技術者洗浄エアコンフィルター

エアコンはどこまで掃除していいのか?プロのアドバイスと掃除の工夫をご紹介!

2022/06/09

定期的なメンテナンスが欠かせないエアコン。しかし、家電であるエアコンの内部は、どこまで自分で掃除していいものなのか素人にはわかりません。がんばって自分で掃除した結果、故障してしまっては元も子もありません。そこで今回は、エアコン掃除を自分でやっていい境界について、ライターの増田剛己さんに調べてもらいましたので、ご紹介していきます。

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※本記事は、過去に掲載した以下記事を統合したうえで一部編集を加えたものです
夏が終わったらやっておきたいエアコンのお手入れ(2020/09/20掲載)
そろそろやらなきゃ…エアコンのお掃除どうしてる?(2018/12/07掲載)
エアコンを自分で掃除する時にやっていいこと、ダメなこと(2019/07/19掲載)
エアコンは素人がどこまで掃除していいのか?掃除のプロに聞いてみました!(2020/06/17掲載)

いきなり結論「エアコンの内部掃除はプロに任せるのがいちばん安全」

エアコン内部の掃除というとプロに頼むものだという人もいれば、自分でできるところまでやってみたいと思う人もいるでしょう。今回はハウスクリーニング業者のかたに、素人でもできるエアコンの掃除を教えてもらうことにしました……のですが、プロは開口いちばん、こう言いました。

「エアコンにはいろいろな種類があり、その掃除方法は多岐にわたります。フィルター掃除くらいならともかく、それ以上の掃除に関しては、ハッキリ言って素人は手を出さないほうがいいです」


……というわけで、いきなり結論が出てしまいましたが、それでは記事にならないので、それでもなんとかと無理をいって教えてもらいました。すると、素人とプロの境界線が見えてきました。

エアコン掃除の準備で忘れてはいけないこと

エアコン掃除で最初にやるべきは、高所での安全な作業ができる状態をつくることだそうです。プロであるクリーニング業者は脚立などを利用しますが、家庭では安定性のある椅子などを用意しましょう。またイスの下には必ず、新聞紙などを敷いてください。

そして絶対に忘れてはいけないのが作業前、必ず電源を切って電源コンセントを抜くことです。

【ここまでは自分でやってOK!】エアコンのフィルター掃除

出典:サンキュ!NEWS 

準備ができたら、いよいよエアコン掃除の開始です。しかし、先のコメントで紹介したとおり、素人がやっても大丈夫なのはフィルター掃除まで。

「本体カバーを外すとフィルターがあります。これは取り外せるので、掃除機でほこりを吸い取ったりしてください。水洗いも可能です」

たしかにこれくらいなら、自分ですることは問題なさそうです。ただし気をつけなければいけない点も。「エアコンの電気系統は水に弱いです。水洗いしたフィルターはしっかり乾燥させるか、乾いたぞうきんできちんと水滴を取ってから取りつけてください」とのことです。

また最近のエアコンには、フィルター自動掃除機能が搭載されているものが少なくありません。そのような機種の場合は、フィルター掃除は不要なのでしょうか。

「自動掃除機能つきだから掃除はしなくていいと思っているかたもいますが、それは間違いです。ホコリやカビなどはどうしても残ってしまいますので最低限の掃除は必要です。また、当たりまえですが掃除した汚れはどこかへ消えるわけではありません。本体内のダストボックスに収容されているので、ちゃんと中身を捨てる必要があります」

自動掃除がついているから大丈夫、と放置しっぱなしのかたは、ぜひ一度フィルターとダストボックスのチェックをおすすめます。

……というわけで、素人が簡単にできるのはこのフィルター掃除くらいまでです。

しかし、エアコン内部の掃除はここから先が本丸であり、プロとの境界線でもあります。以下にご紹介する内容は、境界線ぎりぎりの「自分でもやれる方法」として教えてもらったもので、実践を推奨するものではありません。それを踏まえたうえで、お読みください。

【自分でできなくもないけど……】内部のカビ取り

出典:サンキュ!NEWS 

エアコン掃除の本丸ともいえるのが、カビ取り作業。最近はテレビCMなどでプロのお掃除人が水を流して洗っているシーンを見かけることがあると思いますが、あれを素人がやるのは厳禁だそうです。

「プロは機種ごとに水をかけてはいけない場所がわかるので、そこをカバーして水を流しています。見よう見真似で手を出してはいけません」。

それでも、どうしても自分でカビ掃除をやりたい場合は、水で一気に掃除ではなく、ヘラなどの細い道具を柔らかいシートなど(たとえば市販のフローリングワイパー用の取り替えシート)で覆ったうえで、吹き出し口のひとつひとつに差し込んで、汚れを掻き出す、という方法があります。

出典:サンキュ!NEWS 

シートに水をふくませるとよくカビが取れますが、この場合も乾いたぞうきんなどで拭き取って中に水分が残らないようにする必要があります。

しかしこの方法、とにかく時間がかかってたいへん。正直、おすすめはできません。

個人でもエアコンのカビをある程度は除去することができることがわかりました。しかし、けっこうな労力が必要です。また、機種によって吹き出し口のサイズや形状がマチマチなので、自分で工夫をしながら道具を選ぶ必要があります。

夏が終わったら絶対にやってほしいひと手間とは!?

夏は毎日のようにつけていたエアコンですが、秋が訪れて暑さが落ち着けばしばらくは稼働休止。そして、暖房を使うようになる日までエアコンはほったらかしにしている人も多いのではないでしょうか?

