「家を片づけるとお金が貯まる」と聞いたことはありませんか?迷信のようにも思えますが、この言葉にはきちんと根拠があるのです。
家を整えて、家族のレベルにあった収納の仕組みをつくるのが得意な整理収納アドバイザーのMIYUKIさんに「家が片づくとお金が貯まる理由3つのこと」について教えてもらいました。

1.情報量を抑えると在庫管理がしやすくなる
家を片づけたい、綺麗にしたい、と思う理由は何でしょうか?毎日探しものばかりしていて時間に追われている、ものが多くて手に負えない、乱雑な部屋を見るたびに心も体も疲弊してしまうから…。
理由はさまざまですが、「片づけたい!」と思う家に共通しているのは、ものが多く乱雑になり家の中の情報量が多すぎることです。普段から見慣れた乱雑な部屋であっても、じつは視覚から大量の情報が入ってきてとても疲れてしまいます。
キレイな家は情報量の少ない家とも言えます。そして、情報量の少なさは家中のものの管理を楽にしてくれます。在庫管理も楽になり、同じものを再度買うという無駄を抑えます。その効果はとても高く家計に直結します。
2.片づけることで無駄な出費が可視化され、衝動買いを抑えられる
前途したように、散らかった部屋で過ごす日々は、気づかないうちにストレスとして蓄積してしまいます。そのストレスから逃れるために外出が増え、衝動買いに走ってしまう…。そんな経験をしたことはありませんか?
また、日用品や化粧品などのストックが家中のいたるところに点在していると、在庫の把握もできずストックばかりを増やしてしまい、そのことに気づいたときにまた大きなストレスを生んでしまいます。ストックしているつもりでも、それを使い切れなければ無駄な出費と同じことです。
片づけの悩みはとてもシンプルです。ものに関しては「持っているものの総量が多い」ということが生活を困難にしているのです。
まずはキッチン、冷蔵庫、洗面所、クローゼットなど、一番気になっているところだけ整理してみてください。狭い空間でも、すべてのものを出してみるとその総量に驚くと思います。そのなかで不要と判断したものはどのくらいあるでしょうか?
また、それらを金額に換算するといくらになりますか?実際に金額に換算してみると、どれほど無駄な買い物をしていたのか可視化することができます。片づけを通して自分の買い物の癖に気づくことは、無駄な出費を防ぎ、資産を増やすためにとても効果的です。
3.ものの管理ができるとお金の管理が楽になる
人によって必要なものの量はさまざまです。ものが多いのが悪い、少ないのが良い、というわけではなく「自分が管理できる量を持つ」ことが大切です。
管理できない量のものを持つ多くの人に共通するのは「ものを持つ基準が曖昧」だということ。本当に必要なものかどうか吟味する前に「安い」「かわいい」「欲しい」などの所有欲のままにものを増やしていませんか?
片づけをはじめると、自分の過去の失敗を目の当たりにし、嫌気がさすことも多々あります。しかし、この過程によって自分が本当に大切にしたいもの、必要なものを見極めることができるようになります。ものも資産も自分が何をどれほど持っているのか?どう使うのか?と管理が必要なことは共通しています。片づけを通じて、ものもお金の流れも総量を可視化することが大切です。
まとめ
家の片づけを行うことで、不必要な出費が減らせるだけでなく、心理的な余裕も生まれます。また、ものを管理するスキルは自己管理能力の向上にもつながります。
片づけを通じて自分の買い物の癖を知り、まずは新しいものを買って来てものを増やすのを控えることからはじめてみてください。
■執筆:MIYUKIさん・・・「限られた住空間を、どうすれば快適なリラックス空間にできるのか」を長年の間模索し、整理収納アドバイザー1級の資格を取得。家を整えて、家族のレベルにあった収納の仕組みをつくるのが得意。2019年には、出産を機に退職した看護師として約18年ぶりに復職し、現在は忙しい日々の暮らしをより心地よく過ごすため、「効率的な家事」を取り入れている。
編集/サンキュ!編集部