レシピに「酒」とあったら…「料理酒」と「清酒」どっちを使えばいい?

2019/02/14

「酒」は、料理のレシピによく出てくる調味料のひとつです。でも、「それはお酒として飲まれている日本酒のこと?」と疑問に思う人や、「料理酒と清酒があるけれど、本当はどっちを使った方がいいの?」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。そこで、料理酒と清酒の違い、またそれらの上手な使い方を、暮らしスタイリストとして料理を始め家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんにお聞きしました。

そもそも「料理酒」と「清酒」ってなにがどう違うの?

「料理酒」と「清酒」のもっとも大きな違いは、塩が入っているかどうかにあります。塩が加えられているものを料理酒、入っていないものを清酒と呼ぶのが一般的で、料理酒は清酒に比べると、値段が手頃です。

酒税法により、お酒には税金がかかります。料理酒は塩を加えることで飲み物としてのお酒ではなく、発酵調味料という食品とされ、酒税法対象外となります。そのため、値段が安く購入することができるのです。なお、料理用に作られた清酒というものもあります。料理用であっても塩が入っていないため、あくまでお酒扱いとなり、値段は高くなります。

なお、レシピで「酒」と書かれている場合は、「清酒」を示していることが多いです。料理酒には海水に近い3%程度もの塩分が含まれているため、料理酒を使うと、分量通りにつくっても塩辛いことがあります。その場合は全体の食材を増やしたり、醤油や塩などの調味料を減らしたりといった味の調整が必要となります。

となると、「料理酒を使うメリットは、ただ安いだけ?」と思ってしまうかもしれませんが、そうではありません。料理酒だからこその美味しい理由もあります。

料理用のお酒だからこそ、料理に合うこともある

料理酒と清酒のもうひとつの違いは、精米歩合の差にあります。日本酒好きな方ならご存じかもしれませんが、清酒は雑味をなくし、香りをよくするために、表面を削った米を使って作られます。より多く削った米を使った日本酒が吟醸や大吟醸と呼ばれ、より高級なお酒とされます。

一方、料理酒に使うお米はあまり削りません。つまり、雑味があるということになるのですが、そこにアミノ酸などの旨み成分も多く含まれています。そのまま飲むのであれば、雑味なくスッキリしたものの方が口当たりがよくなりますが、料理に使うのであれば、その雑味が食材や他の調味料と合わさり、美味しさにつながることがあるのです。

また、日本の伝統的調理法に「酒塩」といって、清酒に塩を加えたものがあります。酒塩焼きや酒塩煮など、魚に塗って焼いたり、煮込み料理に使うと、食材を柔らかくしたり、肉や魚のくさみを消したり、身を引き締めたりするという効果があります。料理酒は、最初から清酒に塩が加えられているもの。料理酒を使って調理をすることで、酒塩のメリットを経済的かつ手軽に得られることもあります。

料理酒de「1分鍋」:鱈とあさり、冬野菜の1分鍋

加塩タイプの料理酒を使った料理で最近話題なのが「1分鍋」です。魚介一種類、野菜一種類、料理酒と水を1分煮込むだけという手軽につくれる鍋料理。塩が入っている料理酒だから、味つけも不要です。このときに使う料理酒の分量の目安は、魚の切り身を使った鍋であれば、料理酒と水が1:1、味のついている缶詰であれば、料理酒と水は1:2。それ以外はお好みの食材を使ってつくれます。

そこで私からご提案したいのは、鱈とあさり、冬野菜の1分鍋のレシピです。食材は多めになっていますが、煮込むのは1分だけ。野菜がたっぷり食べられて、旨みも豊富な鍋料理となっています。

■作り方・一人分
・大根(30g)とにんじん(30g)はピーラーでスライスします。
・白菜(2枚)と鱈(一切れ)は食べやすい大きさに切り、春菊(2本)は3~4cm程度に切ります。
・鍋に大根とにんじん、白菜、あさり(50g)、水(150cc)、料理酒(150cc)を加えてひと煮立ちさせ、さらに鱈と春菊を加えて1分煮込んだら、できあがり。

硬い野菜もピーラーで薄く切ることで、短時間で煮ることができます。見た目もクルクルと可愛く、口当たりも優しいです。


◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしをつくる、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。

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