ハウスクリーニングのプロに言わせると、夏が終わったら絶対にやってほしいひと手間があるそうです。それをやるだけで、エアコンのカビを防ぐことができるんだとか。

やること1:「送風」ボタンを押して1~2時間稼働

日本のリビングルームでエアコンの電源をオンにする女性コントロール
show999/gettyimages

「エアコンの大敵は水分です。エアコン内に水分が残っているとカビが発生する原因になります」とハウスクリーニングのプロは言います。

では、水分を残さないためにはどうすればいいのでしょうか。「送風を1~2時間くらい行いましょう」とのことで、機種によっては「風だけ」とか「内部クリーン運転」というような機能になっています。風だけを送ってよく乾燥させて、カビの発生を防いでおきましょう。

やること2:フィルターは水洗いしておく

出典:サンキュ!NEWS

前述したとおり、エアコンのフィルター部分は簡単にはずすことができます。しかし、使い終わってすぐにはずすのはNGだそうです。

フィルターをしばらく使わない予定なら入念に水洗いして汚れをスッキリ落としておきましょう。食器用の合成洗剤でやわらかい刷毛などで洗えますが、フィルターはデリケートなので、ハードにこすると破損してしまうのでご注意を。水洗いしたらフィルターは、よく乾燥させてから装着しましょう。

やること3:内部のカビをかき出す

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内部のカビをかき出す作業は、素人がやると故障の原因になると言われています。しかし、それでも安全な範囲でやっておきたいというかたは、まずは道具づくりから。100円ショップでも売っていますが細長い棒に柔らかいシートが巻きついたものです。これは自作できます。割り箸にキッチンペーパーを巻けばOKです。

出典:サンキュ!NEWS 

前述でもありますが、掃除をする前にまず、コンセントを抜くことを忘れないようにしましょう。そして、吹き出し口の下にゴミ袋などを取りつけておくことをおすすめします。それで、カビをかき出していきます。しかし、かなり根気のいる作業なので、業者に依頼するほうがラクでしょう。

やること4:「暖房」の機能を試しておく

出典:サンキュ!NEWS 

意外と忘れがちですが、すごく重要なのが「暖房」の機能がきちんと作動するかを確認しておくこと。暖房を使う時期になって、作動しないことがわかるとそれから修理や買い替えを考えなければなりません。業者もいそがしい時期なので、すぐに対応してもえないこともありますから。ちなみに、これは暖房の時期が終わったときも同じ。必ず冷房できるか確認しておきましょう。

ハウスクリーニングのプロも指摘するようにエアコンの掃除はプロにまかせたほうがいいようです。しかし、気をつけなくてはならないのは、最後の「暖房確認」はハウスクリーニングの業者でも必ずやってくれるわけではありません。夏の終わりこそ、エアコンの暖房機能をチェックしましょう。エアコンの買い替えや修理はエアコンを使わない時期が最適なのです。

◆監修・文/増田剛己
WEBや雑誌などで散歩関係の記事を書いているフリーライター。主な著書に『歩考力』(ナショナル出版)、『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎新書)などがある。

エアコンの簡単お掃除グッズや掃除の工夫をご紹介!

ここからは、お掃除アイテムを使った方法や掃除の工夫を紹介していきます。

隅っこや細かな場所にはキャンドゥすみっこブラシノズル

出典:サンキュ!NEWS

フィルターはどうしても角部分のほこりが取れにくいものですよね。綿棒でちょこちょこ落とすよりコレ!キャンドゥの”そうじ器用すみっこブラシノズル”が便利なんです。掃除機に設置するだけで、すみっこのホコリをどんどん吸収してくれます。

乾燥が終わったら送風運転

出典:サンキュ!NEWS

洗った部品が完全に乾いたら、再び設置して、あとは送風運転で完了です。設置するまえに気になる外部のホコリなどを掃除しておくと、気分もスッキリしますよ。

エアコンを自分で掃除する時にやっていいこと、ダメなこと

RonFullHD/gettyimages

日々の家事で気になるものの、正解がよくわからないことについて、家事代行サービスを展開するカジタクに所属する、山口奈穂子さんに教えてもらいました。

エアコンは「フィルター掃除」以外自分でやらないのが安全

エアコン クリーニング
RonFullHD/gettyimages

先ほども述べたように、エアコン掃除を自分でやっていい範囲は「フィルター掃除まで」です。

「洗浄スプレーを吹きつけるくらいは自分でしてもいいんじゃない?」と思うかたもいるかもしれませんが、スプレーをかけたくらいでは掃除として不十分ですし、スプレーの成分がエアコン内部に残るとカビの栄養になって、繁殖を促してしまう……というのがプロとしての意見です。

自分でやってもOKな「フィルター掃除」は週1目安で!

フィルタを削除する
BBuilder/gettyimages

一方、自分でやってもOKな「フィルター掃除」はぜひ定期的に行うようにしてください。真夏などほぼ毎日エアコンを使うようなシーズンは、1週間に1回程度は行うのが理想です。フィルターはホコリが溜まりやすいので、清潔にしておけば、内部の汚れやカビの防止にも繋がります。

フィルター掃除は、ずっとサボってホコリが溜まりに溜まった状態になると、キレイにするのが大変になります。定期的に行うほうが結果的にはラクなので、今回紹介したエアコンの掃除方法を参考にしてみてくださいね。

 
 

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