“何か一つできること”をするだけでいい!快適に暮らす人はやっている「家事貯金」
2024/04/29
仕事、家事、育児に追われて毎日クタクタ…。丁寧な生活に憧れはするけれど、ゆっくり家事をする時間なんて取れない…。
そう思って日々を過ごしているなら、ぜひ毎日の生活に「家事貯金」を取り入れてみて下さい。
家を整えて、家族のレベルにあった収納の仕組みをつくるのが得意な整理収納アドバイザーのMIYUKIさんに、「快適に暮らす人はやっている家事貯金」を教えてもらいました。
「家事貯金」とそのメリット
「家事貯金」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
普段の家事にプラスして、少しだけ先取りで家事を行うこと。家事貯金をはじめて、一番実感できるのが「時間のゆとり」と「心のゆとり」です。
家事が劇的に楽になるわけではないけれど、ほんの少し先の未来をとても楽にしてくれます。
1.キッチンの家事貯金
家事のなかでも時間と手間がかかり、とくに面倒だと感じる代表格が料理ではないでしょうか?そんな料理のハードルを少しでも下げることが可能なのが「家事貯金」です。キッチンでの「家事貯金」とは、おもに買いものした食品の片づけ、下ごしらえ、作り置きの料理を指します。
仕事が休みの日や少しまとまった時間が取れるときに食材の買い物をすませたら、その食材の下処理を一気にすませてしまいます。
葉物野菜はカットすることで傷みが早くなるため、それ以外の購入した野菜は洗って皮をむき、よく使う大きさや形状にカットします。肉や魚もよく使う形状にカットし、1回分ごとの量に小分けにしてラップに包みます。
少し時間がかかり面倒な作業ですが、料理をするたび「出す・洗う・皮をむく・切る」作業を行うより、はるかに合理的で圧倒的な時短になります。
疲れて気力のない日でも、下ごしらえができている食材があることで、日々の料理のハードルは圧倒的に軽くなります。
2.片づけの家事貯金
家が片づかない状態だと必ず起こってくる現象が「探しもの」です。人生で一番無駄な時間は「探しものをしている時間」と言われています。一日のなかで10分探しものをしている場合、一年で60時間もの時間を探しものに充てていることになります。
片づけにおける家事貯金とは、この60時間の自由に使える時間を生み出すことです。
片づかない家の原因の多くは「管理できない量のものを所有していること」と「収納場所が遠い、収納するまでの工程が多いなど、片づけるまでのプロセスが面倒だから」です。
ものの整理を行い、収納の工程をシンプルにすることで空間に余裕が生まれ、探しものの時間が圧倒的に短くなります。
3.管理する手間を省く家事貯金
ものを持つと、必ずそれなりの管理が必要になります。衣類ならそれぞれの素材に合わせた洗濯、クリーニングに出す手間、毛玉の処理、アイロンがけなど…。
お気に入りの素敵な服や靴を持っていても手入れが悪く今すぐに使えない状態のものや、クリーニングに出さなければいけない状態の服の数々…。せっかくお気に入りのものがあるのに放置されているのはなぜでしょうか?
もしかすると手入れに手間と時間が取られ、今の自分には管理する余裕がないものかもしれません。ものの多くは使うことが目的です。使われずにしまい込まれているそのものを使う日はいつですか?
ものを持つときは「今」という現在進行形で考えることが大切です。「今の自分」が管理しやすいものを持つ、これも時間を生み出す家事貯金です。
快適な暮らしがしたいと思ったら
仕事、家事、育児に追われる忙しい日々のなか、先取りで家事を行うことはなかなか難しいことかもしれません。誰しも「家事貯金」ができていれば日々の家事が楽になるのはわかっています。それでも疲れや面倒くさい思いが先行し、行動できないことが多いと思います。
だからこそ、初めはほんの小さな一歩からはじめてみて下さい。
例えば、今夜の夕食に「大根と油揚げの味噌汁」をつくるなら今夜つかう分量だけではなく、その後に使う味噌汁の分もついでに大根と油揚げをカットしておきます。これだけでも、次回の料理のハードルが下がるのを実感できます。
大切なのは「何か一つだけできることをする」こと。一気に貯金を増やそうと頑張りすぎるのではなく、少しずつ家事貯金を増やしてみて下さい。
■執筆:MIYUKIさん・・・「限られた住空間を、どうすれば快適なリラックス空間にできるのか」を長年の間模索し、整理収納アドバイザー1級の資格を取得。家を整えて、家族のレベルにあった収納の仕組みをつくるのが得意。2019年には、出産を機に退職した看護師として約18年ぶりに復職し、現在は忙しい日々の暮らしをより心地よく過ごすため、「効率的な家事」を取り入れている。
編集/サンキュ!編集部