【管理栄養士監修】「唐辛子」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめの調理方法は?
2021/02/03
唐辛子にはいろいろな栄養が含まれています。また、ダイエットのサポート効果も期待できます。そのため、唐辛子は適量食べ続けることがおすすめです。おいしく食べ続けるためのレシピもご紹介しますので、いろいろな食べ方を知っておきましょう。
唐辛子の種類
唐辛子はうどんやそばなどには欠かせない、という人もいるくらいの定番調味料です。唐辛子の種類は、辛みの強い鷹の爪やハバネロ、ハラペーニョなどの「辛味種」と、ピーマンやパプリカなどの辛みのない「甘味種」に分けられ、一般的には唐辛子といえば「辛味種」を指します。
見た目の印象で赤い方が辛いと思われがちですが、基本的に青い方が辛いとされています。ただし、ししとうや万願寺とうがらしのように青い唐辛子であっても、辛みの弱い「甘味種」であることもあります。
唐辛子のカロリーと栄養素
唐辛子が好きでいろいろな物にかけるという人は多くいます。調味料として使われることの多い唐辛子は、1度で大量に食べることはありませんが、100gで419kcalとカロリーは高めです。
唐辛子は食べる量に注意すれば栄養素の面では優れているので、いろいろな効果が期待でき、体によい食材といえます。
唐辛子の栄養素
・カプサイシン
・ビタミンA
・カルシウム
・カリウム
・ナイアシン
唐辛子の栄養素1:カプサイシン
唐辛子には、カプサイシンなどの辛み成分が含まれています。一般的に、青い未熟な唐辛子は、熟成すると赤くなり辛みが増加します。青い唐辛子は生の方が辛いですが、赤い唐辛子は加熱しても辛みが減ることはなく、丸ごとよりもこまかくした方がより辛さを強く感じやすくなります。
カプサイシンはその辛みによって胃液の分泌を促し、消化促進や食欲増進の効果が期待できます。ただし、唐辛子は刺激が強い食材なので、食べ過ぎると胃腸の炎症を招く原因になるので注意が必要です。
唐辛子の栄養素2:ビタミンA
ビタミンAは脂溶性ビタミンの1種で、油に溶けやすいという特徴を持っています。皮膚や粘膜を健全に保つ働きがあると言われています。
ビタミンAは動物性食品にも多く含まれており、唐辛子のような野菜には、必要に応じて体内でビタミンAに変わるβ-カロテンなどの形で含まれています。
ビタミンAはタンパク質と結合して、血液にのって体中に運ばれるため、タンパク質も十分にとるようにしましょう。
唐辛子の栄養素3:カルシウム
カルシウムは骨や歯を構成する主な栄養素です。
不足すると発育障害や骨粗しょう症の原因となるため、とくに、発育期の子どもや妊娠中・授乳期の女性、高齢者は積極的に摂取したほうがよいと言われている栄養素でもあります。
骨に適度な負荷がかかることで、骨をつくる細胞が活発になって強い骨がつくられる性質があるため、カルシウムをとると同時に適度な運動を取り入れることも大切です。
唐辛子の栄養素4:カリウム
唐辛子にはカリウムが多く含まれ、体内のナトリウムを排出する効果があると言われています。そのため、血圧の低下や脳卒中の予防などに効果が期待でき、塩分の高い食事をした際は十分にとることがおすすめです。また、カリウムは骨密度の増加につながるとも考えられています。
ただし、唐辛子は刺激が強いので、唐辛子だけで多くのカリウムをとろうとせず、バランスのよい食事でとるようにしましょう。
唐辛子の栄養素5:ナイアシン
ナイアシンは、ビタミンB群の仲間です。ナイアシンは糖質や脂質、たんぱく質がエネルギーになるために補助する働きをします。
ナイアシンが不足すると、食欲が落ちたり、消化不良になったりなどの原因になると言われています。そのため、食欲が落ちてきた際には、カプサイシンとナイアシンを含む唐辛子を上手に取り入れるといいでしょう。
唐辛子はダイエットに効果がある?
唐辛子に含まれているカプサイシンは、アドレナリン分泌を促進して体温を上げ、脂肪やエネルギーの代謝に作用する、とされています。直接的なダイエット効果ではなく、運動との組み合わせで脂肪燃焼をサポートする効果が期待されるでしょう。
筋トレなどの無酸素運動は脂肪の消費が少なく、カプサイシンとの相性はあまりよくありません。唐辛子をダイエットに取り入れる場合は、脂肪燃焼が期待できるウォーキングのような有酸素運動がおすすめです。
唐辛子を使ったおすすめのレシピ
唐辛子にはいろいろな栄養が含まれているので、適量を食べ続けることは体によいとされています。また、脂肪燃焼をサポートしてくれることから、ダイエットのサポート効果も期待できるでしょう。
しかし、唐辛子はうどんやそばに入れたりなど調味料としてしか使わない、という人もいます。定期的に食べるためにも、唐辛子を使っていろいろな料理をつくってみましょう。
唐辛子のおすすめレシピ1:きんぴられんこん
おかずにもう1品欲しいとき、その1品に困ってしまうことはよくあります。そのような場合に、きんぴられんこんがおすすめです。
歯ごたえのよいれんこんをきんぴらにすると、おかずの1品になるだけでなく、お酒のおつまみや、お弁当に入れるなど便利に使えます。また、つくり方もそれほどむずかしくないので、つくり置きにも適しています。好みの加減になるよう、唐辛子を調整して加えるといいでしょう。
唐辛子のおすすめレシピ2:ピリ辛トマト素麺
そうめん、トマト、調味料があれば簡単につくれる一品です。唐辛子を加えたピリ辛な素麺には、食欲を増進する効果も期待できます。
唐辛子のおすすめレシピ3:ゆでタコのネギ油がけ
タコは大きな塊で売っていることが多く、食べ切れなくて少し余ってしまうことがあります。そのような場合は、赤唐辛子のピリリとした辛さを効かせた「ゆでタコのネギ油がけ」がおすすめです。
唐辛子をおいしく食べよう!
唐辛子は調味料として使われることが多いですが、多くの栄養素を含んでいて、ダイエットのサポート効果も期待できる食材です。適量を食べることは体にもよいとされていますが、刺激の強い食材となるので、食べすぎには注意しましょう。
唐辛子を活用したレシピもたくさんあるので、ぜひいろいろな食べ方を試してみましょう。
監修者ミニコラム:辛さを引き出す?抑える?カプサイシンの辛さを調整する方法!
カプサイシンは水に溶けにくく、油・アルコール・酢に溶けやすいという性質があります。これを利用した食品に、ラー油、オイル漬け、コーレーグース(沖縄特産品)、ペッパーソース(タバスコなど)があり、辛味が強いことで有名です。
カプサイシンの効果を高めたい場合は、これらを取り入れたり、唐辛子を油通ししてから調理するのが◎。
対して、できるだけ辛さを抑えたい場合は、乳製品と組み合わせるのが◎。乳製品の成分が、辛さを感じる舌にカプサイシンが触れるのを抑えてくれ、マイルドになるのだとか。
インド料理+ラッシーは、そういった理由もあるのかも!
上手に辛さをコントロールして、カプサイシンの効果を取り入れてくださいね。