「タイパ(タイムパフォーマンス)」のいい節約ってなに?全国の主婦を取材したお金専門ライターが解説
2023/09/01
最近、よく耳にする「タイパ」という言葉。費用対効果を評価するコスパ=コストパフォーマンスに対して、タイパは時間対効果を評価するもの。時間をかけたぶんの効果がちゃんと得られているか…を判断します。
タイパは節約にも当てはまります。時間をかけずに支出を抑える効果があれば、それは「タイパのいい節約」です。
全国の主婦を取材して、お金に関する記事を数多く手がける村越克子さんが「タイパのいい節約」について解説します。
- タイパのいい節約1:日用品の月1回まとめ買い
- タイパのいい節約2:食材宅配サービスの利用
- タイパのいい節約3:週予算内なら何を買ってもOKルール
- タイパのいい節約4:家計簿はつけずに年1回、わが家の総貯蓄額を確認する
タイパのいい節約1:日用品の月1回まとめ買い
日用品はストックが切れそうになったらその都度買い足すのではなく、月1回まとめ買いした方が日用品費の管理がしやすくなり支出が抑えられます。
たとえば、給料日後の最初の買い物の日に日用品をまとめ買いします。事前に日用品のストックをチェックして、今月中になくなりそうな物をリスト化。今週、来週はもっても、今月中になくなりそうな物も含めてリストアップします。
日用品の買い出しが月1回ですむので、時間の節約になると同時に月1回の支出を把握すればいいので、管理もラクです。
タイパのいい節約2:食材宅配サービスの利用
事前にカタログを見ながら注文し、注文した食材を週1回玄関先まで届けてくれる「食材の宅配サービス」は、タイパのいい節約です。
買い物をする時間が減らせるだけではなく、揚げるだけ、炒めるだけ、レンチンするだけの半調理品を利用すれば調理時間を短縮できます。
また天候の影響で野菜が値上がりしているときや、卵などの値段が市場の影響で高騰しているときでも、安定価格で購入できるメリットがあります。
タイパのいい節約3:週予算内なら何を買ってもOKルール
支出を食費、日用品費、外食費、レジャー費とこまかく費目分けして費目ごとに支出管理するのではなく、たとえば週予算を1万円と決めて、予算内なら何を買ってもOKにします。
月曜日に財布に1万円を入れたり、電子マネーやオンライン決済サービスなどに1万円をチャージしたり。途中補給なしで、1週間をやりくりすればOKのルールです。
残金が減ってくれば、自然と節約意識が働き、家計簿をつける手間なしで、予算を守ることができます。
タイパのいい節約4:家計簿はつけずに年1回、わが家の総貯蓄額を確認する
毎月の家計はザックリ予算を決めて、全体で赤字にならなければOKにして、こまかい収支は気にしません。
その代わり、年に1回、わが家の総貯蓄額をチェック。預金口座の残高、貯蓄型保険の現時点での解約返戻金額、投資商品の現時点での評価額などを、ぜ~んぶ洗い出します。昨年の同じ時期と比べて、いくら増えたのか?減ったのか?を確認。
毎日、家計簿をつける時間と手間が省略できて、わが家の財政を把握できます。
タイパのいい節約5:特売の魚1尾を買ってスーパーで下処理してもらい2日分のおかずにする
サバ、ブリ、ハマチなどが丸ごと1尾で安く売っていたら、“買い”です。
「丸ごと買っても自分でさばけない」と思うかもしれませんが、今どきのスーパーの魚売り場では、お客さんの要望どおりに魚をさばいてくれます。
たとえば「生食用」の表示があれば、お刺身で食べられるので、半身はお刺身用にさばいてもらい、もう半身は焼き魚や煮魚用に切り分けてもらうこともできます。1日目はお刺身で、2日目は焼き魚や煮魚で2回分のおかずになります。
また魚を1尾丸ごと買うと、切り身で買うときにはついてこない、頭、背骨、カマなどの「アラ」がついてきます。頭や背骨はアラ汁にするといい出汁が出ますし、脂がのっているカマは塩焼きにすると美味。
調理が簡単で、2回分のおかずのなる魚の1尾買いは、タイパのいい節約です。
節約も時短が肝心
手間と時間をかけてコツコツ節約をするなんて…今どきではありません。節約も時短が肝心。タイパのいい節約なら、ラクしてお得をゲットできます。
■執筆/村越克子さん
『サンキュ!』を中心に雑誌・ムック・webなどで全国の主婦を取材し、家計のやりくりなどお金に関する記事を数多く手がける。『貯められない人の家計管理』(朝日新聞出版)の編集・執筆など。FP1級技能士。