あきれるしかない発言ばかり……現役の不倫夫に聞いた「不倫をくり返す夫の頭の中」ってどうなってるの?

2022/05/08

不倫をくりかえす夫たち。理解不能な存在です。一体、彼らはなにを考えているのでしょうか?「不倫をくりかえす夫の頭の中」について、「恋人・夫婦仲相談所」の所長である三松真由美さんに解説してもらいました。

会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、We...

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世の中の約3割の男性は浮気・不倫をしている!?

メディアでは芸能人やアスリートの不倫報道があとを絶ちません。一般人ではそんなことないのに……などという時代ではありません。このコラムでも過去に書いたPTA不倫や、社内不倫、パート先不倫、同窓会不倫、マチアプ不倫などなど……いまや不倫は身近な存在です。

コンドームメーカーとして有名な相模ゴムが2019年2月に行った調査(※)によると、「結婚相手/交際相手以外にセックスをする相手はいますか?」という質問に20代~60代男性の26.4%が「YES」と答えています。もっとも多い30代だと30.9%が「YES」と回答。

どうやら世の中の約3割の男性は浮気・不倫の経験があるようです。

もちろん「結婚相手/交際相手以外」と言っても、その場限りの風俗系から、数年にわたる本気の不倫までさまざまですが、どんな不倫でも妻にとって辛いできごとであることに変わりありません。とくに腹立たしいのは「何度もくり返される」ことではないでしょうか。

今回は、なぜ不倫がくり返されるのか。くり返す男性の意識はどうなのか、について実際に不倫の経験が複数回ある男性たちに聞いてみました。

ケース1:結婚という日常があるから、非日常である不倫のスリルが楽しめる

「結婚は相手の一生を背負うから重たいし、一方で独身での恋愛は、自分がだれからも求められず、一生1人かもしれないというリスクがある。でも不倫は、相手の人生への責任はないし、いざというときにはもどる場所(家庭)があるので安全。結婚と恋愛のいいとこ取りだと感じます。結婚という日常があるからこそ、非日常である不倫のスリルが楽しめる。だから止められないんです。妻に捨てられると思わないか、ですか?子どももいるし、まさかないでしょう。僕だって離婚する気はまったくありません。僕にとっては妻も家庭も必要な存在。だから“本気”じゃなくて“浮気”なんです」(33歳男性)


……はっきり言って「いい年して甘い」のひとこと。不倫が「リスクのない、いいとこ取り」だなんて大きな勘違いです。不倫をした芸能人がバッシングを受け、社会的地位も仕事も家庭も信用も無くした姿を、メディアの報道で見ているはずなのに、他人事だと思っているのでしょうか。子どもがいたって、簡単に妻に捨てられる夫もいます。「恋愛ごっこ」をのんきに楽しんでいるようでは、妻の堪忍袋の緒が切れるのも時間の問題かもしれません。

ケース2:罪悪感よりも周囲への優越感のほうが強い

「男同士だと、不倫ってのは武勇伝みたいなもんですよ。そういった経験の回数でマウント取るやつもいるし。罪悪感よりも周囲への優越感のほうが強い。とくに若い子が相手だと『ほかのやつは、もう若い子には見向きもされないのに、俺は40代でもまだイケてるな』ってうれしくなるわけ。生きる活力が湧くっていうのかな。だから自分から女性を追いかけるわけじゃなくて…来るものは拒まずの精神。俺が先に手を出してるわけじゃないんだから、誤解しないでほしいですね。まあ、イケメンと結婚をしたから仕方ないって、妻も諦めてるんじゃないかな」(42歳男性)


この方は、自分大好きで、若さにこだわりを持つ、自信たっぷりのイケメンさんのようですね。しかし、40代にしてはだいぶ価値観が古い。「不倫=武勇伝」なんて、「昭和」丸出しの価値観。令和では「不倫=リスク」が一般的です。たとえ若い美女に言い寄られても、スマートに受け流して危ない橋は渡らないのが令和のイケおやじ。また、妻が「イケメンだからモテても仕方ない」と諦めているわけがありません。いつか手痛いしっぺ返しをくらいますよ。

