赤字家計から「年200万円貯める家計」に変わったターニングポイント
2019/03/31
ダイエットを成功させた人に「痩せなきゃ」と思ったきっかけがあるように、お金を貯めている人にも「貯めなきゃ」と思うきっかけがあります。そう思ったとき、実際に何をしたらよいのか。赤字家計から貯まる家計に変身した”やりくりの達人”に話を聞いてみました。
<教えてくれた人>
藤田舞さん〈仮名〉(東京都/41歳)
夫(50歳)、長女(7歳)、長男(4歳)、実母の5人家族+愛犬1匹。結婚15年目。住まいは3LDKの分譲マンション。現在は、週3日のパート勤務。赤字家計を短期間で解消し、貯まる家計に変身した軌跡を公開!
‐MONEY DATA‐
夫月収(手取り) 36万円
妻月収(手取り) 6万円
夫ボーナス(年間・手取り)140万円
夫年収(手取り) 572万円
妻年収(手取り) 72万円
月貯蓄額 11万2000円
年貯蓄額 約288万円
総貯蓄額 約710万円
”たった3年”で、赤字家計から年200万円以上貯めることに成功した藤田さん。何に気づき、何をどう変えたのでしょうか。貯め達人になるまでの道のりを振り返ります。
共働き時代の浪費グゼが直らず、赤字がMAXに!
長女が生まれる前までは、共働きで家計に余裕があったという藤田さん。専業主婦になっても、金銭感覚が変わらず、貯めては使うの繰り返し。住宅ローンも月10万円以上で組んでいました。
しかし、長女が幼稚園に入園するころには、入園費用が払えず、教育ローンを借りるほどの赤字家計に。毎月の赤字補塡でボーナスも残りませんでした。「〝ぜいたくしてないのになぜ貯まらない?〞と不思議で。それでも危機感はなく、教育ローンを借りるしかないと諦めていました」
ライフプランを書いてから家計がV字回復
年間50万円以上もの赤字があった藤田さん、2016年には『サンキュ!』誌上で家計診断を受けました。今回、その後の状況を取材したところ、なんとわずか3年で、年200万円も貯まる家計にV字回復していました。
★ターニングポイントはここ!
「アドバイスをもとにムダを大幅にカットしたのも大きかったのですが、いちばん効果的だったのは、わが家のライフプランを書き出したこと。長女が大学に入る前に夫が定年になるという現実を目の当たりにして、『本気でやらないと!』とお尻に火がつきました」。
貯蓄できる期間が短いことがわかったので、教育資金や住宅ローンの返済などをあと何年でクリアーすべきか、どうすれば達成できるかを具体的にシミュレーション。貯めるべき目標への青写真が見えたことで、あとはひたすら予算を守ることに集中できるようになったそう。
固定費を見直し、やりくり費の予算を立てる
通信費などの固定費を減らしたことで黒字化に成功。さらに、やりくり費の予算を意識して使うように改善したほか、週5のパートも始め、その分を貯蓄できるようになって自信がつきました。
着実に貯蓄できるようになり、ペースが加速
母の介護でパート日数を減らすも、予算削減のおかげで、安定して貯蓄を継続できるように。先を見通して必要になるお金をハッキリさせたことで、使いすぎもセーブできるようになりました。
<家計表>
夫月収(手取り) ……36万円
妻月収(手取り) …… 6万円
先取り貯蓄 ……7万円
住居費(管理費込み) …… 10万円
駐車場代 …… 1万3000円
水道・光熱費 …… 1万5000円
通信費・新聞代 …… 2万円
子ども費(幼稚園、習い事) …… 4万8000円
保険料 …… 1万7000円
ガソリン代 ……1万円
食費・日用品費・レジャー費 … 6万円
夫小遣い …… 2万円
妻小遣い …… 5000円
残し貯め(特別出費用) …… 4万2000円
月11万2000円 × 12 +ボーナスから年70万円 +児童手当年24万円
⇒年約228万円貯まる!
現在は奨学金返済や学資保険の負担がなくなり、残し貯めにも余裕が出てきました。臨時出費などがあっても焦ることがなくなり、あとは住宅ローンの完済に向けてまい進するのみです。
家を手放すかもしれないほどの危機的状況から、奇跡のV字回復を果たした藤田さん。貯めたいと思ったら、家族のために何をすべきかを考え、まずは「なんのために貯蓄するのか」目標を立てることが大事ですよ。
参照:『サンキュ!』4月号「ムリせず貯まる”最短ルート”、教えます!!」より。掲載している情報は19年2月現在のものです。構成/宮原元美 編集/サンキュ!編集部
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