ナスを選ぶとき本体から見るのは間違い!?旬の野菜選びを失敗しないための野菜ソムリエ解説
2024/07/15
夏から秋にかけて、気温が高い時期にぐんぐん成長しておいしくなるナス。焼きナスや煮物はもちろん、肉との相性もよいナスは使い勝手がよく、これからの季節は常備しているという人も多いのではないでしょうか。じつは、ナスを選ぶときに見るべき場所は、食べるときには捨ててしまう場所なのです。
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、新鮮でおいしいナスを選ぶコツを教えてもらいます。
まずはヘタを見て!
野菜を選ぶとき、ついつい食べる部分(可食部)を見てしまいがちですが、ナスを選ぶのに最初に見てもらいたいのは、ヘタの部分です。ナスはヘタの部分にトゲが生えている品種があり、このトゲが鋭くとがっていて、ピンと立っているほうが新鮮なのです。鮮度が落ちるとトゲはだんだん鋭さを失って寝てきます。
調理する際にはトゲが手に当たって邪魔だなと感じる人が多いとは思いますが、鮮度を見るうえでは重要な部分なのです。
切り口も見逃さずに!
ヘタの上部にある切り口は、ナスが畑で枝につながっていた部分です。収穫から時間が経つとこの切り口は変色してくるので、切り口の色もしっかりチェックしましょう。
また、ヘタ全体がみずみずしくハリがあるものがおすすめ。鮮度が落ちるとだんだんしおれてきて、最終的にはカビが生えてしまいます。一般的なスーパーでカビが生えた商品が置いてあることはまずないとは思いますが、念のため確認してから買いましょう。
もちろん本体の状態もチェック!
ここまでヘタのチェックポイントを見てきましたが、もちろん食べる部分、ナスの本体にも注目。
表面がなめらかでハリがあり、ツヤのあるものが新鮮な印です。また、ナスは水分が多くジューシーなのが特徴の野菜。同じくらいの大きさなら、より重たいほうを選びましょう。
夏から秋まで長く楽しめるナスを味わおう
ナスは夏野菜の代表格のひとつでありながら、「秋ナス」という言葉があるとおり秋まで楽しめる野菜でもあります。
夏の間は実がぎゅっとしまって煮くずれしにくく、食べごたえがあるのが特徴。一方で秋になるとやわらかくて皮も薄いものが出回ります。
夏の間はくずれにくさを活かしてほかの具材と一緒に煮込む料理や、しっかりかきまぜる必要のある炒め物など、そして秋になったらやわらかさを活かして天ぷらなど、使いみちを分けるのもおすすめ。ぜひ新鮮でおいしいものをお店で選んで、それぞれの季節のナスを楽しんでください。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部