若い女性が凍った湖の氷の上でスケートをしています。晴れた日、楽しい冬のアクティビティの雰囲気。ミニマリストの写真。

氷上を歩いてみたい!氷の厚さ何cmならOK?気象予報士が厳寒の恵みを紹介

2024/01/14

アニメ映画などに出てくる、氷の上を登場人物が歩くシーン。自分も氷の上を歩いてみたいなぁという憧れは、誰しも一度は持つものかもしれません。

北国に行けば冬に湖や氷が凍ることはありそうですが、実際に人が乗ってもOKな氷ってどのくらいの厚さなのでしょうか。そして、一般の人が気軽に氷に乗れるような場所があるのでしょうか?

今回は、気象予報士・防災士・野菜ソムリエとして活躍する植松愛実さんに、大人も子どもも憧れる"氷の世界"を教えてもらいます。

サンキュ!STYLE 取材班メンバー。気象予報士として講演・執筆を行うかたわら、野菜たっぷりの作り置き料理を...

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どのくらい凍れば人が乗れる?

ドラマティックな山の夕暮れの湖の凍結ケナイアラスカ、
ChrisBoswell/gettyimages

寒さの厳しい冬、全体が凍っているように見える湖や池でも、実際に凍っているのは表面だけです。
そのため、カチカチに凍っているかのような氷上に足を載せた途端、氷が割れてドボン!ということも…。

凍った部分の厚さがおおむね10cm程度あれば、人の重さ程度ですぐに割れることは少ないものの、湖や池など一見流れがないように思えても川とつながっているものが多く、川との接合部では割れやすくなることもあります。

さらに、水面全体が一様な厚さで凍っているとも限らないため、1カ所だけで厚みを調べたところで安全性は確保できません。

そのため、個人が氷の厚みで判断して氷の上に乗るのは非常に危険。
必ず管理者の許可がある場所で楽しみましょう。

続々解禁!氷上ワカサギ釣り

岩洞湖のワカサギ釣り
岩手県盛岡市内の山間部にある岩洞湖(がんどうこ)の真冬の様子(筆者撮影)。分厚く凍った氷の上にさらに雪が積もって、広大な雪原のようになっている。

氷の上で楽しむ真冬のレジャーの1つが、ワカサギ釣り。

北日本から関東甲信の寒冷地にある湖では毎年1月後半を中心とした時期に、続々と氷上ワカサギ釣りが解禁されます。

解禁の基準は湖ごとに異なりますが、おおむね氷の厚さが15cmを超えたら解禁になるところが多く、年が明けるころからワカサギ釣りファンは「今シーズンはいつ解禁かな?」とそわそわします。

筆者も「本州一寒い」ワカサギ釣りスポットである岩手県の岩洞湖(がんどうこ)でワカサギ釣りに挑戦したことがありますが、厚さ15cm以上ある氷の上では、大勢の釣り客が同時にテントを張って氷に穴を空けてワカサギ釣りをしていても、びくともしませんでした。

ちなみに筆者は魚釣りが下手すぎて最後まで1匹も釣れなかったのですが、レストハウスで残念賞のワカサギフライをおいしくいただきました。

スケートに花火…意外と多彩な氷上レジャー

パーティーイベントや結婚披露宴の間に湖で花火
wideonet/gettyimages

ワカサギ釣りほどスポットは多くないものの、氷上で楽しめるレジャーはほかにもあります。

たとえば軽井沢では分厚く凍った池の上でスケートができる場所があったり、北海道では氷上アクティビティや氷上打ち上げ花火も。

とくに毎年2月頃に開催される阿寒湖のイベントは、湖が厚さ50cmも凍るという厳寒地ならではの大規模な氷上フェスティバルです。

寒い冬、できるだけ寒さを避けたい…と思ってしまいがちですが、わざわざより寒いところへ足を運んでみると、知らなかった世界と新たな出会いがあるかもしれません。

■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。

編集/サンキュ!編集部

 
 

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