【管理栄養士監修】「かぼす」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2021/02/06
かぼすは爽やかな酸味がおいしいだけでなく、栄養面でも優れています。また、その栄養によって、美容やダイエットにも効果が期待できます。かぼすを美味しく食卓に取り入れるためにも、かぼすのいろいろな食べ方を知っておきましょう。
かぼすの種類
かぼすは、さっぱりとして強すぎない酸味を持っていることから、焼き魚や鶏肉などの料理にかけて食べると相性が良いと言われています。かぼすの品種には、カボス大分1号、豊のミドリ、香美の川、祖母の香などがあります。
また、かぼすには多くの栄養素が含まれており、素材の味を引き立てるだけでなく、体にも良い食材となっていて、定期的に適量を食べることでいろいろな健康効果を期待することができます。
かぼすのカロリーと栄養素
かぼすはフルーツなのでカロリーが高いと思っている人がいます。しかし、かぼすの果汁は100gで25kcalと、低カロリーです。
また、ビタミンC、カリウム、クエン酸、葉酸、パントテン酸など多くの栄養素が含まれており、栄養面でも優れている食材です。
かぼすの栄養素
・ビタミンC
・カリウム
・クエン酸
・葉酸
・パントテン酸
かぼすの栄養素1:ビタミンC
ビタミンCは肌環境を整えてくれると言われている栄養素の1つです。抗酸化作用もあり、老化や生活習慣病などの予防に効果があり、皮膚や軟骨を構成するコラーゲンの生成に必要なビタミンです。
ビタミンCは水溶性のために体内から失われやすく、ストレスや喫煙などで消費量が増加することから、毎日こまめにとる必要があります。
かぼすの栄養素2:カリウム
カリウムは細胞の状態や血圧を調節しながら、常に一定した良い体の状態を維持する役割のある栄養素です。
ナトリウムの体外への排出を促進することから、高血圧を防いだり、むくみを解消する役割があります。また、カルシウムを骨に蓄積する効果を高めてくれるため、骨粗しょう症の予防効果も期待できます。
WHO(世界保健機構)からのガイドラインでは、成人の血圧と心血管疾患、脳卒中、冠動脈性心疾患などの生活習慣病のリスクを減らすために、カリウムの摂取量を増やすことが強く推奨されています。
かぼすの栄養素3:クエン酸
クエン酸は酸味の元となる成分で、唾液や胃液の分泌を促して食欲を増進させる効果があり、夏バテ防止に役立ちます。また、疲労のもととなる乳酸を分解して、エネルギーの代謝を活性化せる働きもあります。
カルシウムや鉄などのミネラルの吸収を促進し、老化防止にも役立つと言われています。
かぼすの栄養素4:葉酸
葉酸は、タンパク質や細胞をつくるのに必要な核酸を合成する栄養素です。また、ビタミンB12と共に血液をつくる造血作用があり、赤血球の細胞形成を助ける役割があります。
妊娠を望んでいたり妊娠中の人が葉酸を摂取すべきと言われる理由は、葉酸が細胞分裂が活発な胎児の発育を助ける効果があるため、授乳中も含めて必要量が増加します。ほかにも、脳卒中や心筋梗塞などの循環器疾患を防ぐ効果も期待できるため、年齢や世代を問わず積極的に摂取するようにしましょう。
かぼすの栄養素5:パントテン酸
パントテン酸は、水溶性ビタミンの1つです。パントテン酸の名前の由来は、あらゆるところという意味から来ており、動・植物食品に広く含まれています。
糖質・脂質・たんぱく質の代謝やエネルギー産生に必要な酵素を助けたり、皮ふや粘膜の健康維持に役立ちます。
かぼすはダイエットに効果がある?
かぼすには、代謝を向上させてくれるクエン酸や、塩分を排出してくれるカリウム、美容に良いとされるビタミンCなど、優れた栄養素をいくつも含んでいます。
また、低カロリーであることから、かぼすはダイエットのサポートに適した食材となっています。定期的に適量のかぼすを食事に取り入れることをおすすめします。
おすすめのかぼすの食べ方
かぼすは、主に焼き魚や酢の物などの料理に、レモンのように絞って果汁をかけて使われることが多いです。しかし、かぼすは果汁以外にも使い方がいろいろとあります。
かぼすはジャムにしたり、ドリンクにしたり、ポン酢にしたりすることもできます。また、カルパッチョやマリネサラダをつくるときに輪切りにして添えたり、皮をすりおろしてお刺身やパスタに振りかけることで、強い香りとともに皮の色の彩りも料理に加えることができます。
ほかにも、皮を砂糖漬けにしたカボスピールにすれば、おいしいおやつとしても楽しめるでしょう。
かぼすをおいしく食べよう!
かぼすは爽やかな酸味がおいしいだけでなく、さまざまな栄養素が含まれています。また、美容やダイエットにも効果が期待できると言われています。
そのため、かぼすは定期的に、適量を食べることを意識しましょう。また、かぼすの果汁だけを楽しむのではなく、使い方を工夫をし、いろいろな食べ方で楽しむと良いでしょう。
監修者ミニコラム:かぼすは料理の名脇役?減塩効果に役立つかぼすの使い方を紹介!
かぼすには、レモンの2倍も酸味の元となるクエン酸が含まれているにも関わらず、ほどよい甘味があり、まろやかな酸っぱさを味わえるのが特徴です。国内生産量の9割を占める大分では、どんな料理にもかぼすの絞り汁を合わせるのだとか。
味噌汁、焼き魚、焼肉、揚げ物、焼きそば、サラダ、刺身、漬物、鍋物、焼酎、カクテル……ミネラル由来の適度な塩味もあることから、かぼす果汁をかけることで調味料の使用量が減らせて、減塩効果も期待できるのです!
露地栽培のかぼすは8月中旬~10月頃が旬とされ、ハウス栽培や貯蔵したものと比べると、果汁の量や質が良く、風味もたっぷり。
丸ごとやスライスして冷凍保存できるので、手軽に取り入れてみては?