【管理栄養士監修】「エビフライ」は太りやすい?気になるカロリーと炭水化物量まとめ
2021/11/16
この記事では「エビフライ」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい調理法や、食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。
エビフライを食べると太りやすい?
エビフライは大人にも子どもにも人気のメニューです。外側は衣がサクッと香ばしく、なかはプリプリでジューシーなエビが包まれていて食欲を刺激されるかたも多いのではないでしょうか。
エビは高たんぱく・低糖質でヘルシーな食材ですが、フライにしてしまうと一気にカロリーが高くなってしまいます。また、衣の糖質も気になるところでしょう。
ほかの料理とも比較しながら、エビフライが太りやすい料理か検討してみましょう。
エビフライ1食分のカロリー
油で調理する前のエビフライ1本は22kcalです。フライ調理をする際の吸油率を15%程度とすると、調理後のエビフライ1本あたりのカロリーは44.6kcalになります。
3本を1食分とすると、調理後のエビフライ1人前(55.2g)のカロリーは133.8kcalです。なお、エビフライ1本に使われる15gのエビ(ブラックタイガー)自体のカロリーは12kcalです。調理後は1本あたり約3.7倍のカロリーになってしまいます。
ほかの揚げ物50gのカロリーと比較すると以下のようになります。
●イカリング(調理後):123kcal
●カキフライ:98kcal
●鶏もも(皮つき)の唐揚げ:145kcal
鶏もも(皮つき)の唐揚げに近い数字であることから、エビフライは高カロリーな食品といえるでしょう。
エビフライの糖質量は?
炭水化物は大別すると糖質と食物繊維に分けられます。糖質は私たちの体と脳を動かす不可欠なエネルギー源ですが、消費しきれなかった糖質は中性脂肪に変わり、体内に蓄積されてしまいます。そのため、とりすぎには注意しましょう。
調理後のエビフライ1食分(3本)の炭水化物は9.74gで、糖質も同量の9.74gです。エビ(ブラックタイガー3本・45g)そのものは炭水化物量、糖質量とも0.14gと極めて低糖質な食品です。エビフライの糖質は調理過程における小麦粉やパン粉などによるものということがわかります。
エビフライの炭水化物量を比較
エビフライの炭水化物量と糖質量を、ほかの揚げ物とも比べてみましょう。わかりやすくするために、エビフライ1人前の重量に近くなるように、ここではすべて50gとして計算します。
●エビフライ:8.82g(8.82g)
●イカリング:9.3g(9.3g)
●牡蠣フライ:6.43g(6.2g)
※括弧内は糖質量
エビフライを食べる際のポイント
エビフライはカロリーも糖質量も多めなので、ダイエット中は避けたいメニューですが、そのおいしさからどうしても食べたくなることもあるでしょう。
食べたいものを我慢してばかりのダイエットは続きません。太りにくい食べ方を取り入れてストレスなく続けることが大切です。
ここからはカロリーの気になるかた向けに、エビフライを食べる際のポイントを紹介していきます。ダイエット中などにエビフライを食べたくなった際の参考にしてください。
野菜といっしょに食べる
糖質の高い食べ物を食べると、血糖値が急激に上がります。血糖値が急上昇すると、これを下げて安定させるためにインスリンというホルモンが大量に分泌されます。インスリンは血中の糖質を脂肪に変えて体に溜めるはたらきがあるため、急激な血糖値の上昇は肥満につながるともいわれています。
野菜に多く含まれる食物繊維は、食べ物の消化吸収をゆるやかにし、血糖値の急上昇を抑えてくれるはたらきがあります。また、余分な糖質や脂質の吸収を抑えて排出させる効能もあるので、食物繊維の多い野菜といっしょに食べることで太りにくくなることが期待できます。
高カロリーなソースを控える
エビフライといっしょに、たっぷりのタルタルソースや中濃ソースなどしっかりと味つけされたソースで食べたいかたも多いかもしれませんが、これらのソースは高カロリーだということを忘れないようにしましょう。
タルタルソースは大さじ1杯(15g)で43kcal、中濃ソースも同じく大さじ1杯(17g)で22kcalあります。少しでもカロリーを抑えたいのであれば、塩こしょうやレモンなどをしぼって食べるといいでしょう。
手づくりしたら油を拭き取る
エビフライを手づくりする際は、油で揚げた後にエビフライについた油を拭き取るとカロリーを抑えられます。
エビフライに限らず唐揚げや天ぷらなどの揚げ物をするときは、キッチンペーパーを数枚重ねた上に揚げ物をのせ、上からも数枚被せて軽く押さえつけると、キッチンペーパーが余分な油を吸い取ります。
揚げ物のカロリーは衣についた油が大半を占めるので、なるべく油の量を減らすよう心がけましょう。また、目が粗い生パン粉よりも、目がこまかい乾燥パン粉を衣に使うことで、油の吸う量を抑えることもできます。
有酸素運動をする
高脂肪・高糖質の食品を食べすぎたときは、運動をしてカロリーを消費することが必要です。
同じ運動でも筋トレなどの無酸素運動よりも、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が効果的です。有酸素運動には筋肉を動かすエネルギーとして血糖や脂肪が酸素といっしょに使われます。
有酸素性運動は約20分続けたころからエネルギー源が体脂肪に切り替わるので、ダイエットを目的とする場合は長時間続けることのできるエクササイズがおすすめです。
エビフライを食べるなら量に注意!ほどほどに楽しもう
エビはヘルシーな食材ですが、フライにしてしまうと鶏ももの唐揚げのカロリーと大きく差があるものではありません。できれば、刺し身など食材本来に近いかたちで食べる方がいいでしょう。
ですが、エビフライは3本食べても130kcal程度です。通常の食事として考えれば、食べすぎとかけるソースに注意すれば、そこまで神経質になる必要はないという考え方もできるでしょう。
適量を守りながら、おいしいエビフライを楽しんでください。