ケース3:妻が嫌だというなら離婚してもいい

「わが家は浮気公認って感じかな。妻も知ってますよ、僕がいろいろ遊んでることは。だけど妻だって、いいマンションに住めて、経済的に困窮はない。ちゃんと不自由なくさせてあげてますよ。ちょっと遊んだぐらいじゃ、周りはだれも気にしないですよ。正直、うちの親父も浮気していましたから。おふくろは『ちょっとは○子さんに気を使ってあげなさいよ』と笑ってます。僕たちみたいなのを仮面夫婦っていうのかな。もちろん、妻が嫌だというなら離婚してもいいですよ。でも、あいつが『有名企業の役員夫人』という肩書と、何不自由ない暮らしを捨てることはないんじゃないですかね」(54歳男性)


芸人の世界で言うところの「女遊びは芸の肥やし」的な意識で、本人にはまったく罪悪感がなく、周囲も不倫に対して甘い体質のようですね。幸いなことに地位にも恵まれているので、その力で妻にマウントを取って、自分の不倫について文句を言わせない点に、パワハラ・セクハラ体質を感じさせます。たとえ、不倫によって社会的地位やビジネスを失うようなことはないとしても、妻がいつまでも夫の肩書にすがりたがると思ったら大間違い。子育てがひと段落したら、義理の両親の介護が始まる前に、慰謝料や財産分与など取れるお金はしっかりもぎ取って、サヨナラ!と夫の元を去っていく可能性も十分あります。妻を甘く見すぎです。

ケース4:家に居場所がなくなり不倫をくりかえす

「うちは共働き家庭で、妻は一流企業の総合職。会社からも期待されていて、子どもを産んだら半年ですぐに仕事復帰しました。もちろん僕も、家事や育児をがんばろうと思って自分なりに努力はしましたけど、育児休暇も取れず、結局妻は僕より実家の母を頼りにしていました。平日は毎日義母が泊まっているため、自分の家なのに僕だけ居場所がなくて、寂しかったのが浮気のきっかけです。正直、浮気相手のほうが僕を尊敬して、大切にしてくれた感じがありました。結局その関係は妻にバレて、元のさやにもどったんですが、もともとアウェイ感が強かったのに、さらに妻に『私は被害者だ』ってくり返し責められるようになったから、ますます家に居づらくて……いまは別の相手と不倫をしています。もしバレても、また別な相手を探すでしょうね」(29歳男性)


「一卵性母娘」とも呼ばれる仲良し母娘が増える中、優秀な女性が、実家の母に支えられて仕事も育児もバリバリこなす、という成功パターンが近年増え続けています。そしてそのパターンは、気づかぬうちに夫がのけ者になってしまい、疎外感から家庭の外に目が向き、それが浮気につながってしまいます。「浮気をしたほうが悪い」のはたしかですが、「相手が浮気をした」という事実のみに目を奪われず、その背景に何があったのか、そこに自分ができることはなかったのか、を冷静に考えてみることが、浮気を再発させない方法です。

妻たちは「なぜ浮気がくり返されるか」を考えて対応を

夫が浮気をくり返す原因はさまざまです。複数回浮気をされたというショックから、最初はだれもが取り乱して怒ったり、泣いたり、絶望したりしがちです。しかし、「なぜ浮気がくり返されるか」をしっかりたしかめることは大事です。

そして、その状況に泣き寝入りせず、自分が望む方向をしっかりと見定めて、それに向かって勇気を出して踏み出すことが重要だと言えます。


◆監修・執筆/三松 真由美
会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、Webなど多数のメディアに出演、執筆。夫婦仲の改善方法や、セックスレス問題などに関する情報を発信している。『堂々再婚』『モンスターワイフ』など著書多数。

 
 

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