故郷の税金と寄付金

よりお得な返礼品を受け取るには?2021年ふるさと納税の傾向と対策

2021/11/14

ふるさと納税が始まってから10年以上。すっかり慣れた人も多いのではないでしょうか。しかし、「ふるさと納税のお得なポイントは、その年ごとに異なります。それを知ると、より上手にできますよ」と、節約アドバイザーの丸山晴美さん。2021年のふるさと納税の傾向とポイントを教えてもらいました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2021年11月時点の取材情報を基にしています。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「ふるさと納税21年のポイント」!

年末年始用の食材を手に入れるなら、11月中に申し込みを!

応援したい自治体に寄付することで、返礼品が受け取れるふるさと納税。2,000円の自己負担で、寄付金が所得税の還付や住民税の控除を受けられるメリットもあり、活用している方が多いと思います。

寄付できる上限金額は、その人の年収や家族構成などで異なります。そのため、だいたいの年収額がわかる11月下旬〜12月に申し込みが殺到します。

しかし、返礼品は配送日指定ができないのが一般的で、配達されるのは申し込みの1カ月後ぐらいが多数。ブランドいちご「あまおう」など人気がフルーツなどは、締め切りが早いものも少なくありません。

年末年始用の食材を手に入れたい、人気の高い食材を狙っている、というかたは、11月中に申し込むようにしましょう。

2021年は「体験型」が増加。「支援品」「訳あり品」も引き続き狙い目

2020~2021年のふるさと納税は、新型コロナ感染症の影響で困窮した生産者や中小企業を救済するため、農林水産省が補助金を出すなどの対策をしたため、返礼品がよりお得なものになりました。

年内であれば、「支援品」「訳あり品」といった返礼品がまだまだあります。通常より増量されていたり、寄付額が低く設定されていたりするなど、ふだんより充実しているものが多いので、こうしたものを狙うのが1つの方法です。

新型コロナ感染症の感染者が減少傾向にあるなかで、旅行や飲食店が活気づいてきているため、来年以降は高級食材などはそちらに回り、支援品は年内までになる可能性も十分考えられます。お得な返礼品を狙うなら年内がおすすめです。

また、昨年よりも「体験型」返礼品が増えているのも2021年の傾向です。旅行に使えるクーポン券や宿泊券、レストランの飲食券などのほか、ダイビングや陶芸、民族衣装着装の体験など、バラエティ豊かな体験が楽しめます。

これらに申し込むことで、家族で楽しみながら、落ち込んだ消費を刺激し、地方の産業をサポートすることもできますね。

ポイントの連携がアップし、ポイ活のチャンスにも!

さらに2021年は、「ふるさと納税を●●ペイで払うとポイント還元率が高くなる」など、ポイ活との連携が高まっているのも特徴です。
たとえば、ふるさと納税サイト「さとふる」では、PayPayを使って寄付をすると、寄付額の最大11%相当のPayPayボーナスが付与されるキャンペーンを11月28日まで開催中です。(※1)

楽天では、「お買い物マラソン」開催期間中に「楽天ふるさと納税」で寄付をすると、ポイントが2倍、3倍に。さらに、SPU(スーパーポイントアッププログラム)などのポイント倍率も加算されるので、もらえるポイントが大幅にアップします。

このように、ポイントの種類やふるさと納税サイトによって、さまざまなキャンペーンやサービスが行われています。月によっても変わるので、自分がよく利用するポイントはいつ、どのサイトでお得になるかチェックしてみましょう。

さらに、「Hapitas(ハピタス)」や楽天の「Rebates(リーベイツ)」、三井住友カードの「ポイントUPモール」といった高還元率ポイントバックサービスも利用すると、さらにダブル、トリプルでポイントが貯められます。

今年のふるさと納税は、ポイ活のビッグチャンスでもありますよ。

やり方が間違っていると損をすることも!ふるさと納税注意ポイント

ふるさと納税のメリットをしっかり享受するには、いくつかの注意点もあります。

まずは自分ができる寄付金の額を、しっかり確認することが基本です。

寄付金の控除額(控除額上限)は、ふるさと納税をする人の年収や家族構成などで異なり、上限を超えた部分は控除の対象になりません。

今年は新型コロナウイルスの影響で、会社勤めのかたでも年収が大きく変わるケースが少なくありません。ふるさと納税を利用する前に、必ずポータルサイトのシミュレーションで上限額を確認しましょう。家族のなかでもっとも収入が多い人の名義で申し込むことで、より多くの寄付をすることができます。

寄付をしたら「確定申告」もしくは「ワンストップ特例制度」で、寄付金控除の申請をすることも忘れずに。これをしないと控除を受けられず、単にお取り寄せ品を購入したのと同じことになってしまうので注意しましょう。

2021年分からふるさと納税の確定申告がもっと簡単に!

確定申告でふるさと納税の控除を受けるには、寄付ごとに自治体から「寄付金受領証明書」を郵送してもらい、それを翌年の確定申告まで保管し、添付して金額を記載して合計し…という手間がありました。

しかし2021年分からは、「さとふる」や「ふるさとチョイス」といったふるさと納税サイトでふるさと納税を行えば、サイトが「寄付金控除に関する証明書」を発行してくれます。

「寄付金控除に関する証明書」には、1年間に行った寄付の内容や合計額が記載されるので、これを確定申告の書類に記載し、添付して提出すればOK。ぐっと手軽になりますね。

ただし、複数のサイトでふるさと納税を行なった場合は、サイトごとに「寄付金控除に関する証明書」が必要になるので注意しましょう。

今年の傾向と注意点を踏まえて、上手にお得にふるさと納税を活用してくださいね。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママのお金に困らない本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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