【管理栄養士監修】「さくらんぼ」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2020/10/17
赤い宝石といわれているさくらんぼには、豊富な栄養素が含まれています。実が小さく甘いためたくさん食べてしまいますが、カロリーはどれくらいになるのでしょうか。そんなさくらんぼの栄養素とカロリー、そしておすすめの調理方法についてまとめています。
さくらんぼの種類
赤い宝石といわれている、小さな赤い実であるさくらんぼは、ビタミンをはじめとする栄養素が豊富に含まれています。そんなさくらんぼには、国や地域によりさまざまな種類があります。その数は、全世界で1,000を超えると言われています。
日本では「佐藤錦」というさくらんぼが有名です。また佐藤錦以外にもアメリカンチェリーと同じくらいの大きさである「月山錦」、旬をむかえるのが早い「豊錦」といった品種があります。
さくらんぼのカロリーと栄養素
国産のさくらんぼのカロリーは、可食部あたり100gで60kcalです。さくらんぼに多く含まれている栄養素は糖質であり、炭水化物の表示から含有量を計算すると可食部100gあたり14.0gとなります。
さくらんぼには糖質以外にも、鉄やカリウムなどのミネラル成分や、葉酸やビタミンCなどのビタミン類などの栄養成分も含まれています。
さくらんぼの栄養素1:ビタミンC
さくらんぼの栄養素2:葉酸
さくらんぼの栄養素3:パントテン酸
さくらんぼの栄養素4:カリウム
さくらんぼの栄養素5:ビタミンE
さくらんぼの栄養素1:ビタミンC
さくらんぼには栄養成分のビタミンCが多く含まれています。
ビタミンCには、免疫機能を高める効果があるといわれています。目、鼻、のどなどの粘膜を正常に保つといわれており、ウイルスなどから体を守ってくれます。
この他にも、シミやそばかすなどの原因であるメラニンがつくられるのを防いでくれる効果があるといわれています。
さくらんぼの栄養素2:葉酸
さくらんぼに含まれている葉酸は、赤血球の形成を助けたり、細胞分裂が活発な胎児の正常な発育に役立つことから、特に妊娠を望む人や妊娠中の人に積極的な摂取がすすめられている栄養素です。
また、葉酸が細胞分裂に関わることから、妊娠中の人以外にとっても健康な皮膚や粘膜の維持に役立ち、アンチエイジング効果が期待できると言われています。
さくらんぼの栄養素3:パントテン酸
さくらんぼに含まれるパントテン酸は、腸内細菌の働きにより体内でも生成できる栄養成分で、ビタミンB5と呼ばれることもあります。
パントテン酸は、美容効果のあるビタミンCの働きを助け、抗ストレスホルモンの合成に関わってストレスを和らげる効果があるといわれています。このほかに、たんぱく質、脂質、糖質の代謝を活性化させる働きもあります。
さくらんぼの栄養素4:カリウム
さくらんぼに含まれるカリウムは、体内にある塩分の濃度を調節してくれるといわれている栄養成分です。利尿作用があり、体の中に塩分が多い場合は、汗や尿などと一緒に体の外へ排出するよう働きかけてくれます。
この働きのため、濃い味付けの食事が多い人や高血圧、むくみのある人は、積極的にカリウムを摂取するとよいと言われています。また、大量の汗をかいたり、お酒や甘いものを摂ることでカリウムが失われやすくなるので、注意が必要です。
さくらんぼの栄養素5:ビタミンE
さくらんぼには、抗酸化作用のあるビタミンEも含まれています。細胞の老化を進める活性酸素の活動を抑える効果があるとされており、同じように抗酸化作用を持つビタミンAやビタミンCと一緒に摂取するとより効果があるとされています。
さくらんぼには、体内でビタミンAに変わるβ-カロテン、ビタミンCも含まれているので、アンチエイジング効果が期待できる食材と言えます。
さくらんぼはダイエットに効果がある?
さくらんぼはダイエット効果が期待できる食品といえるでしょう。糖質が多く含まれていますが、ダイエット効果が期待できそうな成分も含まれています。そのうちのひとつの成分がアントシアニンです。
アントシアニンは、抗酸化作用を持つポリフェノールですが、インスリンの働きを助けて血糖値の上昇を抑える効果も期待されています。他にも、糖やコレステロールの吸収を抑えてくれる食物繊維なども含まれています。
さくらんぼを使ったおすすめのレシピ
栄養素が豊富で、ダイエット効果も期待されるさくらんぼをそのまま食べるのもいいですが、工夫したレシピをつくってみてはいかがでしょうか。
さくらんぼといえばスイーツのイメージがありますが、定番のスイーツ以外にも少し変わった和食のレシピもご紹介します。ぜひ、お気に入りのレシピを見つけてください。
さくらんぼのおすすめレシピ1:チェリータルト
1つ目のおすすめレシピは、さくらんぼのタルトです。ダークチェリーをたっぷり使った、クリームチーズの入ったレシピになります。
使用するダークチェリーは缶詰となっていますが、本格的にタルト生地を小麦粉からつくってみたい人は、ぜひ挑戦してみてください。
さくらんぼのおすすめレシピ2:さくらんぼのクラフティ
しっとりしているのになめらかなさくらんぼのクラフティは、甘く優しい卵の風味広がる一品です。
缶詰などの加工品のさくらんぼを使うより、生のさくらんぼを使ったほうがよりおいしく仕上がります。
さくらんぼのおすすめレシピ3:アメリカンチェリーの白和え
さくらんぼのレシピというと、お菓子のレシピばかりをイメージするかもしれません。
このアメリカンチェリーの白和えは、和風のおかずとして楽しむことができるレシピになっています。アメリカンチェリーと豆腐の相性の良さもさることながら、ごまの風味広がる一品料理となっています。
さくらんぼをおいしく食べよう!
赤い宝石といわれているさくらんぼには、肌によいといわれている栄養成分ビタミンCや、その働きを高めてくれるβ-カロテンやビタミンEなども含まれているため、美容効果が期待できます。
さくらんぼはそのまま食べるだけでなく、チェリータルトやさくらんぼのクラフティなど料理をして食べるのもおすすめです。
美容効果が期待できるさくらんぼをおいしく食べましょう。
監修者ミニコラム:冷やし過ぎはNG?さくらんぼの温度別保存方法&甘味UPのコツ
さくらんぼの品種によっては、5月下旬から収穫が始まることで、毎年初夏の訪れを楽しみにしている方もいるのではないでしょうか。
さくらんぼは温度変化にデリケートなので、購入や入手した状況に合わせ、保存方法を変えてるのが正解です。
・冷蔵保存されていたもの → 水分の蒸発防止にラップをかけて冷蔵庫へ
・常温保存されていたもの → 新聞紙などに包んで冷暗所へ
冷え過ぎや結露で甘味が落ちたり傷みやすくなるので、できれば常温のものが◎。いずれにしても、おいしく味わえるのは収穫後2~3日。時間がたつほど風味も落ちるので、できるだけ早く食べましょう。
常温のサクランボは、30秒ほど氷水で冷やすと甘みが強く感じられるようになるので、試してみてくださいね!