あなたも間違えてるかも!?やってはいけないキノコの保存方法
2024/11/14
鍋物の季節を迎え、しめじやシイタケ、舞茸、エノキ茸など、さまざまなキノコを買う機会が増える時期になりました。キノコは野菜より日持ちしそうだし、とりあえずパックのまま冷蔵庫に入れておけば1週間くらい持つかな?と思っていませんか。じつは意外なNGがあるのです。
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、キノコの保存にまつわるNG行為と、おすすめの解決策を教えてもらいます。
【NG1】キノコなら全部同じくらい持つと想定
キノコとひとくちに言っても、じつは種類によって日持ちがかなり違います。たとえば、舞茸やひらたけ(ひらたけしめじ)はせいぜい2~3日しか持ちませんが、一般的なしめじ(ぶなしめじ)やマッシュルームは、状態がよければ5日くらい、エリンギやしいたけは1週間くらい持つことがあります。
なめこは真空パックで売られているかどうかによって異なり、真空パックなら未開封の状態で約1週間、そうでない場合は数日しか持ちません。このように、たとえ同じ日に新鮮なものを買ったとしても保存期間が異なり、週末に鍋をやろうとして週の前半にまとめて買っておいたら、半分ダメになってしまった…なんて事態があり得るのです。
【NG2】野菜室で何日も保存
キノコを冷蔵保存する際、すぐに使う予定であれば冷蔵庫の冷蔵室でも野菜室でもいいのですが、数日間置いておく場合は冷蔵室がおすすめ。というのも、野菜室だと湿度が高すぎるためです。
湿気はキノコを保存する際にできるだけ避けたいもの。一般的な冷蔵庫の場合、冷蔵室であれば湿度が10~20%くらいに押さえられていることが多いのですが、野菜室だとそれより高い場合が多く、メーカーによっては50%くらいまで上がってしまうこともあります。
そのため、できれば冷蔵庫に入れるようにしましょう。そしてもちろん、前述のようにキノコは数日しか持たない種類が多いので、1日でも早く使い切るか、このあと解説するように冷凍保存なども活用したいところです。
おすすめは…冷凍or天日干し
ここまで、キノコを冷蔵庫で保存する際のポイントを解説してきましたが、どんなに気をつかっても数日しか持たない種類もあるため、冷蔵だけで保存するには限界があります。そこでおすすめなのが、冷凍保存や天日干しです。
より手軽なのは冷凍保存で、小分けにして軽く汚れをふき取ったキノコをラップで包み、ジッパーつきポリ袋などの保存袋に入れて冷凍庫に入れるだけ。使う際は凍ったまま鍋やフライパンに投入してOKです。冷凍することでキノコの旨味成分が出てきやすくなるため、短時間の加熱でもおいしく仕上がります。
また、秋から冬にかけての乾燥した季節は、天日干しもおすすめ。しめじならバラバラにほぐして、エリンギなら薄くスライスして、ザルに広げて晴れた日を選んで干しておきましょう。しいたけは丸ごとでもスライスでもOK。
1日干すだけでも日持ちしやすくなって1週間くらい冷蔵保存がきくようになりますし、3日ほど干すとかなり水分が抜けて、密閉容器で数週間持つようになります。そして何より、旨味がギュッと凝縮されて料理の味が1段階も2段階もアップするので、時間があったらぜひ試してみてくださいね。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部