【管理栄養士監修】気になる「海苔」のカロリーや炭水化物量とは?食べる際に押さえるべきポイントを紹介
2022/01/26
この記事では「海苔」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい調理法や、食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。
海苔を食べると太りやすい?
海苔には、おにぎりやすしに使われる焼き海苔や、ごはんのお供になる海苔の佃煮、焼きそばやお好み焼きなどに振りかける青海苔などがあり、和食の食材としてとても馴染みがあります。
そんななかでも、焼き海苔はパリパリとした食感が特徴で、朝食やおにぎりなどには欠かせないというかたも多いでしょう。
しかし、よく食べる海苔であるにもかかわらず、カロリーや炭水化物量などについて、よく知らないというかたも多くいます。よく食べる海苔だからこそ、どのような食べ物であるのか把握しておくようにしましょう。この記事では、焼き海苔について紹介していきます。
海苔1枚あたりのカロリー
焼き海苔は海藻を板状にして乾燥させて焼いた物で、全形1枚(3g)あたり6kcalです。カロリーがとても低いですが、食物繊維などの多くの栄養素を含んでいるため、ダイエット中にも安心して食べることができる食材です。
ただし、海苔をおかずにしてご飯を食べすぎてしまうなど、ほかの食べ物を多く食べてしまうと1食分のカロリーが上がることになるため、注意が必要です。
海苔の炭水化物量は?
海苔の炭水化物量は1枚(3g)で1.33gです。海苔は1回の食事で大量に食べることはないため、カロリーや炭水化物量を気にする必要はありません。
ご飯、お餅、パスタやチーズなどと合わせられることもあります。海苔を合わせることで、これらのようなカロリーの高い物や、炭水化物量の多い物などを食べすぎる原因になる可能性があるため注意しましょう。
海苔に含まれる代表的な栄養素と期待できる効果
海苔の原材料は海藻であり、いろいろな栄養素が含まれています。それらの栄養素を摂ることで、体にうれしい効果がいくつも期待できます。海苔に含まれる栄養素や、期待できる効果を知っておきましょう。
ビタミンK
ビタミンKは、カルシウムが丈夫な骨を作る際にサポートしてくれます。カルシウムを骨へ沈着させて流出を防いだり、骨の中のコラーゲンの生成にも関わっているので、カルシウムと一緒に摂ることで骨粗しょう症の予防や改善効果が期待できます。
また、ビタミンKは脂溶性で油に溶けやすいという特徴があるため、油を使用する料理に使うと吸収率が高まります。
なお、ビタミンKは体内でも作られ、不足することはあまりないと言われていますが、もしビタミンKが不足した場合は、鼻血や月経過多などの原因となる可能性があるので注意しましょう。
ビタミンB12
ビタミンB12は、タンパク質やDNAの生成をサポートしてくれます。また、葉酸と一緒に正常な赤血球をつくるので、貧血の予防効果も期待できます。
なお、動物性の食材には多く含まれていますが、野菜、果物、きのこ、いもなどの植物性の食材には含まれていません。不足すると巨赤芽球性貧血になったり、しびれや知覚異常が起こるとされているので注意しましょう。
鉄
鉄の多くは血液に含まれていて、酸素を体中に運ぶ重要な役割を果たします。運ばれた鉄は全身に酸素を運ぶ血液中のヘモグロビンや、筋肉中に酸素を蓄えておくミオグロビンの構成成分などになります。
鉄が不足してしまうと、鉄欠乏性貧血になり、体にだるさを感じたり疲れやすくなってしまいます。海苔に含まれている鉄は体への吸収率があまりよくないので、吸収率を高めてくれるタンパク質やビタミンCを多く含む食材といっしょに食べるのがおすすめです。
EPA
EPAは、主にサバやアジなどの青魚に多く含まれる脂肪酸の1種で、海苔にも含まれています。EPAには血管や血液を良い状態に保つ効果が期待できます。血液中の中性脂肪値を下げたり、動脈硬化などの生活習慣病を防ぐ効果も期待できるでしょう。
EPAは体内でつくることがほとんどできないため、積極的にとりたい栄養素の1つといえます。
食物繊維
海苔にはとても多くの食物繊維が含まれています。食物繊維は、腸内環境を整えて便秘を予防したり、血糖値の上昇を抑えたり、血液中のコレステロールを低下させるなどの効果が期待できます。
日本人の食事摂取基準(2020年版)では、1日に成人男性で21g、女性18g以上が摂取目安量とされており、十分に食物繊維を摂取することで心筋梗塞やがん、糖尿病などの予防に効果があると言われています。
食物繊維は、動物性の食材にはほとんど含まれておらず、多くの人に不足している栄養素なので積極的にとり入れるようにしましょう。
海苔の食べすぎには注意
豊富な栄養素を含んでいる海苔ですが、1日に何枚も食べてしまうとデメリットもあります。海苔を食べすぎた場合には、食物繊維のとりすぎによって消化に負担がかかって腹痛を起こしたり、下痢や便秘の原因となる可能性があります。
また、海苔に含まれるヨウ素(ヨード)のとりすぎによって甲状腺の病気の原因となることもあります。1日2枚で必要とされる多くの栄養素をとることができるので、それくらいを目安にするといいでしょう。
海苔を使ったおすすめレシピ
海苔には、さまざまな栄養素が含まれており、適量を守れば体に良い食べ物だといえます。いろいろな料理に海苔を使って、海苔の栄養を適度にとり入れるようにしましょう。
おすすめレシピ1:焼きのりのすまし汁
海苔を汁物に加えると、トロッとした食感になり違った楽しみ方ができます。
汁物料理は溶け出した栄養素も逃すことなくとれます。海苔だけでなく野菜やキノコなどのほかの具材も加え、バランスよく食べましょう。
おすすめレシピ2:長芋ののり和え
長芋に海苔の佃煮を使って和えれば、海苔の旨みを長芋全体にしっかりとからめることができます。和えるだけで手軽につくれるため、あと1品欲しいという場合に便利です。
一味唐辛子を少し加えれば、ピリッとした良いアクセントがつくため、おつまみにもおすすめです。
おすすめレシピ3:和風ピザトースト
海苔とチーズは意外にも相性が良いです。このレシピでは、海苔の佃煮をピザソースのように使っていますが、ない場合は焼き海苔をちぎって使ってもよいでしょう。
合わせる具材にネギや梅干しなどの具材を加えることで、さらに和風感を強く味わうことができます。
海苔のカロリーや炭水化物量について知り、食べ方を工夫しよう!
海苔にはいろいろな栄養素が含まれているため、積極的にとりたい食べ物でもあります。ただし、海苔を食べる際には食べすぎに注意しなければなりません。
この記事を参考に、食べ方を工夫して食生活に取り入れていきましょう。