ごはんや付け合わせなどの食べ過ぎも防ぐことも期待できるでしょう。

カロリーと糖質量の結論

以上の結果をまとめると、ハンバーグとステーキ、それぞれ太りにくいものは次のような条件にまとめることができます。

ハンバーグ
・「豚肉>あいびき>牛肉」の順で低カロリー
・パン粉などのつなぎを使わないものは、低糖質

ステーキ
・和牛よりも輸入牛を選ぶと低カロリー
・部位は、「ヒレ」が断然低カロリー
・焼き加減はレアよりもウェルダン

味付け
・どちらもソースなしで塩こしょうのみ

ダイエット中であっても、良質なタンパク質の補給源として肉は摂りたいところ。ぜひ、食べないのではなく、賢く選んでハンバーグやステーキを取り入れてみてはいかがでしょうか?



■執筆/監修・・・

管理栄養士・ゆかりさん

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとしても活動。

参考サイト

 
 

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