〈新NISA4大メリット〉1月から、どこが変わって何がよくなるの?
2023/12/09
新NISAが丸わかり!24年1月に、現行の「つみたてNISA」と「一般NISA」が「新NISA」として統合。よりお金を殖やしやすく、使いやすい制度へと進化します。押さえておきたいポイントはこの4つ!
<教えてくれた人>: 金融教育家 塚本俊太郎
外資系運用会社勤務後、金融庁金融教育担当として高校や大学で金融の授業をしたり、小学生向けの「うんこお金ドリル...
- そもそもNISAって?おさらいしよう
- 〈1〉1年で投資できる金額がUPして資産が殖える可能性も高まった!
- 〈2〉現行NISAでは分かれていた2つの制度が併用できるからいいとこ取りになる!
- 〈3〉非課税で運用できる期限が「無期限」になったことで自分のプランに合わせて投資ができる
そもそもNISAって?おさらいしよう
投資で育てたお金から税金が引かれることなく、将来まるっと手に入る制度だよ
NISAとは、個人が非課税で投資できる制度のこと。平たくいえば、いくら利益を出しても、それに対して税金がかからないということです。「たとえば、100万円の利益が出た場合、通常は約20%の税金が引かれ、手元に残るのは約80万円です。これがNISAでは、何も引かれることなく100万円丸ごと残すことができるんです」(塚本さん・以下同)。
〈1〉1年で投資できる金額がUPして資産が殖える可能性も高まった!
非課税で投資できる額は、1人年間最大360万円にアップ。「生涯で投資できるのは、1800万円まで。これは投資額(元本)でのカウントです。投資できるお金が増える分、リターン(利益)も期待でき、非課税の恩恵も大きくなります」。教育費や老後資金など、将来に備えるお金の置き場所として、ぐっと頼れる存在に!
〈2〉現行NISAでは分かれていた2つの制度が併用できるからいいとこ取りになる!
今のつみたてNISAは「つみたて投資枠」として、同じく一般NISAは「成長投資枠」として、新NISAにイン。「つみたて投資枠は、積み立てで買う投資信託がメインで、成長投資枠は株式投資もできます。これまでは2つの制度のどちらかしか選べなかったのが、両方できるように」。つまり、非課税でできる投資の種類が広がり、これまでより柔軟な組み合わせが可能になるんです!
〈3〉非課税で運用できる期限が「無期限」になったことで自分のプランに合わせて投資ができる
新NISAでは、非課税で投資できる期間が一生涯に!「これまでは期限があったため、“非課税期間中は続けなきゃ損”、“非課税期間が終わるから売らなきゃ”など、投資判断が非課税期間に引っ張られる部分がありました。新NISAは期間の縛りがないので、必要に合わせて途中での売却もしやすい。より自由度が上がります」。
〈4〉制度が一生ものになったことで、老後も非課税で運用できる!
非課税期間が一生涯になるということは、老後も使えるということ。「老後に入って、資産を売却したいときも、非課税で受け取れるからお得。さらに引き続き運用も可能です。たとえば一括で売却せず、毎月少しずつ取り崩し、残りの資産は運用を続けておけば、また少しずつ成長。老後資金をより長持ちさせられます」。
新NISAがもっとわかる投資用語集
非課税投資制度
税金を引かれることなく投資できるお得な制度のこと。NISAとは個人向けの非課税投資制度のことで、通常、株式や投資信託などに投資して利益を得ると、約20%の税金がかかりますが、NISAの場合はかかりません。
非課税保有期間
非課税で運用できる期間を指します。この間に増えた利益には税金がかかりません。これまでは、つみたてNISAで20年、一般NISAで5年でしたが新NISAでは撤廃に。つまり、将来いつ売却しても非課税です。
投資信託
複数の株式や債券などが1つになった金融商品。個人投資家から集めた資金を、プロが運用します。金融機関によっては、100円から購入できるなど、投資額を調整しやすいメリットがあります。
インデックスファンド
投資信託の種類のひとつ。インデックスとは、「日経平均株価」などの指標のこと。ベンチマークとする指標に沿った値動きを目指す投資信託で、コストは低め。たくさんの株式に投資することで、リスク分散にも適しています。
金融機関
NISA口座の開設は、銀行や証券会社などの金融機関が窓口です。先に総合口座をつくり、それからNISA口座を開設します。
※この特集で紹介している情報は23年9月25日現在のものです。※投資には元本保証はありません。損失のリスクも検討し、自己責任のうえで行ってください。
<教えてくれた人>
金融教育家 塚本俊太郎さん
外資系運用会社勤務後、金融庁金融教育担当として高校や大学で金融の授業を行うほか小学生向けの「うんこお金ドリル」を作成。YouTube「塚本俊太郎の金融リテラシーチャンネル」が人気!
参照:『サンキュ!』2023年12月号「新NISA丸わかりBOOK」より。掲載している情報は2023年10月現在のものです。監修/塚本俊太郎 構成/竹下美穂子 編集/サンキュ!編集部