じつは避けたほうがいいかも!?野菜のプロが教えるイチゴの「もったいない」食べ方4選
2024/12/04
12月に入ると、クリスマス需要もありスーパーの店頭でよく見かけるようになるイチゴ。決して安いフルーツではないので、せっかく買った際にはできるかぎりおいしく食べたいですよね。
しかし、ただ洗って食べるだけの単純なフルーツに思えるイチゴでも、野菜のプロが見ると「もったいない」食べ方をしてしまっている人が多いそう。今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、やってしまいがちなイチゴの「もったいない」食べ方4選と、おすすめの解決法を教えてもらいます。
1.「冷たいまま食べる」はもったいない!
フルーツのなかには、冷やすと甘さが増すものと、そうでないものがあります。たとえばブドウや梨は0℃くらいまで冷やすと甘さが増すので、冷蔵庫で冷たくして食べる人が多いですよね。
一方、イチゴは冷やしてもあまり甘さが変わらないうえに、冷たい状態だと甘さを感じにくくなってしまいます。これは、桃やバナナも同様です。そのためイチゴを食べるときは、食べる少し前に冷蔵庫から出しておいて、冷たすぎない状態で食べるのがおすすめです。
2.「洗ってしばらくしてから食べる」はもったいない!
イチゴは非常に傷みやすいフルーツです。手で持って移動するだけでも傷んでしまうことがありますし、食べるために洗うだけでも着実に傷んでいきます。
そのため、たとえば夕食後にイチゴを食べようとして、食事前にあらかじめイチゴを洗っておくのは避けたいところ。イチゴを洗う際は、できるかぎり食べる直前のタイミングで。少しでもよい状態でイチゴを食べましょう。
3.「先端から食べる」はもったいない!
大きめのイチゴを食べるとき、ひとくちで一気に食べられないと少しずつかじることになりますが、そんなときはどこからかじっているでしょうか。「そんなの覚えていないよ」という人もいるかもしれませんが、もしかしたら「もったいない」食べ方になっているかも。
というのも、イチゴは部分によって甘さが違います。先端の部分(とがった部分)が一番甘いので、先端を先に食べてほかの部分をあとで食べると、甘さを感じにくい順序になってしまうのです。逆に先端の部分を最後にすると、甘みを感じやすくなるのです。
4.「買って数日後に食べる」はもったいない!
多くの野菜やフルーツは鮮度がよいほどおいしいですが、イチゴはとくに、収穫後に味が落ちるスピードが速いフルーツ。買った当日、翌日、そして3日後…と、あっという間に味が悪くなってしまいます。イチゴ狩りで食べるイチゴがおいしいのは、もちろんイベント感覚で楽しいからというのもありますが、一番新鮮な状態で食べているという理由も大きいのです。
家庭で食べるときは、できれば買った当日に、それが難しい場合は翌日には食べるのがおすすめ。数日置いても腐ることはないのですが、確実に味が落ちてしまうため、できるだけ早いタイミングで食べるようにしましょう。
イチゴをできるだけおいしく食べよう!
イチゴの本来の旬は初夏ですが、現在は栽培方法の工夫や品種改良によって、12月頃から6月はじめにかけてかなり長い間、状態のよいイチゴが出荷されるようになりました。特にクリスマスシーズンやひな祭りシーズンはスーパーの広告に載ることも多く、買う機会が増える時期ですが、やはりほかのフルーツよりも値段が高めなので、せっかく買ったのにベストではない食べ方をしてしまうのは「もったいない」ですよね。
ぜひ今回解説したポイントをおさえて「もったいない」を避けることで、できるだけおいしい状態でイチゴを楽しんでくださいね。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部