【管理栄養士監修】「チャーハン」は太りやすい?気になるカロリーと炭水化物量まとめ
2021/12/07
この記事では「チャーハン」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい調理法や、食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。
チャーハンを食べると太りやすい?
ご飯に油が馴染み、パラッとした食感が特徴のチャーハン。おいしいチャーハンをつくるためには、このご飯と油の加減が肝といっても過言ではありません。
さまざまな具や味つけがありレシピのレパートリーが多いのも特徴ですが、糖質の多いご飯を油で炒めているので、カロリー・糖質とも高くなりがちな料理です。ダイエット中に積極的にとるような食事とはいえないでしょう。
チャーハン1人前のカロリー
ご飯250gを使用したチャーハン1人前(407g)のカロリーは708kcalです。こちらのチャーハンは、卵、エビ、ベーコン、たまねぎ、にんじん、しいたけ、ねぎなどが具材に使用されたものです。
厚生労働省の発表した日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、30~40代の女性の推定エネルギー必要量(kcal/日)は2,050kcalとされています(身体活動レベルⅡの場合)。1日3食とすると1食あたりの摂取目安は650~700kcal程度の計算になるため、ほかにおかずなどをたすと摂取目安をオーバーしてしまうことになります。
以降では、チャーハンの種類によるカロリーの違いを見ていきましょう。
キムチチャーハンのカロリー
チャーハンの具材に卵、ねぎ、キムチ、にんにくを使用し、韓国風に仕上げたものがキムチチャーハンです。
ご飯250gとキムチ50gを使用したキムチチャーハン1人前(396.2g)のカロリーは、681kcalです。さらに、豚バラ肉30gを加えて豚キムチチャーハンにすると、1人前(426.2g)で797kcalになります。
あんかけチャーハンのカロリー
ご飯250gに焼き豚、ねぎ、卵、しいたけ、かにかまなどの具材を使用し、中華風のあんを組み合わせたあんかけチャーハン1人前(538.9g)のカロリーは733kcalです。具材の量や種類で調整は可能ですが、具だくさんでたっぷりのあんがかかっているため、ほかのチャーハンよりも高カロリーになりがちです。
チャーハンの炭水化物量は?
炭水化物は大別すると糖質と食物繊維に分けられます。糖質は私たちの体と脳を動かす不可欠なエネルギー源ですが、消費しきれなかった糖質は中性脂肪に変わり、体内に蓄積されてしまいます。そのため、とりすぎには注意しましょう。
前述した4種類のチャーハンの炭水化物量と糖質量は以下の通りです。
●チャーハン:97.64g(95.85g)
●キムチチャーハン:99.05g(96.44g)
●豚キムチチャーハン:99.09g(96.49g)
●あんかけチャーハン:101.64g(100.18g)
※カッコ内は糖質量
チャーハンの糖質量を比較
チャーハンのカロリーや糖質量を、ご飯1膳やチキンライスなどの米料理と比較してみましょう。
●チャーハン(407g):708kcal|97.64g|95.85g
●ご飯1膳(160g):269kcal|59.36g|58.88g
●チキンライス(327.6g):563kcal|90.02g|88.41g
●オムライス(489.5g):850kcal|107.74g|105.93g
※左から順に1食あたりの重量、カロリー、炭水化物量、糖質量
チキンライス、オムライスとも糖質を多く含むご飯が主体なので、チャーハンの糖質量もそれらと同程度になると考えておくといいでしょう。
チャーハンを食べる際のポイント
ここからはカロリーの気になるかた向けに、チャーハンを食べる際のポイントを紹介していきます。ダイエット中などにチャーハンを食べたくなった際の参考にしてください。
野菜といっしょに食べる
ダイエット中にチャーハンを食べる際には、野菜といっしょに食べましょう。野菜のなかでも、食物繊維の含有量の多いものを選ぶのがポイントです。
食物繊維の多い食事は、噛む回数が増えて食べるのに時間がかかったり、ゆっくりと消化されるため、早食いの防止や満腹感の維持に繋がります。また、食物繊維は腸内環境を整えてくれる効果も期待できるため、排便が促されて便秘にもなりにくいでしょう。さらに、糖質の吸収を抑えるはたらきもあるといわれています。
100gあたりの含有量でいうと、モロヘイヤ、ごぼう、ブロッコリー、大根の葉などが優秀です。
ご飯の量や種類を調整する
チャーハンを食べるときには、ご飯の量に注意しましょう。ご飯が多くなればなるほど、カロリーも糖質量も増えてしまいます。
ご飯を減らすとボリュームが減ってしまい、お腹が満たされないという場合には、野菜でかさ増しするのがおすすめです。野菜を多く使う場合は、前もってゆでたり蒸すなどして加熱しておくと、炒めるときに油の使用量を減らせるでしょう。また、野菜以外にもきのこを加えると豊富な食物繊維によって食べ応えが増し、満腹感を得やすくなります。
それ以外にも、ご飯を白米ではなく雑穀米や玄米などに変えることも、カロリーは大幅に減りませんが、食物繊維の摂取量を増やすことができます。自分に合った方法を取り入れてみましょう。
具材選びを工夫する
たんぱく質は体内で筋肉や臓器、皮膚や髪、血液や酵素などの材料となって健康を維持してくれるため、ダイエット中だけでなく体にとって大切な栄養素です。具材を選ぶ際に、たんぱく質が摂れる食材を優先的に選ぶとよいでしょう。
卵はたんぱく質が含まれていて、手軽に用意できるためおすすめの具材です。ご飯を減らしてして卵を多めに加えたり、脂身の多いベーコンや豚肉の代わりに、たんぱく質の割合が高い皮なしの鶏肉を使用するなど、ダイエット中にも取り入れやすい工夫をしましょう。
チャーハンを食べるなら量に注意!ほどほどに楽しもう
食べるときのコツや注意点を把握することで、ダイエット中でもチャーハンを楽しむことは可能です。それでもチャーハン自体は高カロリー、高糖質な料理であることは間違いありません。
野菜の割合を積極的に増やすなど、食べ方や具材を工夫し、量をほどほどに楽しみましょう。