「ペイ払い」するメリットはない!?「ペイ払い」はもう止めるべきか、お金の専門家が解説

2023/07/08

「ペイ払い」とはコード払いやスマホ決済などとも呼ばれ、「〇〇Pay」というアプリで支払いをすること。実は今、ペイ払いのポイント付与などの変更が続いていて、使い続けるのを迷う声が増えています。そこで節約アドバイザーの丸山晴美さんに、ズバリ「ペイ払いはもううまみがなくなったのか?」を聞きました。丸山さんの回答は……!?

なお、今回ご紹介する情報はすべて2023年6月時点の取材情報を基にしています。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「ペイ払いは止めるべき?」!

ペイ払いは「うまみ」がなくなってきている!?

スマホ決済サービス大手の「PayPay」が2023年5月、8月から以下の2つのサービス変更を実施すると発表して大きな話題となりました。

【1】決済に利用できるのはPayPayカードのみ(他社のクレジットカードでの決済ができなくなる)
【2】PayPay残高チャージについて、「ソフトバンクまとめて支払い」「ワイモバイルまとめて支払い」は2回目から税込2.5%の手数料がかかる(例えば5,000円チャージしようとすると125円の手数料がかかる)

その後、【2】を9月からの実施に変更。【1】も2025年1月からに延期されましたが、いずれにしても実施されることは確実のようです。

その前の4月には「LINE Pay」も「チャージ&ペイ」でのLINEポイント0.5%還元を、4月30日利用分で終了することを発表しています。

このように今、さまざまな「ペイ払い」でポイント付与の縮小やサービス変更が続いていて、「もう使うメリットはないのでは?」という声も出てきています。
でも私は、今ペイ払いを止めてしまわない方が良いと考えています。

「現金が便利」なのはもう過去の話になりつつある

なぜ止めない方が良いのかと言うと、世の中の流れがスマホを中心としたデジタル決済に移行しているからです。

三菱UFJ銀行では2023年10月より、ATMでの現金3万円未満の他行宛の振込手数料が、現在の374円からなんと880円に引き上げられます。
ただし、インターネットバンキングなら154円です!

また、ドコモショップも、店頭での各種手続きにかかる事務手数料を7月から一律3,850円に値上げしましたが、ドコモのオンラインショップから自分でやれば無料です。

少し前まで「現金は金額が把握しやすいから使い過ぎない」などと言われ、現金主義が良いとされてきました。でもこれからは、現金主義は知らないうちに損する可能性が高く、すでにその波は始まっています。

今後はさらにデジタル化が進み、支払いはスマホやスマートウォッチなどのウエアラブル端末が主流になっていくでしょう。今、ペイ払いを止めてしまうということは、その流れから降りる、逆行するということに。

それではもったいないですし、「損をする」可能性がどんどん大きくなってしまいます。
「今はメインにしなくても、1つの決済手段としてペイ払いを確保しておいた方がお得」と私は考えています。

ペイ払いのポイント還元以外のメリットも見逃せない

ペイ払いはもともと「ポイントがたくさん貯まってお得」なことでユーザーを増やしてきました。だから、ポイント還元率が悪くなって戸惑う人が多いのですが、ペイ払いの良さはポイント還元以外にもあります。

例えば、外出時や店頭で支払う時になって財布を忘れていることに気づいた時、「ペイ払いすればいい」「スマホにお財布がある」というのは安心であり、保険の意味合いもあります。

また、同じペイ払いを使っている同士なら、簡単に送金ができて手数料もかかりません。急に現金が必要になった時に家族に送金してもらったり、友だちに買ってもらったコンサートなどのチケット代を払ったり。

割り勘にした時の中途半端な金額も、小銭いらずでその場で送金できます。履歴も残るので、払った、もらっていないなどのトラブルも避けることができます。

こうしたことを考えると、利用範囲はこれからも広がっていくでしょう。
例え今すぐ使わなくても、決済手段として確保しておくのが、今を生きる人々として望ましい選択と言えそうです。

常に新しい情報をキャッチしながらそれを上手に生活に取り入れ、実践していく力。今後はそれがますます必要になるのだろうと思います。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママの『お金に困らない』本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)、「お金を活かす ハッピーエンディングノート」(東京新聞)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

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*ご紹介しているアプリの情報は個人的見解です。
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