ソファに座っている3世代の家族

コロナ禍で“言い訳”にも変化が?義実家への帰省をストレスなく過ごすために妻たちがやっている賢いアイデア

2022/08/09

夏休みの帰省シーズン。行動制限がない今年は、ひさびさに夫の実家へ帰省する人も多いのではないでしょうか。なにかと気を遣う義実家ですが、それに加えていまは感染対策も必要になります。

ストレスがより増すいまどきの帰省をどうやって過ごせばいいのか?「恋人・夫婦仲相談所」の所長である三松真由美さんに解説してもらいました。

会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、We...

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「コロナ禍の夏休み」も3年目、ひさびさの帰省は気が重い……

コロナ禍第7波の中で迎えた夏休み。皆さま、帰省はどうされているでしょう。毎年この時期に、新聞、テレビから取材や執筆依頼があります。テーマはズバリ「夫の実家への帰省問題」です。”帰省ブルー”という言葉があることからもわかるとおり、多くの妻たちが帰省に頭を悩ましているのです。

コネヒト株式会社が2022年8月5日に発表した「2022年の夏休み・お盆シーズンの過ごし方に関する調査」(参照元)によれば、「今年の夏休み・お盆に帰省・旅行の予定がありますか?」という問いに、「帰省予定」と答えた方は23.2%でした。一方で「帰省や旅行を予定していない人」は55.1%、「帰省を中止、もしくは延期」が6.6%、「旅行を中止、もしくは延期」の2.9%とあわせて64.6 %が「旅行や帰省をしない」という結果になりました。

また、「帰省予定」と答えた人のうち38.0%は、昨年は帰省していません。その方たちが今年帰省する理由のトップは「今後いつ帰省できるかわからない(36.5%)」、次いで「行動制限がない(19.7%)」となっています。

「コロナ禍の夏休み」も3年目となり、新型コロナウイルスをどのくらい「怖い」と考えるかという価値観や判断基準も多様化してきている様子がうかがえます。とはいえ、「帰省しなければいけない」という方々にとっては、ただでさえ憂鬱な「義実家帰省」が、感染症対策と相まって、余計に気が重いものになっているかもしれません。

そこで今回は、義実家への帰省のストレスを減らす方法について、実際の事例をもとに考えてみましょう。

思いきって「会食無し」を提案!(陽菜さん・31歳)

結婚した直後にコロナ禍となり、夫の実家には一度も帰省せず迎えた結婚3年目の今年。

「昨年末あたりから『次のお盆にはお墓参りに…』とプレッシャーを掛けられていたので、今年のお盆は初帰省を覚悟していました。でも、勤め先で感染者も出て、自分自身も濃厚接触者になるなど、『本当に大丈夫かなぁ』と不安な気持ちもありました。義父は軽度ではありますが糖尿病の持病があり、リスクも高いと判断できるため、夫に『お義父さんのためにも、お墓参りは一緒に行くけど、会食は無しってどうかな?』と提案してみたんです」

最初は「そんなの無理だよ」と乗り気でなかった陽菜さんの夫でしたが、実家に持ち掛けてみると、意外とすんなりOK。お墓参りの帰りに、軽くお茶をして終了。実家に泊まらずに帰ってくることにきまったそうです。

「一度も墓参りにきたことがない嫁……と思われていたかもしれませんが、とりあえず今回で実績1がついてホッとしています。意外に義父がすぐに賛成したようで、『感染予防のため』というキラーフレーズはまだまだ効果絶大だなと思いました」

実家ではなくホテル泊への変更を、義母も歓迎(美咲さん・48歳)

「今年から帰省時の泊まりをホテルに変更しました」と話す美咲さん。

「昨年、一昨年と帰省していなかったので『今年こそは絶対に!』と夫の決意は揺るぎませんでした。来年は上の子が大学受験、下の子が高校受験とダブル受験なので、今年を逃すと来年も行けないことが確定でしたし。とは言え、コロナ禍での感染も怖いですし、我々4人が泊まる際の寝具の準備や後片付けを義実家に任せるのも気が引けるので、『夕飯を食べたら、隣町のホテルに泊まるのはどう?』と提案してみました」

そんな提案に対して義父は「そんな、他人行儀な」と反対したそうですが、義母は「あなたたちがそれでいいなら」と、義父に遠慮しながらも賛成してくれたそう。

「義母は以前電話で『最近腰が痛くて重いものを持つのが負担』と言っていたので、寝具の用意がいらないホテル泊は内心嬉しかったのではないかと思います。義父は口だけで、家事は全然やりませんから。こちらも、ホテルで気を遣わずに寝られてWIN-WINです。女性にとって帰省の負担が大きいことをあらためて感じました」

義実家への帰省は「愛ある方法」で対策を!

ほかにも「濃厚接触者になったから行けない」という嘘をついてドタキャンする人もいましたが、これはさすがに相手に迷惑といらぬ不安をかけることになるので、あまりいい方法とは言えません。

いずれにしても、「感染予防のため」というキラーフレーズを始め、義実家帰省の対策にも今風な方法が用いられていることがわかりました。これらの事例のように、ウィズコロナの日々が続く中で、伝統的な「お盆帰省」も、次第に形を変えていくのかもしれません。

コロナ禍で、いままで当たり前だと思っていたこと、変えられないと思っていたことを新しいやり方に変えたりできるチャンスが生まれたとも言えます。今年は、ちょっぴり苦手だった帰省を、自分のストレスを軽減できるやり方に変えるよう、新しい提案をしてみるいい機会かもしれません。

とは言え、義両親が息子や孫に会いたい気持ちは不滅です。それを汲み取って、愛ある方法を生み出してくださいね。


◆監修・執筆/三松 真由美
会員数1万3,000名を超えるコミュニティサイト「恋人・夫婦仲相談所」所長として、テレビ、ラジオ、新聞、Webなど多数のメディアに出演、執筆。夫婦仲の改善方法や、セックスレス問題などに関する情報を発信している。『堂々再婚』『モンスターワイフ』など著書多数。

三松真由美さん最新刊「夫とだけ、感じません」発売中

出典:Amazon

 
 

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