「なんで家族は片づけてくれないの…」
そんなふうに感じたことはありませんか?
じつはその原因、“やる気”ではなく“収納の仕組み”にあるかもしれません。
いくら収納を整えても、使う人にとって「戻しにくい」「わかりにくい」場所だと、片づけは続きません。
今回は、整理収納アドバイザーであるライター持田友里恵が家族が自然と片付けに参加できる仕組みづくりのヒントを、NG収納例とその改善法とともに紹介します。

1. 子どもが手が届かない場所に収納している
大人目線で収納場所を決めてしまうと、子どもにとっては「届かない」「出し入れできない」場所になってしまうことも。
よくある例:
・ランドセル置き場が高すぎて、自分で戻せない
・おもちゃが棚の上段や、重たいフタつきのボックスに入っている
【改善策】
・子どもの身長に合わせて「目線より下」を基本に
・フタのないボックスや、引き出すだけの収納を選ぶ
「自分でできた!」を増やすことで、片づけが習慣に!子どもが“使える収納”は、自然と“戻せる収納”につながります。
2. 中が見えない・ラベルがない収納になっている
家族にとって「どこにしまえばいいかわからない収納」は、使われなくなる原因に。
よくある例:
・引き出しの中がごちゃついていて何が入っているかわからない
・同じようなボックスが複数あって、中身が不明
【改善策】
・ラベルを貼る、もしくは写真を使って“見える化”
・収納場所を示した“ものの住所マップ”をつくるのも◎
子どもといっしょにラベルをつくると、記憶に残りやすく実践的に!「わかる」収納が、「片づけられる」収納につながります。
3. 家族の動線を無視した収納配置になっている
どれだけ収納が整っていても、使う場所と収納場所がズレていると、戻すのが面倒になってしまいます。
よくある例:
・学校グッズはリビングで使うのに、収納は2階の子ども部屋
・毎日使うバッグや鍵の置き場が遠すぎる
【改善策】
・よく使うものは「使う場所の近く」に収納する
・リビングにランドセルラック、玄関にフックなど
「出す→使う→戻す」の流れが最短距離で完了する配置を意識することが大切です!“面倒くさい”をなくすことが、家族の行動を変える近道です。
「家族が協力してくれない」の前に、収納の見直しを!
家族が片づけに参加しないのは、「やらない」のではなく「できない」からかもしれません。だからこそ、まず見直したいのは“仕組み”と“導線”です。
・手が届く高さにする
・戻す場所をわかりやすくする
・動線に合わせて配置する
この3つを意識するだけで、自然と家族が動きやすくなり、片づけのストレスはぐんと減ります。
片づけは、1人でがんばるものではなく、「家族みんなで暮らしやすくする工夫」。
今日からひとつ、家族目線で収納を見直してみませんか?
■執筆/持田友里恵
整理収納アドバイザー。片付けられない主婦から片付けのプロに!“片付け=自分を大切にすること”という信念のもと、片付けの工夫や仕組みをInstagram(@yurimochi.home)で発信中。
編集/サンキュ!編集部