様々な背景に置かれたチョコレートのイメージ

【管理栄養士監修】賞味期限切れの「チョコ」はいつまで食べられる?冷凍したものは?

2020/07/26

チョコはカカオ豆や砂糖からつくられていて、日持ちしやすいとされています。今回は、賞味期限切れのチョコはいつまで食べられるのか、冷蔵・冷凍したものはどうなのかを詳しく検証していきます。また、傷んだチョコがどのような状態になるのかについても紹介していきます。

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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チョコは賞味期限がすぎても食べられる?

光沢のある甘いチョコレートの液体スプラッシュ。
borzaya/gettyimages

チョコの賞味期限は短くて半年、長くて1年以上あり、賞味期限がすぎていても食べられるといわれています。

チョコは、カカオ豆の種子を発酵・焙煎したカカオマスに、砂糖・粉乳・ココアバターを混ぜてつくられていて、水分をほとんど含んでいないことから、傷みにくい食品です。

ただし、ナッツやフルーツ・生クリームが入った生チョコなどは、水分が増えたり、ほかの食材が加わることで賞味期限が短くなります。

賞味期限と消費期限の違い

ここで、賞味期限と消費期限の違いについてまとめます。賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。

賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限をすぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。

消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた場合、記載されている「年月日」まで「安全に食べられる」期限になります。お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。

もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期限にかかわらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。

冷蔵庫で保存したチョコの賞味期限

水分が多い生チョコや、チョコ以外の原材料が使われている中身が入ったボンボンショコラのように、賞味期限が短く設定されているものは、冷蔵保存することがあります。

チョコは高温多湿の場所を避けて保存することで、長くおいしさを保てます。通常、チョコは28℃以上で溶けて風味や食感が落ちるため、それ以下であれば常温保存ができます。

夏場などの高温が避けられないときは、匂い移りを避けるためにラップで包んで密閉できる保存袋などに入れ、冷蔵することは可能です。その場合は、冷蔵室ではなく野菜室が適しています。野菜室のほうがやや高めに温度設定されていて、室温により近くなることが理由です。

ただし、急激な温度変化によって結露が起こると品質は低下するので、室温に移してから15~30分待って開封するようにしましょう。

冷凍庫で保存したチョコの賞味期限

メーカーからは推奨されていませんが、チョコは冷凍保存することもできます。この場合、冷蔵保存と同じことに注意する必要があります。

チョコはとても匂いを吸収する性質があるため、必ず密封することと、急激な温度差による結露が起こると劣化するので、室温に出してからしばらくして開封するようにしましょう。

傷んだチョコの特徴

砕いたチョコレート片のフライングピース
Jag_cz/gettyimages

水分が少ないだけでなく、水分を抱え込む性質がある砂糖を含むことで、微生物の増殖に必要な水分がほとんどないため、傷みにくい食品とされるチョコ。

しかし、たとえほかの原材料が使われていないシンプルなチョコであっても、適切に保存されていないと傷んでしまうことがあります。傷んだ場合は、どのような特徴が現れるのでしょうか?

特徴1:カビの発生

水分が少ないのでチョコにはカビが発生しにくいといわれていますが、温度差が激しいところへ移動させることによって結露が起こると、その水分からカビが繁殖する場合があります。

カビが発生しやすい温度は約20℃から30℃といわれていますが、結露したままのチョコを冷蔵すると、冷蔵庫内でも繁殖する可能性があります。カビの増殖した様子は綿菓子のようにふんわりと見えます。白い以外にも青や緑色のカビが見られることもあります。そのようなカビが生えたチョコを見つけたら、すぐに廃棄しましょう。

【日数別】賞味期限切れのチョコはいつまで食べられる?

チョコレートの小品
Tetiana Garkusha/gettyimages

自己責任にはなりますが、賞味期限が切れたチョコでも適切に保存が行われていれば、食べることができるといわれています。

なぜならチョコは水分が少なく、糖分が多い食品だからです。水分が少ない分、カビや微生物の発生を抑えられると考えられています。ただし、高温には弱く、適切な保存方法が守られていない場合はすぐに傷みます。

賞味期限内でも保存方法には十分な注意が必要です。

賞味期限が1カ月すぎたチョコ

賞味期限が1カ月すぎても、適切な保存がされていたチョコはまだ食べられると考えられています。ただし、生クリームやナッツ・果物・クッキーなどが入っているチョコは日持ちがしないので、賞味期限がすぎたら食べられない可能性が高いです。

ちなみに、購入後の保存温度や湿度の状態が悪い場合には、ファットブルームやシュガーブルームと呼ばれるものが起きることがあります。これが起きるとチョコレートの表面のツヤが失われ、白っぽくなり、食べられないわけではありませんが、風味や食感が落ちている状態になります。カビと見分けがつかない場合は、食べるのを避けましょう。

賞味期限が半年すぎたチョコ

正しく保存されていた、賞味期限が長く設定されているチョコの賞味期限が半年をすぎた場合は、まだ食べられるといわれています。

チョコの傷み具合は種類によって違ってきます。なかでも、シンプルな原材料のみでつくられた板チョコは、日持ちしやすくなっています。

しかし注意しなくてはいけないのが、生クリームが入った生チョコやゼリーなどの入ったボンボンショコラ。どちらも要冷蔵で長持ちしませんので、表示されている期限内に食べ切りましょう。

賞味期限が1年以上すぎたチョコ

賞味期限が1年以上すぎて正しい方法で冷蔵・冷凍などがされていたチョコは、まだ食べられるといわれています。

チョコは賞味期限がすぎても食べられると一般的に考えられていますが、保存方法が悪ければ賞味期限内でも傷みます。また、チョコの種類によって賞味期限が違います。お店で売られていた状況によってもチョコの傷み具合は違ってくるでしょう。

賞味期限がすぎたチョコは見た目だけでなく、味や匂いにも異常がないかよく確かめてから口にしましょう。

チョコの正しい保存方法

ココアパウダーとダークチョコレートの破片
Eivaisla/gettyimages

チョコに最適な保存温度は15℃くらい、最適な湿度は50%前後といわれています。ただし、生チョコやボンボンショコラなどは10℃から16℃以下でないと傷むので、冷蔵庫で保管します。

チョコは直射日光が当たる場所や高温多湿な場所は避けて、日陰で風通しのよいところを選んで湿気に注意しながら保存しましょう。

また、チョコは28℃を超えると溶けて品質が劣化するので、暑くなるときは冷蔵庫や冷凍庫を利用しましょう。

冷蔵庫で保存する

夏場などの暑い季節はチョコを冷蔵庫の野菜室で保存します。また、チョコを長期で保存したいときも、冷蔵庫または冷凍庫に入れます。

冷蔵庫や冷凍庫内のいっしょに入っている食品から匂いが移ると、賞味期限内でもチョコの風味が落ちてしまいます。ビニール袋などでしっかりと密閉して、匂い移りを防ぎましょう。

チョコを冷蔵庫から出して食べるときは、15~30分常温にもどしてから開封することで、結露を防いでおいしく食べられます。

賞味期限切れのチョコには要注意!無理して食べないようにしよう!

チョコレートを食べ、笑顔のカリスマ的な陽気な若い女性
Phoenixns/gettyimages

チョコは水分をほとんど含まないお菓子なので日持ちしますが、賞味期限が切れたり傷んだものは無理に食べないようにしましょう。

腐らないと考えられているチョコですが、保存状態が悪ければ傷みます。チョコは正しい保存状態で置かれていたものを賞味期限内にいただくのがよい食べ方でしょう。

おいしいチョコを食べるために、賞味期限を守りましょう。

参考サイト

 
 

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