【管理栄養士監修】「アジフライ」は太りやすい?気になるカロリーと炭水化物量まとめ
2021/11/16
この記事では「アジフライ」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい調理法や、食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。
アジフライを食べると太りやすい?
青魚に多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といった魚油には、体脂肪の燃焼を促す効果があることが知られています。
青魚であるアジにはDHAが豊富に含まれるため、ダイエットや健康のためにアジなどの青魚を積極的にとるといいともいわれています。それではアジフライは太りにくい食材といえるでしょうか。フライにすることで、EPAやDHAの体脂肪燃焼効果が減少しないか気になるところです。
ほかの揚げ物のカロリーや炭水化物量とも比較しながら、アジフライが太りにくい料理といえるかを検証していきましょう。
アジフライ1枚のカロリー
アジフライ1枚(53g)のカロリーは114kcalです。
揚げ物のなかでは比較的カロリーの低い料理ですが、調理後にかけるソース類のカロリーが含まれていないことには注意が必要です。
アジフライの炭水化物量は?
炭水化物は大別すると糖質と食物繊維に分けられます。糖質は私たちの体と脳を動かす不可欠なエネルギー源ですが、消費しきれなかった糖質は中性脂肪に変わり、体内に蓄積されてしまいます。そのため、とりすぎには注意しましょう。
アジフライ1枚(53g)の炭水化物は3.69gで、そのうち糖質が3.54g含まれています。
アジフライの糖質量を比較
アジフライのカロリーや糖質量を、他の揚げ物料理100gあたりの数値と比較してみましょう。
●アジフライ:215kcal|6.97g|6.68g
●たらフライ:182kcal|6.97g|6.68g
●イカフライ:216kcal|9.76g|9.31g
●鶏もも(皮つき)の唐揚げ:290kcal|3.75g|3.7g
※左から順にカロリー、炭水化物量、糖質量
魚や肉類それ自体には炭水化物、糖質ともほんとんど含まれていません。にもかかわらず唐揚げよりもフライの方が炭水化物・糖質量とも高くなっています。唐揚げには片栗粉が衣に使われるのに対し、フライ調理では小麦粉だけではなくパン粉もまぶして揚げるため、炭水化物・糖質量とも高くなってしまうのです。
フライにするとDHAやEPAが減少する?
アジにはDHAやEPA、とくにDHAが豊富に含まれていることは冒頭で触れましたが、フライ調理にすることでこれらが減少してしまうことはあるのでしょうか。
アジと同じく青魚のサンマを用いて、焼いたときとフライにしたときでEPAとDHAの保持率の違いを比べた実験があります。実験結果によると、焼いた場合のEPA・DHAの保持率はおよそ90%でしたが、フライにした場合の保持率は50%程度に減少することがわかりました。
アジに含まれる魚油のダイエット効果に期待するなら、DHAとEPAが失われにくい刺し身か焼き調理にした方がよさそうです。
アジフライを食べる際のポイント
ここからはカロリーの気になるかた向けに、アジフライを食べる際のポイントを紹介していきます。ダイエット中などにアジフライを食べたくなった際の参考にしてください。
野菜といっしょに食べる
ダイエット中にアジフライを食べるときは、食物繊維を含む野菜といっしょに食べましょう。食物繊維は、糖質や脂質の吸収を抑えるはたらきがあります。
また、食物繊維が豊富な野菜は比較的消化スピードがゆっくりで、歯応えもあるので咀嚼回数も多くなる傾向にあります。その特徴から満腹感を得やすくなるため、いっしょに食べるほかの食事の量を減らすことにもつながります。
ソースを控える
アジフライを食べる際には、甘みのあるソースやタルタルソースをかけて食べる方が多いでしょう。しかし、使う量にもよりますが、それらのソースは高カロリーなことが多いです。
塩・こしょうで下味がつけられていることが多いので、塩味を引き立たせてくれるレモン汁などをかけて食べるようにしましょう。
手づくりしたら油を拭き取る
ダイエット中にアジフライを家で手づくりする時は、キッチンペーパーで油を拭き取りましょう。アジフライの衣に揚げ油が吸収されているため、それをキッチンペーパーで吸い取ってしまえば、いくらか摂取する油分の量を減らせます。
拭き取る方法は、キッチンペーパーを敷いたお皿などの上に揚げ終わったアジフライを載せて、さらにアジフライの上にキッチンペーパーをかぶせるだけです。
また、目が粗く水分を含んだ生パン粉を衣に使うと、揚げたときに油を吸う量が多くなり、フライのカロリーを高めてしまいます。衣に使うパン粉は、低糖質や吸油しにくい特徴があるのものや、目のこまかい乾燥パン粉を選びましょう。
アジフライを食べるなら量に注意!ほどほどに楽しもう
アジフライは鶏の唐揚げなどと比べると低カロリーで、料理自体の糖質量も決して多くはありません。野菜といっしょに摂取する・ソースを控える・油をふき取るなどの工夫をすれば、ダイエット中でもあまり神経質にならずに食べられるでしょう。
ですが、DHAやEPAの量はフライ調理すると半減してしまうため、それらのダイエット効果に期待するならフライ調理は好ましくありません。食べすぎに注意して、ほどほどの量で楽しみましょう。