日本のザルとちんげん菜

【旬食材】やわらかくてアクの少ない「ちんげん菜」を選ぶコツを野菜ソムリエが解説

2023/09/07

和食や中華はもちろん、クリーム煮などの洋風料理にも大活躍の「ちんげん菜」。いつもスーパーで、なんとなく選んでいませんか?

屋外で栽培する露地栽培(ろじさいばい)ものがおいしくなる時期に向けて、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、おいしい「ちんげん菜」の選び方を教えてもらいます!

サンキュ!STYLE 取材班メンバー。気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を...

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旬が1年に2回やって来る!

初夏の野菜畑
y-studio/gettyimages

ちんげん菜は全国に産地があり、ハウス栽培も盛んなため年間を通して手に入る野菜ですが、露地ものの旬は春と秋の2回あります。

特に秋は、徐々に朝晩が冷えるようになって旨味が増すのでおすすめ。畑に霜が降りるようになると露地栽培ができなくなるので、霜が降りる前ぎりぎりの時期が1年で1番おいしくなるときです。

緑が濃いのと淡いのどっちを選ぶ?

ちんげん菜の緑の葉

きゅうりやゴーヤといった夏野菜は、より濃い緑色をしたものがおいしいのですが、ちんげん菜は逆。

緑色が濃くなりすぎてしまっているものは成長しすぎてしまっていて、葉が固くなっていたり、アクが強くなっていたりします。やわらかくて食べやすいものを選ぶためには、葉が淡い緑色のものを探すようにしましょう。

ただ、葉の色がくすんで薄くなっていたり、黄色っぽくなってしまったりしているものは鮮度が落ちているので、「色が薄い」というよりあくまで「淡い緑色」を基準にしてください。

また、葉脈がしっかり見えてハリのあるものがより新鮮です。

根元は形重視で!

ちんげん菜の根元

ちんげん菜の根元は、ふっくらとして丸っこいものがおすすめです。

茎が肉厚で、ハリ・ツヤがあるものを選びましょう。なお、沖縄で栽培されるちんげん菜は茎が丸くならず、小松菜に似た形状になるものがあります。

また、根元の切り口の部分でも鮮度がわかります。切られてからあまり時間の経っていないものは切り口がみずみずしく変色していないので、根元を見るときは切り口の部分も確認しましょう。

秋のちんげん菜を堪能しよう

日本のザルとちんげん菜

ちんげん菜が日本で一般的に出回るようになったのは1970年代以降。同じように中国から伝わった野菜でも白菜は大正時代からすでに普及していたので、比較的“新参者”ということになります。
しかし、当時の中国野菜ブームもあいまって急速に人気を博し、今や中華料理以外でも頻繁に使われる、身近な野菜となりました。

抗酸化作用のあるβカロテンを豊富に含み、葉酸やビタミンC、そしてミネラルも取れるちんげん菜。1年で1番ちんげん菜がおいしくなる季節、ぜひ新鮮なものを選んで日々の食卓で楽しんでください。

■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部

 
 

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