NISAの制度、教育費に生かすにはどう貯めるのがいい?ジュニアNISAで投資したお金はどうすればいい?気になる疑問に専門家がばっちりアドバイス!今後の教育費ニュースもお届けします。

<教えてくれた人>: ファイナンシャル・プランナー 前田菜緒
1級ファイナンシャル・プランニング技能士。アラフォーで出産し、長女(12歳)、二女(9歳)のママ。著書に『書...
- 18歳まで非課税枠を使えます。売却せず運用を続けましょう
- ジュニアNISAとは?
- 子どもが18歳になると子名義のNISA口座が開設され子ども自身が管理者になります
- 大学の入学金・授業料以外にかかるお金
18歳まで非課税枠を使えます。売却せず運用を続けましょう
今持っているジュニアNISA口座は、18歳になるまで放置するか(新規投資は不可)、あるいはお金を払い出して口座を閉鎖するかを選択できます※が、せっかくの非課税枠なので18歳まで持ち続けるのが◎。お金が必要になれば、いつでも非課税で現金化できます。
※一部のみを現金化することはできず、ジュニアNISA口座で保有する全商品を現金化することになります。またジュニアNISA口座の投資商品は自動的に新NISA口座に移管しません。ジュニアNISA口座の商品は課税口座に移ります。
ジュニアNISAとは?
16年にスタートした18歳未満の未成年者向け少額投資非課税制度。子ども本人がジュニアNISAの口座名義人になり、親が運用管理者として口座を管理します。年間80万円を上限に株式や投資信託などへの投資が可能でしたが、23年にこの制度は廃止されました。新規投資はできませんが、18歳になるまで保有は可能。
【23年に制度は廃止されたので新規の口座開設はできません】
子どもが18歳になると子名義のNISA口座が開設され子ども自身が管理者になります
18歳になった日に、ジュニアNISA口座を持っている証券会社に、成人した子ども名義でNISA口座が自動的に開設されます※。IDやパスワードは子どもが管理することになり、親が勝手に商品を売却したり、現金を引き出すことができなくなります。
※非課税期間終了後の翌年1月1日時点で成人(18歳以上)の場合は、ジュニアNISAで保有していた商品は自動的に課税口座へ払い出されます。手続きは不要ですが、払い出し後の利益は課税対象に
大学の入学金・授業料以外にかかるお金
●自宅外通学の初期費用
敷金・礼金、家賃、引っ越し代、家具・家電など 約40万円
●年間仕送り額
家賃や子どものアルバイト収入などによっても変わる 約95万円/年(月約7万9000円)
※日本政策金融公庫の「令和3年度『教育費負担の実態調査結果』調査」より
●地方から上京して進学するなど「自宅外通学」の費用は別途用意しよう
自宅外通学する場合は、入学金や授業料のほかにもいろいろお金がかかります。仕送りするお金も必要になるので、子どものアルバイト代と親の仕送りとで、どのようにまかなうかを親子でよく話し合うことが大事です。
25年度から、扶養する子が同時に3人以上いる場合etc.条件つきで「大学※無償化」の支援が拡大
私立大の場合入学金は26万円、授業料は年70万円が支援されます。3人同時に扶養されていること(住民税の扶養親族として申告していること)が要件で、第1子が就職を機に経済的に自立するなど扶養から外れた場合、第2子、第3子は支援対象外に。条件を確認して。
※大学、短期大学、高等専門学校(4・5年生)、専門学校
●今後は、国立大学の授業料が上がりそう!?なので注目を
国立大学の授業料は、標準額が年53万5800円と定められていますが、標準額の1・2倍まで引き上げが可能。19年度に当時の東京工業大学が初めて約10万円引き上げ、25年度から東京大学が約11万円値上げすることに。今後、授業料を値上げする国立大学が増えるかも。
<教えてくれた人>
ファイナンシャル・プランナー 前田菜緒さん
1級ファイナンシャル・プランニング技能士。アラフォーで出産し、長女(12歳)、二女(9歳)のママ。著書に『書けばわかる!わが家の家計にピッタリな子育て&教育費のかけ方』(翔泳社)がある。
※投資に元本保証はありません。損失のリスクも検討し、自己責任の上で行ってください。
※この冊子に掲載した情報は、24年12月17日現在のものです。情報は変わることがあります。
参照:『サンキュ!』2025年3月号「NISAで教育費貯めてもいいですか?BOOK」より。掲載している情報は2025年1月現在のものです。監修/前田菜緒 取材・文/村越克子 編集/サンキュ!編集部