【管理栄養士監修】「カルボナーラ」は太りやすい?気になるカロリーと炭水化物量まとめ
2021/12/05
この記事では「カルボナーラ」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい調理法や、食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。
カルボナーラを食べると太りやすい?
ベーコン、生クリーム、まったりとからむ卵黄に粉チーズなどが材料として使われているカルボナーラ。カロリーが高く太りやすいと思われがちですが、実際はどうなのでしょうか。
パスタは低GI食品であるため、食べても太りにくいといわれています。GIとは、食後の血糖値の上がりやすさを示す数値のことです。GIが低いほど血糖値の上昇が緩やかになり、太りにくいといわれています。
それぞれの食品のGIは、うどん85、食パン70、精白米88に対し、乾燥パスタは41と、非常に低いことがわかります。ただし、ダイエットでは「消費カロリー>摂取カロリー」を保つことも重要です。気になるカロリーを確認していきましょう。
カルボナーラ1人前のカロリー
スパゲッティ250g(ゆであがり時)を使ったカルボナーラ1人前(369.1g)のカロリーは779kcalです。上記は卵、ベーコン、生クリーム、パルメザンチーズに、サラダ油と塩こしょうで味つけした場合で計算しています。
厚生労働省の発表した日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、30~40代の女性の推定エネルギー必要量(kcal/日)は2,050kcalとされています(身体活動レベルⅡの場合)。1日3食とすると1食あたりの摂取目安は650~700kcal程度の計算になるため、カルボナーラ1食は目安をオーバーしてしまうことになります。
カルボナーラの炭水化物量は?
炭水化物は大別すると糖質と食物繊維に分けられます。糖質は私たちの体と脳を動かす不可欠なエネルギー源ですが、消費しきれなかった糖質は中性脂肪に変わり、体内に蓄積されてしまいます。そのため、とりすぎには注意しましょう。
カルボナーラ1人前(369.1g)の炭水化物は72.38gで、そのうち糖質は68.62g含まれています。いくらパスタが低GI食品であったとしても、カルボナーラ自体が高カロリーな食品であることを考えると、やや不安になる数値です。
カルボナーラの糖質量を比較
ここからは、ほかのパスタやご飯1膳のカロリー、糖質量を比較してみましょう。
●カルボナーラ(369.1g):779kcal|72.38g|68.62g
●ミートソーススパゲッティ(393.7g):614kcal|88.39g|83.08g
●ペペロンチーノ(277.5g):505kcal|75.04g|70.38g
●ご飯(160g):269kcal|59.36g|58.88g
※左から順に1食分の重量、カロリー、炭水化物量、糖質量
スパゲッティはすべて250gです。3種のパスタ料理を比べると、カルボナーラは糖質量こそ少なめですが、ほかよりも160~280kcal近く高カロリーであることは見逃せません。
カルボナーラを食べる際の注意点
ここからはカロリーの気になるかた向けに、カルボナーラを食べる際のポイントを紹介していきます。ダイエット中などにカルボナーラを食べたくなった際の参考にしてください。
スパゲッティの量を調整する
カロリーを抑える一番手軽な方法は、スパゲッティの分量を減らすことです。
カルボナーラ1食に使われる250gのスパゲッティ(ゆであがり時)のカロリーは373kcal、炭水化物が71gでそのうち糖質が67.25g含まれています。カルボナラーのカロリーの約半分、糖質ではほぼすべてといっていいほど、スパゲッティ由来です。
メインであるスパゲッティの分量を減らせば、摂取するカロリーや糖質量を抑えられるでしょう。スパゲッティを減らして物足りない場合は、具にきのこや野菜などを追加するのもおすすめです。
また、パスタをゆでる際にゆで時間を1~2分ほど短くして、ほんの少し芯が残るくらいのアルデンテにゆであげましょう。歯応えがあるほうが、自然とゆっくりよく噛んで食べることになり、少量でも満腹感を高めやすくなります。
生クリームを牛乳や豆乳に変える
生乳を使用した動物性の生クリームは、脂質がほとんどなのでカロリーが高いですが、牛乳や豆乳に代替することでカロリーが抑えられます。
カルボナーラをつくる際の生クリーム30gを、同じ量の牛乳や豆乳に置き換えるとすると、生クリームが130kcalなのに対して牛乳は30kcal、豆乳は14kcalなので、豆乳ではおよそ10分の1にカロリーオフできます。
さっぱりとした味わいにはなりますが、見た目を変えずクリーミーに仕上がるので満足感も十分に得られるでしょう。
炭水化物をいっしょにとらない
パスタとともにパンを食べるかたも多いかもしれませんが、どちらも主な栄養素は炭水化物(糖質)です。カルボナーラ自体が糖質の多い料理なので、いっしょにとるのは控えましょう。
高GIのパンをいっしょに食べてしまっては、せっかくパスタが低GI食品だとしても効果が薄れてしまいかねません。
低糖質のパスタに変える
パスタが低GIだとしても、やはり糖質量の多さが気になるというかたもいるのではないでしょうか。
近年は低糖質のパスタも販売されており、通常の糖質を50%カットしたものなどもあります。こういった低糖質のパスタを選ぶだけで、大幅に糖質を抑えることができます。
有酸素運動をする
高カロリーなカルボナーラを食べる際には、有酸素運動は進んで取り入れたいもののひとつです。有酸素運動とは、酸素を使い、体内の糖質、脂質をエネルギー源とする負荷の少ない運動のことです。エアロビクスダンス、水泳、ジョギングやウォーキングなどがあります。
例えば体重60kgの人がジョギングを20分間行うと、147kcalのエネルギーを消費します。また、掃除機を15分かけると39kcal、料理を30分行うと79kcalを消費することになるので、日常生活の家事をするだけでもカロリー消費に繋がります。
カルボナーラを食べるなら量に注意!ほどほどに楽しもう
いくらパスタ料理が低GI食品だとしても、カルボナーラは高カロリー・高糖質の料理です。
スパゲッティの量を減らしたり、生クリームを牛乳や豆乳に代替したりなどでカロリーを抑えながら、食べすぎてしまった場合は有酸素運動などで消費カロリーを増やしましょう。
スパゲッティを減らすことで物足りないのであれば、野菜や豆、きのこなどの食物繊維を多く含む食材を加えてみましょう。満足感を得られるだけでなく、食物繊維が血糖値の急上昇を抑えてくれるなどのうれしい効果があります。
工夫しながらカルボナーラを楽しんでみてください。