【管理栄養士監修】「ピスタチオ」の主な栄養素とカロリーまとめ!ダイエットに効果がある?
2020/11/10
お酒のお供としてはもちろん、ジェラートやチョコレートなどオシャレな食べ方もあるピスタチオ。では、ピスタチオを食べることでどんないいことがあるのでしょうか?
ピスタチオの種類
小さなひと粒に栄養がギュッと詰まっていることから、ピスタチオは「ナッツの女王」と呼ばれています。主な産地はイランやアメリカで、一般的な「ラウンドピスタチオ」、大きくて長い「ジャンボピスタチオ」、細長い「ロングピスタチオ」などの種類があります。
注目なのは加工法で、用途によって選ぶことができます。たとえば生のタイプはそのまま食べられますし、自分でローストすることも可能です。すでに素焼きされた状態や味がついている製品もあるので、好みのものを探しましょう。
ピスタチオのカロリーと栄養素
ピスタチオには、多くの栄養素が含まれ、栄養価が高いことでも知られています。炒って味つけされたピスタチオのカロリーは、可食部100g当たり615kcalです。
主な栄養素をこまかく見ていくと、炒って味つけされたピスタチオの可食部100g当たりにカリウムが970mg、ナトリウムが270mg、リンが440mg、カルシウムが120mg、不飽和脂肪酸が47.34gが含まれています。
この数値から見ても、ピスタチオは栄養素が詰まった食材であることがわかります。
ピスタチオの栄養素
・カリウム
・ナトリウム
・リン
・カルシウム
・不飽和脂肪酸
ピスタチオの栄養素1:カリウム
カリウムは細胞の状態や血圧を調節しながら常に一定したよい体の状態を維持する役割のある栄養素です。体内の余分な塩分や水分を体の外へ排出してくれる働きがあるので、摂取することでむくみを解消すると言われています。
なお、WHO(世界保健機構)からは、成人の血圧と心血管疾患、脳卒中、冠動脈性心疾患などの生活習慣病のリスクを減らすために、カリウム摂取量を増やすことが強く推奨されています。
ピスタチオの栄養素2:ナトリウム
ナトリウムは食塩を構成している栄養素の1つで、カリウムとともに細胞内外のバランスをとってくれます。現代の日本の食生活では、摂取不足よりも過剰摂取のほうが問題視されている栄養素です。
塩分をとりすぎたなと感じたときは、カリウムを意識的に摂取することでナトリウムの排出が促されます。ふだんの生活で欠乏することはあまりない栄養素ですので、薄味を心がけたり、塩分が多く含まれる加工食品のとりすぎに注意しましょう。
ピスタチオの栄養素3:リン
リンは、人体に欠かせないミネラルの1種です。骨や歯を形成し、体の中のさまざまな細胞に存在しています。また、エネルギーの貯蔵に関わったり、細胞膜を構成する成分としての役割もあります。
リンを摂取しすぎるとカルシウムの吸収が悪くなるため、バランスよく取り入れることが重要になってきます。食品添加物としてリンが多く使われているため、加工食品のとりすぎに注意しましょう。
ピスタチオの栄養素4:カルシウム
カルシウムは骨や歯を構成する主な栄養素です。
不足すると発育障害や骨粗しょう症の原因となるため、とくに、発育期の子どもや妊娠中・授乳期の女性、高齢者は積極的に摂取したほうがよいと言われている栄養素でもあります。
骨に適度な負荷がかかることで、骨をつくる細胞が活発になって強い骨がつくられる性質があるため、カルシウムをとると同時に適度な運動を取り入れることも大切です。
ピスタチオの栄養素5:不飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸は、適量を摂取することで余分な中性脂肪やコレステロールを下げる働きがあります。主に魚や植物性の油に含まれていて、ピスタチオにはオレイン酸やリノール酸が多いと言われています。
ただし、飽和脂肪酸に比べて酸化されやすい性質を持っているので、できるだけ火を通さずに生のまま摂取することがすすめられています。
ピスタチオはダイエットに効果がある?
ピスタチオに含まれている不飽和脂肪酸は、ダイエット時に摂取したい栄養素と言われています。ほかにも、カリウムによるむくみ解消の効果などもダイエットに向いている食材と言われる理由の1つでしょう。また、食物繊維を多く含むことから、腸内環境を整え、便秘解消にも期待ができます。
ただし、料理やお菓子に使用するのではなくそのまま食べる場合は、小粒で食べやすいことから、ついつい食べすぎてしまう傾向があるので、高カロリーにならないよう十分注意しましょう。
ピスタチオを使ったおすすめのレシピ
今回ご紹介するのは、おうちにいながらカフェ気分が味わえるうえに、来客時にもおすすめなスイーツレシピです。
ピスタチオでスイーツをつくるときは基本的にペースト状のものを使いますが、インターネットショップや製菓材料コーナーなどで加工されたものが売っています。
自宅でペーストを手づくりする場合は、砂糖やはちみつを入れた水でコトコト煮込み、柔らかくなったものをフードプロセッサーなどでなめらかにするといいでしょう。
ピスタチオのおすすめレシピ1:チョコエクレール
エクレールは、ピスタチオを使った定番のお菓子の1つです。シューづくりに少し手間はかかりますが、ぜひ一度挑戦してみてください。
お子さまのおやつだけでなく、ピスタチオのふんわりとした香りは大人のかたにも喜ばれるでしょう。お客さまにおもてなしをするときや、お友達のおうちへ行くときのお土産にもぴったりではないでしょうか。
ピスタチオのおすすめレシピ2:FRAMBOISIER(フランブワジエ)
フランブワジエとは、ラズベリーを使ったフランスのクラシックなケーキのことです。木苺の酸っぱさがピスタチオの香ばしさとよく合い、香り豊かな味わいになります。
こちらもちょっと難易度は高いですが、おうち時間が増えている今だからこそパティシエ気分で挑戦してみてはいかがでしょうか。
ピスタチオのおすすめレシピ3:7種のナッツクッキー
7種のナッツクッキーは、基本的に材料を混ぜるだけで完成するレシピです。本格的なお菓子づくりに抵抗があるかたでも、気軽に取り組めるのではないでしょうか。
混ぜたり盛りつけたりする工程はお子さまともいっしょに楽しめますから、休日に家族みんなでつくるのにも向いています。ピスタチオやナッツがゴロゴロ入っているので食べ応えもあるでしょう。
ピスタチオをおいしく食べよう!
今回は、ピスタチオの栄養素についてご紹介してきました。知れば知るほど、その魅力は増えていきます。これを機に生活の中にどんどん取り入れ、健康的な生活を送ってみてはいかがでしょうか。
監修者ミニコラム:ピスタチオの適量は?メタボ、心疾患の予防にも期待できるピスタチオの注目成分とは?
栄養成分表には記載されていませんが、ピスタチオにはナッツ類の中でとくに多く含まれる成分があります。それは、「フィトステロール(植物性ステロール)」と呼ばれ、食品中のコレステロールの吸収率を抑えてくれる成分として、マヨネーズなどにも利用されています。「1日10粒」のピスタチオで、その効果が得られるのだとか!
ちなみに適量は「1日40粒=160kcal」とされており、ピスタチオのタンパク質や食物繊維によって、満足度の高い間食となり、体重や肥満度に好影響をもたらすというデータも。
殻つきのピスタチオを選べば、剥く手間から早食いを抑え、剥いた殻の量を視覚的に認識することで満足感がより高められますよ。ぜひ、間食のお供に殻つきピスタチオを!