生姜焼き

勝負は焼き始める前にほぼ終わっている!?いつもの「しょうが焼き」を劇的においしくする「ひと手間」とは

2024/07/26

大人も子どもも大好きな、定番人気メニュー・豚肉のしょうが焼き。でも、しょうが焼きをやわらかくおいしくつくるのって、意外と難しいですよね。

今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、たった「ひと手間」でいつものしょうが焼きを劇的においしくする方法を教えてもらいます!

サンキュ!STYLE 取材班メンバー。気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を...

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しょうが焼きは「焼く前」が勝負!

豚肉

しょうが焼きをやわらかく焼き上げるためには、肉を焼く30分前に冷蔵庫から出しましょう。よくスーパーなどでしょうが焼き用として売られている豚ロース肉は、通常のこま切れ肉やうす切り肉よりも分厚く、肉全体に火が通るのに時間がかかるタイプの肉です。

そのため、肉が冷たいままフライパンに入れてしまうと、全体に火がとおる前に表面だけ固くなってしまう…ということもしばしば。さらには、冷たいまま焼くと、焼いている最中に旨味成分を含んだ肉汁が外に出ていってしまいやすい、という欠点もあります。

焼き始める30分ほど前に冷蔵庫から出しておけば、だいたい常温になった状態で焼くことができます(これ以上前から出してしまうと、肉が温まりすぎて衛生面に問題が出るので注意を)。ちなみに肉に塩などを振る場合は、30分経ったあと、つまり焼く直前にしてください。やわらかく焼くためには焼いている最中の作業が大事…と思いきや、勝負は焼き始める前にほぼ終わっているのです。

はじめから「うす切り」という選択肢も

豚肉

しょうが焼きが固くなってしまう大きな原因が「全体に火がとおる前に表面だけ固くなる」ことなので、そもそも分厚い肉を使わないでつくる、という選択肢もあります。

スーパーの精肉コーナーにある、豚バラうす切り肉や、しゃぶしゃぶ用ロースうす切り肉など、短時間で全体に火がとおるタイプの肉を使えば、固くなる心配はありません。何も、パッケージに「しょうが焼き」と書いてある肉を使わなければならないという決まりはないのです。

うすい肉だと食べごたえがないのでは?という心配もあるかもしれませんが、うすい代わりに枚数が多くなってかさが増えるので、見た目のボリュームも増えますし、意外と満足感も高いです。

さらなる「ひと手間」をかけるなら?

料理

ここまで読んで、「ひと手間」が意外と簡単だったので、もうちょっと手をかけることができそう!と思った人は、ぜひ「焼く前に肉汁をふき取る」という手間も加えてみてください。前述の、焼く30分前に肉を冷蔵庫から出す、というのを実践すると、その30分の間にけっこう肉汁が出てくることがあります。その肉汁を、焼く前にふき取っておきましょう。余裕があったら小麦粉をまぶすのもおすすめ。

さらにもうひとつ、調味料はあらかじめ漬け込んでおくのではなく、焼いている最中に入れるのがおすすめ。使う調味料を全部1つのボールなどに入れた「あわせ調味料」の状態でフライパンに投入すると、やわらかく仕上がりやすくなりますよ。

もちろん一度に全部やろうとすると大変なので、ぜひ「これならできそう!」と思った「ひと手間」を選んでみてくださいね。

少しの手間でいつもの料理が変わる!

しょうが焼きのような定番料理は、あまり細かいつくりかたを気にせず「なんとなく」でつくる人もいるかもしれません。しかしこういった定番料理こそ、ちょっとした工夫で仕上がりがやわらかく、そして旨味を逃がさずに調理することができるのです。ぜひ「焼く前」を意識して、手軽においしいしょうが焼きを楽しんでください!

■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。Instagramは「@megumi_kitchen_and_atelier」。
編集/サンキュ!編集部

 
 

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