「ヨーグルトの汁」はそのまま捨てないで!驚くほどおいしい水キムチの作りかた
2024/07/28
ヨーグルトを大容量サイズで買ってくると、食べている間にだんだん汁がたまってきますよね。なんとなく捨てながら「もしかして栄養あるかも?」と思っている人もいるのではないでしょうか?これは、ホエー(乳清)と呼ばれるもので、実際に栄養豊富な成分。捨ててしまうのはもったいない!
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、通常のキムチより圧倒的に簡単に完成する水キムチの作りかたを教えてもらいます。
そもそも「水キムチ」って?
水キムチとは、通常のキムチのように時間をかけて熟成させるのではなく、塩や水で作った漬け汁を使って、簡単に作るタイプのキムチのことです。
味わいは日本の浅漬けに似ていて、辛味はありません。鷹の爪を入れて漬けるとほんのり後味に辛さが出ますが、入れなくてもOK。本場韓国では家庭ごとに味が異なり、なかには長期間発酵して酸味が強くなっているものも。ちなみに韓国では栄養豊富な漬け汁も飲む人が多いほか、余った漬け汁は冷麺に使います。
通常のキムチも水キムチも乳酸菌が重要なはたらきをしますが、水キムチの場合は短時間で完成させるため、乳酸菌のエサとなる糖分を何かしらの形で足すことが多いです。韓国ではスイカや梨などの季節の果物を入れたり、日本ではリンゴを使ったり米のとぎ汁を加える人も。
ただ、もともと乳酸菌の多いホエーを使うことで、米のとぎ汁を用意できなくても作ることができます。
【レシピ】短時間で完成!ホエーで作る水キムチ
[材料]つくりやすい分量(数人で何度かにわけて食べる量)
・大根…1/3~1/2本
・にんじん…1/4本
・きゅうり…1本
・なす…1本
・塩…大さじ1(野菜の重量の3~4%が目安)
・鷹の爪…1本(なくても可)
・しょうが…1かけ
・にんにく…1かけ
・ホエー…100〜150cc程度
・あれば米のとぎ汁…50cc程度
[作りかた]
1.大根とにんじんは皮をむいて短冊形に切る、きゅうりは5mm程度のななめ薄切りに、なすは輪切りにする。塩をまぶし、10分程度置く。
2.鷹の爪は水につけて戻して種を除き、輪切りにする(市販の輪切り唐辛子でも可)。しょうがはせん切りに、にんにくは薄切りにする。
3.野菜の水気を絞ってジッパーつきポリ袋か保存容器に入れ、鷹の爪・しょうが・にんにくとホエーを加えて冷蔵庫で半日ほど冷やす(できれば1日以上置くのがおすすめ)。
好きな野菜を入れてOK!あればフルーツも入れてみて
今回のレシピでは、つくりやすい野菜と分量をお伝えしていますが、水キムチはほとんどどんな野菜でも作ることができます。パプリカ、白菜、かぶ、キャベツ、小松菜など、お好みにあわせて作ってみてください。
また、この記事の前半で説明したように、フルーツを入れるとその糖分が乳酸菌のエサになって増え、より乳酸菌の健康効果が得やすくなります。リンゴや梨など、季節ごとに手に入りやすいフルーツをひとくちサイズに切って入れてみてください。ちなみに漬け終わったフルーツもそのまま食べられますよ!
水キムチで野菜も乳酸菌もしっかり取ろう!
さっぱりした味わいなのに、栄養がしっかり取れる水キムチ。暑い季節はどうしてもアイスや素麺など口当たりのよいものばかり食べて栄養が偏りがちですが、そんなときは一度にまとめて作れて彩りもよい水キムチで、しっかり栄養補給しましょう。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部