【管理栄養士監修】賞味期限切れの「タルト」はいつまで大丈夫?傷んだときの特徴や保存方法を解説!
2020/12/27
季節のフルーツやムースなどがのせられるタルトには、使われている材料や包装状態、メーカーなどによって賞味期限も異なります。本記事では賞味期限が切れてしまったタルトは食べられるのか、傷んでしまったときの特徴や正しい保存方法も紹介いたします。
タルトの賞味期限は?
タルトとは、甘い生地を器のように焼いた型に、フルーツタルトのように中にクリームや生の果物をのせたり、ムースなどを流して冷やし固めるタイプと、ベイクドチーズタルトやエッグタルトのように、中まで火を通すために全体を焼くタイプの2種類があります。
そんなタルトの賞味期限は「フィリング」と呼ばれる中身に何が使われているかによって違ってきますが、ほとんどの場合は製造から数日以内に設定されています。
ここでは、洋生菓子に分類される日持ちの短い本格的なタルトについてご紹介します。
賞味期限と消費期限の違い
ここで、賞味期限と消費期限の違いについてまとめます。
賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限をすぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた場合、記載されている「年月日」まで「安全に食べられる」期限になります。
お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。
もちろん賞味・消費期限とともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期限に関わらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
賞味期限・消費期限がすぎて傷んだタルトの特徴
タルトのフィリングには、クリームや生の果物などを使っていることが多いため、水分を多く含んだ「生菓子」に分類されることがほとんどです。そのため、タルトの賞味期限は、クリームや果物などの生ものを入れている場合は当日、ベイクドタルトのようにフィリングを焼いて加熱しているものでも5日以内が多く、ほとんどは消費期限が設定されています。
おいしい状態で食べたいタルトですが、期限がすぎて傷んでしまうとどういう状態になるのでしょうか。
特徴1:カビが生える
傷んだタルトの特徴の1つは、「カビが生える」ことです。
洋生菓子であるタルトは、食品のなかでもとくにカビが生えやすく、水分を多く含んだ果物やフィリングの水分を吸収したタルト生地には、いわゆる「アオカビ」や「クロカビ」などと呼ばれるカビが発生しやすいです。
古くなったタルトを食べる際には表面やカットした断面に変色が見られないかよく観察する必要があるでしょう。
特徴2:異臭がする
傷んだタルトからは異臭がすることがあります。
目に見える変化がなくても、異臭がする場合は食べるのをやめましょう。
食品の異臭にはカビからくるカビ臭と、食品の腐敗からくる腐敗臭がありますが、とくにアンモニアのような臭いや、エタノールのようなアルコールの臭いがしている場合は、食品が傷んでいる可能性が高いです。
賞味期限切れのタルトはいつまで大丈夫?
タルトに限らず、洋生菓子には賞味期限や消費期限が設定されています。消費期限をすぎてしまった場合は、安全に食べることはむずかしいため、食べないようにしましょう。
また、賞味期限が切れた場合には、おいしさは落ちていきますが、すぐに食べられなくなるわけではないため、カビや異臭などの状態をよく確認して、食べるかどうかを自己責任で判断する必要があります。
賞味期限が1〜3日すぎたタルト
保存状態にもよりますが、カビや異臭がない場合は食べられる可能性が高いでしょう。ただし、クリームや生の果物などの傷みやすい素材を使っている場合は注意が必要です。
この場合は、表面に現れているカビ、腐敗臭などの有無を確認したうえで、少し味を確認してみてから判断しましょう。
タルトの保存方法
タルトの保存方法には、冷蔵・冷凍の2種類があります。
タルトは、生地に卵が使われ、中のフィリングにはクリームや生の果物、クリームチーズなどの傷みやすいものが使われているのが一般的です。
これらの原材料は、常温保存がほぼできませんので、必ず冷蔵か冷凍で保存するようにしましょう。以下で、冷蔵保存と冷凍保存の方法を詳しくご紹介しますので、タルトの保存の参考にしてください。
冷蔵で保存する
一般的には、タルトなどの洋生菓子は冷蔵保存です。
ケーキ屋さんなどで買う手作りのタルトの多くは、防腐剤や酸化防止剤などの保存料が使われていないので、冷蔵保存でも消費期限は当日から2日程度です。
コンビニやスーパーなどで買うタルトは保存料やpH調整剤などの添加物が入っていることが多く、パッケージにも脱酸素剤が入っていることもあるので、冷蔵保存でも3日から5日と、手作りのものよりも長く消費期限が設定されていたり、賞味期限が表示されている場合もあります。
冷凍で保存する
タルトは、冷凍で保存することもできます。一度に食べる分ずつラップをして、ジッパーつきの袋か、ふたが密閉できる容器で冷凍するといいでしょう。
食べるときは冷蔵庫に移し、大きさにもよりますが、数時間~半日くらいかけて自然解凍するとおいしく食べられます。解凍せずにそのまま食べれば、フィリングによってはアイスクリームのような食感を楽しむこともできます。
冷凍の場合は1カ月ほど保存することもできますが、おいしく食べられる期間はおよそ2週間を目安にしましょう。
賞味期限切れのタルトには要注意!無理して食べないようにしよう!
洋生菓子のタルトは、食品のなかでも傷みやすいお菓子です。とくにクリームや生の果物などを使っているフィリングを焼かないタルトは、カビが生えやすく傷みやすいので要注意です。
無理して食べると体調をくずす恐れがありますので、異変を感じたら食べるのはやめましょう。賞味期限や消費期限を守って食べるようにし、おいしい状態のお菓子を楽しみましょう。