35歳以上で子どもを産んだ人の「教育費どうする?」問題
2022/08/12
晩婚化や晩産化が進む昨今。晩産(ここでは35歳以上で出産した人)家庭の場合、教育費と老後資金の備えの時期が重なるため、お金に関する不安も増えてきます。今回は35歳を過ぎてから子どもを産んだ3人のママたちの生の声をご紹介したいと思います。
<35歳以上で子どもを産んだ人>
・せんちゃんさん(東京都 45歳)
夫(50歳)、長女(15歳)、長男(13歳)、二女(9歳)。夫は自営業。妻はパート。子ども3人とも、18歳満期200万円の学資保険に加入。「そのほかに月3万円貯めてますが、塾や部活、スマホ代とお金は出ていくばかり」
・堀江麻衣さん(神奈川県 37歳)
夫(37歳)、長男(7歳)、長女(1歳)。夫は自営業。妻は専業主婦。貯蓄型保険で18歳時に長男は約200万円、長女は約160万円受け取り予定。「こ
の先、ずっと子ども費がかかり続けるのが心配」
・本郷宏美さん(埼玉県 37歳)
夫(34歳)、長女(8カ月)。夫は公務員。妻は専業主婦。先取り貯蓄月2万円と児童手当を貯め、利率変動型保険で月1万3000円を教育資金に。「先のことは全然見えず、不安だらけです」
35歳以上で出産する人は、年々増えています!
厚生労働省(17年)によると、16年に比べ、34歳以下での出生率が低下し、35~49歳の各年齢層での出生率が上昇。特に35~39歳は年々増え、30年前に比べて3.5倍に。
晩産ならではの「教育費の不安」について語り合いました!
まだまだ先……と思ってたけど、年齢的に余裕がないっ
編集部(以下、編):皆さん、教育費のために、保険以外でも何か備えはしていますか?
本郷さん(以下、本):児童手当は子どもが15歳になるまで手をつけずに貯め続ける予定。でも、まだ1歳にもなっていないので、大学進学費とかピンとこなくて……。
堀江さん(以下、堀):私は2年前に退職して収入が減ったので、今は月2万円弱を教育費用に貯めて、なんとかやりくりできている状況です。
せんちゃんさん(以下、せ):今は月3万円ずつ積み立てているだけ。1年半前までは専業主婦だったけど、子どもが小さいときはお金がかからないから、もっと貯蓄できていたんです。でも200万円貯まったとき、夫が勝手に車を買ってしまって、茫然としたな〜(苦笑)。あのときのお金があれば、今だいぶ助かったのに!
本:大学進学資金は貯めていても、それ以外にいろいろ出費がかさむものなんですか?
せ:うちは、高校、中学とダブル入学だったので、ほんと大変!入学金や制服、教科書代のほかに学校指定のタブレットとか、想定外に10万円以上出ていって……。
堀:そんなにお金がかかるんだー。晩産だと、貯め始めも年齢的に遅めだし、その分ちゃんと計画的に貯めないといけないってことですね。
いちばん下の子が大学のころ、夫はもう還暦!
編:中・高校生は塾代もかかりますよね。どう対策されていましたか?
せ:よくまわりから「いくら貯めてもたりないくらいだよ」とは言われてたけど、実感がなくて。でも、いざ中・高校生になってみると、「まさにこのことだったんだな」って。そのためにパートを増やしたくらい。
堀:私は元塾講師だったので、ある程度予測できているけど、それでも塾代の負担は不安ですね。
せ:長女は中3から塾に通い始めたので1年間だけでしたが、それでも、軽く年70万円以上!夏期・冬期講習の受講料が高かった……。でもここでケチって、志望校に落ちたらかわいそうだなと親心が出て、ついお金をつぎ込んじゃって。
本:高校受験だと浪人しづらいから、滑り止めの受験料とかも考えると、ほんとキリがなさそう〜。
せ:上の2人ですでにこれだけかかっているのに、夫が今50歳だから、いちばん下の子が大学に進学して教育費がピークになるころには60歳!3人いると、それだけ長く教育費を払い続けなきゃいけないんですよね。改めて考えると怖いっ!
堀:うちも6歳差だから、結構長いな〜(苦笑)。しかも、もし遠方の大学に行きたいとか、留学したいとか言われたら、なるべく希望はかなえてあげたいけど、今のままだとなかなか厳しいものが……。
2人目を生むことも考えて、今のうちに貯めなきゃ
編:晩産家庭の場合、老後資金の備えも気になりますよね?
本:私は2人目も欲しいから、今後さらに出費が増えると思うので、今できるうちに、教育費用、老後資金用、臨時出費用に口座を分けて備えています!
堀:下の子が大学を卒業するころ、夫は58歳。そこから老後資金を貯め始めるのはむずかしいかな〜と。それで最近、老後資金目的で、貯蓄型保険に加入しました。
せ:老後資金について夫と話しても、「とにかくしっかり働いて頑張ろう」で終わっちゃう(苦笑)。私としては、二女が中学生になったら、パートの時間を増やして、貯蓄を殖やしていこうと考えてます。
堀:教育費と老後資金を並行して貯めていくには、やっぱり共働きのほうが確実。だから、私も働く予定で、保育園に入園申請をして、今は待機中です。
本:私も、娘がもう少し大きくなったら、保育士の仕事に復帰するつもり。2人目が生まれると少し先になるかもしれませんが。
せ:子どもにいちばんお金がかかるときに、私たちは50代に。働くにしても体力的な不安も……。私の親も自営業なのですが、70代でも現役で働いているから、それを見ていると、長く働くためには健康管理も大事なんだなと実感しています。
参照:『サンキュ!』8月号「35歳以上で子どもを産んだ人の『教育費どうする?』問題」より。掲載している情報は19年6月現在のものです。
撮影/林ひろし 編集/サンキュ!編集部
『サンキュ!』最新号の詳細はこちら!