いつもの"サイコロステーキ"を劇的においしくする「ひと手間」
2024/08/04
スーパーのお肉売り場によく売っている、サイコロステーキ。子どもでも食べやすいうえに通常の牛肉より安いので、よく買うという人も多いのでは。でも、サイコロステーキをおいしく焼くのって、意外とむずかしいですよね。
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、サイコロステーキを上手に焼くための「ひと手間」を教えてもらいます。
とにかく「表面だけ焼く」→「蒸す」!
サイコロステーキをフライパンで焼くとき、全体に火をとおそうとしてコロコロ転がしていたら、いつのまにかくずれてしまった…という経験がある人もいるのでは。じつは、たいていのスーパーで売っているサイコロステーキは、牛肉をサイコロ状にカットしたものではなく、成型肉です。そのためくずれやすいという特徴があり、コロコロ転がすのはNG。
焼くことで火をとおすのではなく、表面に焼き色をつけることだけを考えて、そのあと「蒸す」工程で火をとおすようにしましょう。目安としては、1つの面を焼くのに1分、焼き色がついたら面を変えてまた1分、という具合にすべての面を焼き、最後にフタをして火を止めて2分蒸します。焼き色をつけることで、成型肉の独特の風味も感じにくくなりますよ。
何が違う?成型肉を焼くときの注意点
前述のとおり、スーパーで売っているサイコロステーキは成型肉であることが多いのですが、通常のお肉と何が違うのでしょうか。成型肉は、そのままだと捨てられてしまう半端な肉を固めてつくられたものです。いろいろな部位が混ざっていることが多く、また肉どうしをくっつけるために卵や大豆などが使われていることが多いです(そのため、食物アレルギーのある人は成分表示やアレルギー表示をよく見て購入してください)。
純粋なお肉と違って加工されているため、よくある牛ステーキのようにレアの状態で食べることはできません。中までしっかり火をとおして、万が一食べるときに赤いものを発見したら電子レンジなどで追加の加熱をしてください。また、成型肉は焼くときに油が多く出ます。フライパンに油をひかずに焼き、気になる場合は出てきた余分な油をキッチンペーパーなどでふき取りながら調理しましょう。
「ひと手間」でサイコロステーキをおいしく焼こう!
ひとくちサイズで食べやすく、値段も手ごろなサイコロステーキ。ただ、焼き方によっては油っこくなってしまったり、すぐくずれてしまったり、風味が気になったりと、意外とおいしく焼けないことも。ちょっとした「ひと手間」をかけることで、コスパよくおいしく楽しみたいですね。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部