食料品の支出予算と消費者主義。白で隔離された領収書の山の上に食べ物を持つ買い物かご。

コツコツ貯めるのは損!?お金の専門家が解説する「今やるべき貯め方」

2021/02/27

がんばって貯金をしても、金利が低くてなかなか増えない今、本当に預貯金だけで生活を守れるのでしょうか?「物価が上がり続けているうえにコロナ不況で、経済はかなりよくない状況。

今後はお金の価値がどんどん低くなる可能性があります」と節約アドバイザーの丸山晴美さんは分析します。今後や老後の生活を守るためにやるべきこととは?

なお、今回ご紹介する情報はすべて2021年1月時点の取材情報を基にしています。

みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「預貯金が危ない」!

「最悪」と言われる「スタグフレーション」がやってくる!?

下のグラフは、1947年〜2019年の消費者物価指数を表したものです。消費者物価指数とは、商品の価格(消費者物価)の平均的な動きを測定したもの。グラフが上がっているときは、物価が上昇しているときです。

1990年代にバブルがはじけてから消費者物価指数の上昇はゆるやかになり、横ばいのような状態が続いていましたが、「縦拡大図」にあるとおり、2013〜2014年くらいからグッと上がっています。つまり、数年前から物価が上がり続けているのです。

消費者物価指数 2015=100 1947年〜2019年 年平均

出典: 物価|早わかり グラフでみる長期労働統計(労働政策研究・研修機構)

このような状況の場合、たとえば10年前は100円で買えたものが今は買えなかったり、値段は10年前とあまり変わらなくても商品の中身が小さく、少なくなっていたりします。

昔と同じ金額で買える量が違ったり、同じ量を買うには金額をより多く出さないと買えなかったりするのは、ものの値段が上がって貨幣の価値が下がる「インフレーション(インフレ)」の状態。

さらに今は賃金がほとんど上がっていないので、インフレと経済活動の停滞(不況)が併存する「スタグフレーション」と呼ばれる状態に近いのです。

「スタグフレーション」は経済のなかでも「最悪」と言われている状況ですから、とくに注意が必要です。

これからは「バランスよく分散して資産をつくる」ことが重要に

ここ数年、税金や保険料もじわじわ上がってきています。しかし、賃金は上がっていないので、給与やボーナスなどから税金や社会保険料などを差し引いた残りの手取り収入、つまり「生活に使えるお金」もじわじわ減っていることになります。

お金の価値が下がり、生活に使える金額も減っている今、預貯金だけでは今後や老後の生活は決して安全とは言えません。預貯金はたしかに元本は保証されますが、マイナス金利の現在、100万円を1年間預けたとしても利息はたった7〜8円程度。今後もしばらく低金利が続くと言われていることを考えると、現金や預貯金の価値はじわじわと減ることになるでしょう。

一方、金や株式などの投資運用商品のなかには、物価と連動して価値が上がる商品もあります。投資運用は元本が保証されるものではなく、大なり小なりリスクがありますが、リスクが大きいものはその分リターンも期待できるのです。

とは言え、自分が運用しようとする商品がどのようなリスクがあるのかなど、しっかりと理解したうえで、始めるようにしましょう。

インフレやスタグフレーションに、コロナ禍も加わっている今、金融商品を運用して現金や預貯金の目減り分を補うこと、つまり「バランスよく分散して資産をつくる」ことを本気で考える時期がきているのかもしれません。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママのお金に困らない本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

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