プロ4人に聞いた!ムダな物が多いと幸せになれない理由が心に響きまくる!

2022/11/02

「物は多ければ多いほど幸せ」は昔の話。最近では「ムダな物は持たない」ことこそが幸せに直結する、という考えが広まってきています。しかし、なぜムダな物が多いと幸せになれないのでしょうか?その理由を、片づけやお金のプロに聞いてみました。

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1:物に依存しているうちは自分の幸せを素直に追求できない

<話を聞いた人>
中山真由美さん
整理収納アドバイザー。自身の30年来の「片づけ下手」「捨て下手」を整理収納で克服。心に寄り添うアドバイスが片づけ下手さんたちのかたくなな心をほぐす、お片づけ界のカリスマ。

私自身、もともと物を捨てられず、片づけられない人でした。母のせいにするわけじゃありませんが、「壊れていない物は、もったいないから取っておきなさい」と言われて育ち、〝物を捨てる〞という概念自体がなかったのです。
 
しかし、物が増えるうちに「掃除しづらい」「1部屋全部が物置になっている」などストレスがたまることが増え、さらには娘が小児ぜんそくで入院。私自身も十二指腸潰瘍になるなど、「このままじゃまずい」ということが連続して起こりました。
 
そこで「自分はどういう暮らしがしたいのか」改めて考えてみることに。その結果、家中のムダな物を捨てるとともに、「高価だったから」「思い出だから」といった、「物を捨てない理由=物への執着心」を捨てました。
 
この体験がきっかけで、物や人に依存するのをやめ、周りがどう思うかではなく、自分がどうしたいかを基準に考えることができるようになったと思います。以来、仕事にも恵まれ、病気知らずの健康体です。

2:お金や片づけのことばかり考えなくてはならない人生は不幸

<話を聞いた人>
藤川太さん
ファイナンシャルプランナー。「家計の見直し相談センター」で2万世帯近くの家計の見直しを行い、家計管理、資産運用、マイホーム購入などに精通。「普通の人」が貯蓄できるアドバイスを行う。

「普通の人」なのになぜか貯蓄がしっかりできている人のことを、私は敬意をこめて〝貯め上手さん〞と呼んでいます。貯め上手さんの家の中は、ほぼ例外なく物が少ないことが特徴で、冷蔵庫や財布の中もスッキリきれいです。
 
それもそのはず。物が少ないと「何を持っていて、何が足りないのか」を把握しやすいので、ムダづかいせずに済みます。それに、物が少ない状態を維持できるのは心に余裕がある証拠。当然、お金もきちんと管理できるはずなんです。
 
幸せの定義はさまざまですが、マネーの世界でいうと、幸せ=「お金のことを考えずに生活できる状態」。裏を返すと「やりくりが大変で、お金のことばかり考えて生活している」のが不幸せな状態です。同様に、「ムダな物が多いせいで、つねに片づけのことを考えている」のも、不幸せなことかもしれません。

3:ムダな物に振り回されると本当に大切なことに時間を割けません

<話を聞いた人>
筆子さん
アラ還ミニマリスト主婦。ため込み生活→シンプルライフを経て今に至る。淡々とした語り口ながら説得力のあるブログ「筆子ジャーナル」が注目を集める。

私が思う幸せは、最低限の衣食住を確保しつつ、人にあれこれ指図されずに自分のやりたいことがやれる状態です。
 
かつての私は、ムダにたくさんの物を持っていたせいで、土日のどちらかは部屋の片づけに時間を費やしていました。物を収めるための収納グッズを買い、そのグッズを選ぶために通販カタログを見る時間も必要でした。当然、さらに物が増え、片づけの時間はますます増えました。あの時間をもっとほかのことに使っていたら、違う人生になっていたかも……と振り返っても仕方ないですね(笑)
 
ミニマリストになった今は、家事がラクになり、好きな読書や語学の勉強、ブログ執筆に時間を使えています。ブログ読者の方に「生活がいいほうに変わりました」と言われることも。物に振り回されずに暮らしている今が、本当に幸せだと実感しています。

4:自分にとって大切な物がわからない人は、「幸せ」が何かもわからない

<話を聞いた人>
伊藤勇司さん
空間心理カウンセラー。「部屋は自分の心を映す鏡である」という独自の理論が話題を呼び、テレビを中心に活躍。今までにサポートした人は1万人を超える。

ムダな物が多く、家が片づかない人は、「捨てる」ことにばかり意識がいきがちです。しかし、ムダな物が増える原因を断たなくては、いくら捨てても意味がありません。
 
今まで「まあいっか」「とりあえず、これでいいや」と妥協して、家に取り入れる物を安易に選び続けてきた人は、物の選びかたを見直しましょう。
 
自分にとって本当に必要な物を選ぶためには、まず「自分が幸せになるために、どんな暮らしがしたいのか」を明確にします。すると、幸せに暮らすために必要な物を真剣に考えられるようになり、必然的にムダな物を選ばなくなっていきます。
 
自分にとって大切な物だけを選ぶことができるようになったら、好きな物に囲まれて、大切にしたい価値観に沿って生きることができます。それこそが、私たちにとっていちばんの幸せではないでしょうか。



参照:『サンキュ!』12月号「ムダな物が多い家に、幸せは来ない。」より。掲載している情報は18年10月現在のものです。撮影/砂原文 イラスト/Shapre 取材・文/宇野津暢子 編集/サンキュ!編集部

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