【裏ワザ5】損してない!?手取り減時代は「節税」で手取りを増やす!
2019/06/28
給料日は楽しみだけど、給料明細を見るたびにため息が出てしまう。家計のことを考えると、もう少し「手取り金額」が増えれば……と思うこともありますよね。手取りとは、額面収入から税金や社会保険料などが引かれた実際の収入のこと。ということは、税金を減らせば、その分受け取れるお金が増えるかもしれません。お金のプロに聞いた、節税で手取りを増やす方法を教えます。
「控除」できるものを申告し、税金を減らす!
病気や扶養家族が増えた場合には税金が「控除」されますが、その「控除」の対象になっていても、申告しなければ節税はできません。年末調整や確定申告のほか、税務署や国税庁のHPでは一年中受け付けており、過去5年分さかのぼって申告できます。そこで今回は、見落としがちな節税ポイントを5つご紹介します。
1 医療費控除
1年間の医療費に10万円以上かかったら、10万円を超えた部分に「医療費控除」が使えます。医療費は、同居の家族や市販薬、通院時の交通費なども合算してOK。病院の領収書がなくても、健康保険から届く「医療費のお知らせ」で代用できます。その年分は、翌年の確定申告の時期に申請をしましょう。
【こちらを参考に計算してみてください】
実際に支払った医療費の合計額(※1)-10万円(※2)
=医療費控除額×所得税率(※3)⇒戻ってくる額
※1実際に支払った医療費の合計額に保険などで補塡される金額は含みません。
※2その年の総所得の金額が200万円未満の場合は総所得の金額の5%。
※3所得税率は、総所得額によって6段階で5~40%まで区分されています。国税庁のHPなどで確認しましょう。
★3年前の医療費も申告したら戻ります
16年分と18年分の医療費が10万円を超えていたので、人生初の確定申告に挑戦。ネットで項目ごとに入力するだけで、意外と簡単に作成できました。16年度は、医療費が約22万6000円で、控除額は約6300円戻りました。(サンキュ!トップブロガー Nagomyさん)
2 子どもの扶養控除
子どもが16歳以上になると、親は「扶養控除」を使えます。取り戻せる金額は、収入(所得税率)が高い人ほど多くなるので、共働きの場合は年収の高いほうにつけます。19歳から23歳までは「特定扶養控除」となり、控除額が約1.5倍に。会社の年末調整や、確定申告で申告しましょう。
手取り計算の前提条件:40歳以上の共働き会社員。高校生の子ども1人を扶養控除にした場合、所得税と住民税で取り戻せる金額。子どもにアルバイト等で年間給与収入が104万円以上あると対象外になります。
3 配偶者控除
共働きの妻が出産で休職し、減収になった場合、夫は「配偶者控除」もしくは「配偶者特別控除」が使える場合も。共働きは〝扶養〞という概念が薄いので、年末調整で申告を忘れがち。その場合は税務署に申告しましょう。なお育休中の給付金は非課税なので、妻の収入としてカウントされません。
*年収600万円の夫が配偶者控除を使うと、7万1000円戻ってくる!
(妻の年収が150万円以下の場合)
4 住宅ローン減税
住宅購入後、10年間使えるのが「住宅ローン減税」。年末のローン残高の1%が控除され、仮に3000万円なら30万円戻ります。ただし、夫だけのローンで、夫の税金が30万円もない場合は使い残しが発生。共働きで妻もローンを担うと、この使い残し分を妻の税金から取り戻すことができます
※2019年10月の増税後は、10年から13年に延長。
ここに注意!
夫婦で住宅ローンを組み、どちらかの収入がなくなると、ダブルで節税できるメリットがなくなります。さらに、返済そのものが家計の負担になるので慎重に検討をしましょう。
5 親の扶養控除
同居、別居問わず、仕送りなどで援助している親がいれば「扶養控除」を使いましょう。申告は年末調整でチェックを入れるだけで簡単。例えば、夫の年収が600万円で、65歳の親(年金額158万円以下)を1人扶養すると、約7万円の節税に。親が70歳以上になるとさらに安くなります。
年金額158万円以下の親を扶養に入れると、 所得税と住民税はいくら安くなる?
*年収600万円の会社員の場合……
試算の前提条件:40歳以上の会社員(共働き)。親以外に扶養家族はいないものとします。
Have a try!
□子ども、配偶者、親など扶養家族が増えた場合は控除の申告をする
□過去5年分の医療費が10万円超えていないか確認してみる
<監修>
深田晶恵さん(ファイナンシャル・プランナー)
生活設計塾クルー取締役。消費者目線に添ったアドバイスや解説が大人気!『サラリーマンのための「手取り」が増えるワザ65』(ダイヤモンド社)など著書も多数。
参照:『サンキュ!』7月号「年収200万円台~1000万円台 主婦193人の貯蓄と収入、大調査!!」より。掲載している情報は19年5月現在のものです。
監修/深田晶恵さん 撮影/小野田陽一 構成/宮原元美 編集/サンキュ!編集部
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