【管理栄養士監修】「よもぎ」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめの調理方法は?
2021/02/07
この記事では、よもぎについてまとめています。よもぎの栄養価やダイエット効果についてや、よもぎを使ったレシピなども紹介しています。よもぎが気になり注目している、よもぎを気軽に生活に取り入れてみたい、というかたはぜひ読んでみてください。
よもぎの種類
よもぎは、食べる・飲む・塗る・浴びる・浸かるなどさまざまな利用方法があります。また、世界で約250種、日本には約35種類あると言われています。
そのなかでも、一般的に知られているのが「カズザキヨモギ」と呼ばれる種類で、ほかにも、「カワラヨモギ」や「ヤマヨモギ」などがあります。食用としてだけでなく、漢方薬、ヨモギ酒や薬草風呂、化粧品といったものにも使われています。
よもぎのカロリーと栄養素
生のよもぎ100gあたりのカロリーは、46kcalです。カロリーはそこまで高くないと言えるでしょう。
また、よもぎ餅や雑炊に混ぜて食べるのはもちろんのこと、薬の原料ともなり得るよもぎには多くの栄養素が含まれています。
どのような栄養素が含まれているのか、5つの主な栄養素にしぼって見ていきましょう。
よもぎの栄養素
・カリウム
・カルシウム
・β−カロテン
・葉酸
・食物繊維
よもぎの栄養素1:カリウム
カリウムは細胞の状態や血圧を調節しながら常に一定した良い体の状態を維持する役割のある栄養素です。ナトリウムの体外への排出を促し、高血圧を防いだり、むくみを解消する働きがあります。
WHO(世界保健機構)からは、成人の血圧と心血管疾患、脳卒中、冠動脈性心疾患などの生活習慣病のリスクを減らすために、カリウムの摂取量を増やすことが強く推奨されています。
よもぎの栄養素2:カルシウム
カルシウムは骨や歯を構成する主な栄養素です。出血を止めたり、神経の働きや筋肉の運動などに関わる重要な働きもあります。
不足すると発育障害や骨粗しょう症の原因となるため、とくに、発育期の子どもや妊娠中・授乳期の女性、高齢者は積極的に摂取したほうが良いと言われている栄養素でもあります。
骨に適度な負荷がかかることで、骨をつくる細胞が活発になって強い骨がつくられる性質があるため、カルシウムを摂ると同時に適度な運動を取り入れることも大切です。
よもぎの栄養素3:β−カロテン
β-カロテンは、抗酸化作用があり、活性酸素から細胞を守ったり免疫を増強することで、がんの予防効果が期待できる栄養素です。体内では必要に応じてビタミンAに変換され、肌の健康を維持して、美肌効果も期待できると言われています。
β-カロテンの吸収をよくするためには、加熱したり、油を使って調理するといいでしょう。
よもぎの栄養素4:葉酸
葉酸は、タンパク質や細胞をつくるのに必要な核酸を合成する栄養素です。ビタミンB12と共に血液をつくる造血作用があり、赤血球の細胞形成を助ける役割があります。
妊娠を望んでいたり妊娠中の人が葉酸を摂取すべきと言われる理由は、葉酸が細胞分裂が活発な胎児の発育を助ける効果があるため、授乳中も含めて必要量が増加します。脳卒中や心筋梗塞などの循環器疾患を防ぐ効果も期待できるため、男女問わず積極的に摂取するようにしましょう。
よもぎの栄養素5:食物繊維
不溶性食物繊維には、胃や腸で水分を吸収して大きくふくらみ、腸の動きを活発にする効果があり、水溶性食物繊維には、胃腸内をゆっくり移動して空腹感を抑え、食べすぎを防ぐ効果が期待できます。
どちらの食物繊維も、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整え、バランスよくとることで便秘の改善に役立ちます。また、糖の吸収を抑えたり、コレステロールや有害物質を吸着して排出することで、心筋梗塞、糖尿病、肥満などの生活習慣病の予防にも役立ちます。
よもぎはダイエットに効果がある?
よもぎには、むくみを解消するカリウムが含まれています。また、便秘などの改善に効果がある食物繊維も含まれているため、腸内環境の改善やデトックス効果も期待でき、ダイエットのサポートに役立ちます。
そのほかにも、美肌効果が期待できるβ−カロテンや、エネルギー代謝に関わるビタミンB群なども含まれていることから、とても栄養価の高い食べ物といえるでしょう。
また、食べるだけでなく、よもぎを煎じた蒸気を体に浴びる「よもぎ蒸し」といった施術で活用することもできます。
よもぎを使ったおすすめのレシピ
栄養価の高いよもぎですが、どのように食べたらいいかわからないかたも多いのではないでしょうか。
ここでは、よもぎをおいしく簡単に活用できる、おすすめのレシピを3つご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
よもぎのおすすめレシピ1:お豆腐とヨモギのスコーン
よもぎがほんのり香る、程よい甘さのスコーンです。豆腐のタンパク質が加わることで食べ応えがあり、普段のおやつや朝食などにおすすめのレシピです。
お好みで、クリームチーズやジャムなどを添えて楽しむのもおすすめです。
よもぎのおすすめレシピ2:ヨモギ白玉
よもぎでつくった白玉を加えたぜんざい風のレシピです。バニラアイスや小豆、きな粉を添えて食べる、よもぎの香りが広がる贅沢な一品です。
白玉は茹でた後に冷凍することもできるので、作り置きにも向いています。調理方法も簡単で、ちょっとしたティータイムにおすすめのデザートでしょう。
よもぎのおすすめレシピ3:ヨモギあんぱん
よもぎを生地に練り込んだあんぱんです。よもぎの色と香りが春の訪れを感じさせてくれます。
少し手間はかかりますが、色と香りでよもぎが感じられる一品で、朝食やおやつにぴったりのおすすめレシピです。
よもぎをおいしく食べよう!
よもぎのカロリーや栄養素、活用方法についてご紹介しました。あまり普段の食卓では見かけることの少ないよもぎですが、栄養価の高い食べ物であり、整腸効果や美肌効果などが期待できます。また、食べるだけでなく、生薬や美容施術など、その活用法は多岐に渡ります。
よもぎについて理解し、ぜひ普段の生活に取り入れてみましょう。
監修者ミニコラム:「ハーブの女王」よもぎを使いこなせ!
道端にも生えているよもぎは、昔から日本以外にも世界中で使われ、「ハーブの女王」という異名を持ち、万能薬といわれることも。
生の葉が手に入るのであれば、丸ごと食べる以外にも、
・干したり煎じてお茶として飲む
・煎じて煮出した汁を肌に塗る
・乾燥した葉をパックに詰めて湯船に浮かべて浸かる(濃く煮出したお茶でもOK)
といった方法で活用することができますよ!
水に溶けだす栄養素に加え、よもぎの香り成分には、ホルモンバランスを整えたり、炎症を鎮め、脳の興奮を抑えてリラックスさせるなどの効果が期待できます。
ただし、ブタクサなどのキク科植物にアレルギーを持つ人や、妊娠中の人には合わない可能性が高いので、注意してくださいね。