【管理栄養士監修】「サザエ」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2020/12/07
サザエは、栄養価が高く、ダイエットに心強い食材というのはご存じでしょうか。そのままでも、簡単な調理を加えても、抜群の味わいを楽しむことができます。
サザエの種類
サザエには殻に角があるものとないものがあり、角があるものは流れの強い外湾で育ったもの、角がないものは流れの穏やかな内湾で育ったものです。角があるものの方が見栄えが良くて高価ですが、味は変わらないとされています。
80グラム以下の小さな個体は「姫さざえ」と呼ばれます。
サザエのカロリーと栄養素
生のサザエの可食部100グラムあたりのカロリーは、89kcalです。
また、サザエの栄養素のほとんどはタンパク質ですが、カリウムやマグネシウムといったミネラルや、ビタミンB1、タウリンといった栄養素も含みます。
特に、たんぱく質やマグネシウムの含有量は、同じ貝類であるアサリやアワビ、ホタテと比較すると、サザエが上回っています。
サザエの栄養素
・たんぱく質
・カリウム
・マグネシウム
・ビタミンB1
・タウリン
サザエ の栄養素1:たんぱく質
たんぱく質は炭水化物、脂質とともに三大栄養素のひとつです。筋肉や臓器、皮膚、毛髪、爪などの材料となって体を作ったり、ホルモンや酵素、抗体などの材料となって体の調整を行う、生命の維持に欠かせない重要な栄養素です。
近年では、ダイエットをする際に十分なたんぱく質を摂取する重要性が唱えられており、カロリー制限などで食事量が減ることで不足しやすくなるので、意識して摂取する必要があります。
サザエ の栄養素2:カリウム
カリウムは細胞の状態や血圧を調節しながら、一定した良い体の状態を維持する役割のある栄養素です。ナトリウムの体外への排出を促し、高血圧を防ぐいだり、むくみを解消します。
また、カルシウムを骨に蓄積させる効果を高める働きもあることから、骨粗しょう症の予防効果も期待できます。
サザエ の栄養素3:マグネシウム
マグネシウムはミネラル成分のひとつで、骨や歯の健康維持や細胞のカリウム濃度を調節する働きで知られています。ほかにも、神経の興奮を抑えたり、エネルギーを作り出す時などに役立つ栄養素です。
生活習慣病などの際に細胞内のマグネシウム濃度の低下が見られるほか、摂取量が不足すると骨粗しょう症などのリスクも高まると言われています。
サザエ の栄養素4:ビタミンB1
ビタミンB1は、皮膚や粘膜の健康維持を助けたり、ブドウ糖をエネルギーに変換する時に必要な栄養素です。
ビタミンB1をしっかりととることで、疲労回復も期待できます。多忙な人や激しいスポーツをする人ほど消費されやすいので、積極的にビタミンB1を摂る必要があります。
サザエ の栄養素5:タウリン
タウリンは、胆汁酸と結びついてコレステロールを減らしたり、心臓や肝臓の機能の増強、視力の回復、インスリン分泌促進、高血圧の予防などの働きを持っています。
また、栄養ドリンクや目薬などにも含まれる疲労回復に役立つ成分として知られています。
魚介類の中でタウリンの含有量は、サザエがトップクラスと言われています。
サザエ はダイエットに効果がある?
サザエは、糖質や脂質が少なく低カロリーのため、ダイエット中でも取り入れやすい食材です。
また、コレステロールを減らすタウリンや、ブドウ糖をエネルギーに変換するビタミンB1、代謝を活発にするマグネシウムなどの栄養素も含まれているので、ダイエットに役立つといえるでしょう。
おすすめのサザエのレシピ
低カロリーで栄養価の高いサザエですが、生でも煮ても焼いてもおいしくいただくことができます。定番の刺身やバター焼きだけでなく、炊き込みご飯、甘辛煮のほか、アヒージョやエスカルゴ風の料理まで、バリエーション豊かな調理法があります。
今回はさまざな調理法の中でも、サザエのうま味と磯の風味を存分に堪能できる、おすすめの調理法をご紹介いたします。
磯の味!サザエのつぼ焼き
殻ごと焼くサザエのつぼ焼きは、焼いてるうちに殻からスープが溢れてきて、磯のかおりと醤油の香ばしいかおりが広がり、食欲がかきたてられる一品です。
火が通ったらお好みの薬味を添えていただきましょう。熱々のうちに、スープと一緒にサザエを口へ運ぶと、コリコリの食感と口いっぱいに広がるうまみや磯のかおりを堪能できます。
サザエをおいしく食べよう!
サザエは低カロリーで、栄養価も高くダイエット中にも食べやすいでしょう。さらに、簡単な調理で抜群の味わいが楽しめます。
今回紹介したつぼ焼き以外にも、さまざまな調理法やレパートリーがあります。栄養価の高いサザエをより美味しくいただきましょう。
監修者ミニコラム:サザエの性別は〇〇でわかる!苦みを避けて美味しく食べるポイントとは?
サザエは、貝殻の奥にグルグルと渦を巻いて収まっていますが、先端まで取り外してみましょう。先端が「クリーム色」ならオス(精巣)で、まろやかな味わい。「緑色」ならメス(卵巣)で、少し苦いです。
また、サザエの身と黒っぽい肝部分の間にある「はかま」と呼ばれるビラビラした部分に、特にサザエの苦みが詰まっているのだとか。つまり、そこさえ取り除けば、肝はそこまで食べにくい味ではないようです。
そうはいっても、苦味に敏感な人もいるので、一番いいのは一度茹でてみてください!すると、苦味成分が湯に溶け出すと言われていますよ。
「肝=内臓」には栄養が多く蓄えられているので、ぜひ余さずに食べてみてくださいね!