「ちゃんと片付けたはずなのに、なぜかごちゃついて見える…」
「収納してるのに、気づけばすぐ散らかる…」
そんなお悩みの裏には、“実は逆効果な収納方法”が潜んでいるかもしれません。
今回は整理収納アドバイザーのライター持田友里恵の視点から、ありがちなNG収納パターンと、その改善ポイントを3つご紹介。
見た目も使いやすさも整った“片付けやすい家”をつくるためのヒントをお届けします。

1. なんでもカゴに放り込んでごちゃ混ぜに…
カゴやボックスに入れると、ぱっと見はスッキリして見えますよね。
けれど「とりあえず突っ込むだけ」の収納は、中がごちゃついて使いにくくなる元。
たとえば…
「文房具、充電コード、薬がひとまとめになっていて探しにくい」
「子どものおもちゃが大雑把に入っていて、遊ぶたびに全部出されてしまう」
など、見えないからといって“分類されていない”状態はNGです。
【改善策】
・カゴの中はアイテム別に分ける・仕切る(100均の小分けケースなど活用)
・ラベルを貼って中身を明確に
・“一時置き”のカゴと、“定位置収納”のカゴを分ける
見た目のスッキリより、“使うときに迷わない”ことを優先しましょう!
2. とりあえず棚に詰め込んで“見えなく”している
扉を閉めれば中は見えないから…と、ギュウギュウに詰めた収納は、片付けの落とし穴です。
「何がどこにあるか分からない」
「出すときに手前のモノを全部出す必要がある」
「一度出すと戻すのが面倒で出しっぱなしに…」
このような悪循環に。
【改善策】
・8割収納を意識して、詰め込みすぎない
・よく使うモノは“ワンアクション”で出し入れできる場所に置く
・立てて収納する or 仕切ることで、中身が一目でわかるようにする
「隠す」より「戻しやすさ」が、散らかりにくさにつながります。
3. 定位置がなく、毎回“仮置き”している
「あとで戻すから…」と、毎回なんとなく置いているモノたち。
それが積もり積もって、散らかった空間を生み出してしまいます。
「鍵やハンコが毎回違う場所に」
「子どもの学校グッズがリビングを転々としている」
「書類がテーブル、キッチンカウンター、玄関…とあちこちに…」
このような“仮置き”が常態化すると、探す手間・戻す手間が増えて負担に。
【改善策】
・よく使うモノこそ定位置を決める
・戻すのが面倒にならないよう、動線・高さ・頻度を考えて場所を決める
・ラベルや写真で“ここに戻す”を見える化すると家族も協力しやすい
定位置を決めるだけで、「出しっぱなし→戻す」が自然と習慣になります。
片付けたつもりでも、うまくいかない理由は「戻しにくさ」や「使いづらさ」が潜んでいるから。
見た目のスッキリ感よりも、“使う→戻す”がスムーズかどうかを基準に見直してみましょう。
収納は“しまうため”ではなく、“使うため”のもの。
今日から、1つのカゴや棚からでも、「使いやすいかな?」「戻しやすいかな?」と見直してみませんか?
■執筆/持田友里恵
整理収納アドバイザー。片付けられない主婦から片付けのプロに!“片付け=自分を大切にすること”という信念のもと、片付けの工夫や仕組みをInstagram(@yurimochi.home)で発信中。
編集/サンキュ!編集部