【管理栄養士監修】「アスパラ」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2020/10/16
アスパラは、ビタミン類や食物繊維が含まれる野菜で、ダイエットにも適しています。また、クセが少なく彩りもきれいで、通年店頭に並んでいることから、よく食卓に並ぶ食材でもあります。さまざまなレシピを活用して、アスパラをおいしく食べましょう。
アスパラの種類
アスパラ(アスパラガスの略称)はユリ科の多年生植物で、茎の部分をゆでたり炒めたりして食べます。南ヨーロッパ原産の植物ですが、日本でも人気の野菜です。
グリーンアスパラガスは多く流通しているアスパラです。ホワイトアスパラガスは、グリーンアスパラガスと品種は同じですが、土寄せをして日が当たらないように栽培されたものです。
そのほかに、全体が紫色をした紫アスパラガスや、ミニアスパラガスなどがあります。
アスパラのカロリーと栄養素
生のアスパラのカロリーは22kcal/100g、水分は92.6g/100g、たんぱく質は2.6g/100g、脂質は0.2g/100g、炭水化物は3.9g/100g、食塩相当量は0g/100gです。
水分が多い野菜ですが、食物繊維やビタミンなどの栄養素も含まれています。
・たんぱく質
・β−カロテン
・ビタミンE
・食物繊維
・葉酸
アスパラの栄養素1:たんぱく質
生のアスパラには、100g中2.6gのたんぱく質が含まれています。
たんぱく質はアミノ酸の重合体で、体の水分を除いた重量の、2分の1以上を占める重要な栄養素です。たんぱく質は、体の組織やホルモンなどの主要な構成成分で、エネルギー源としての役割もあります。
アスパラの栄養素2:β-カロテン
アスパラには、β-カロテンが370μg/100g含まれています。
β-カロテンは、必要に応じて体内でビタミンAに変換されて働くことから、プロビタミンAと呼ばれています。β-カロテンとして、抗酸化作用を持ち、免疫を活性化させると言われています。また、ビタミンAとしては、目やのどなどの粘膜や皮膚の健康を保つ働きがあります。
アスパラの栄養素3:ビタミンE
アスパラには、ビタミンEが100g中1.5mg含まれています。
ビタミンEは、脂質の過酸化を阻止したり、細胞壁や生体膜の機能維持に関わっている栄養素で、老化を抑える効果が期待できます。ビタミンEが欠乏すると、神経機能が低下したり、筋無力症が起こりやすいと言われています。脂溶性ビタミンなので、油といっしょに摂取することで吸収率を高めることができます。
アスパラの栄養素4:食物繊維
アスパラの食物繊維は、1.8g/100g含まれています。
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。
食物繊維は腸の蠕動運動を促進させたり、糖の吸収を緩やかにしたりする作用が知られています。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく摂取することで、善玉菌を増やして腸内環境を整える効果も期待できます。
アスパラの栄養素5:葉酸
アスパラには190μg/100gの葉酸が含まれています。
葉酸は、細胞分化が盛んな胎児にとって重要な栄養成分で、妊娠前や妊娠初期の女性はとくに摂取をすすめられています。また、葉酸がなければDNAの合成ができないため、葉酸の欠乏は造血作用にも影響を与えます。
葉酸が欠乏すると、悪性貧血、舌炎、精神神経異常などが起こると言われています。
アスパラはダイエットに効果がある?
アスパラは多くの栄養素を持っている野菜ですが、その中でもダイエットによい影響をもたらすのが、ビタミンEや食物繊維です。
ビタミンEは血行を促進して基礎代謝を上げる効果がある栄養素で、美容にもよい効果をもたらすでしょう。
また、食物繊維は腸を刺激して蠕動運動を促す栄養素です。そのため、ダイエットの大敵である便秘やポッコリと出たおなかも、解消できる場合があります。
アスパラを使ったおすすめのレシピ
アスパラはさまざまな栄養が含まれる野菜です。もっともよく料理に使われるグリーンアスパラは、熱を加えると緑色の鮮やかさが際立ちます。
そのため、パーティ料理やお弁当、おつまみにも重宝されます。ここからは、アスパラを使ったおすすめのレシピを紹介します。
アスパラのおすすめレシピ1:アスパラとトマトのオープンオムレツ
彩りがきれいで、ちょっとしたパーティに出しても喜ばれる一品です。主役のアスパラに加えて、プチトマトやタマネギなどを使うため、さまざまな栄養がとれるオープンオムレツです。
野菜を切って、卵を調味料などと混ぜて流し入れるだけの簡単なレシピで、あと一品ほしいというときにも便利です。
アスパラのおすすめレシピ2:アスパラの肉巻き
簡単に短時間で調理が可能ですが、大人も子どもも好むメニューでしょう。アスパラの栄養素に、豚肉のたんぱく質やビタミン類が加わった、栄養バランスのよいレシピです。
アスパラのおすすめレシピ3:アスパラポタージュ
彩りが鮮やかなうえ、アスパラの香りが広がる優しい味のポタージュです。
シンプルながら野菜のビタミン類と、食物繊維がしっかりとれる一品です。見た目も鮮やかなので、華やかな場にもおすすめのレシピです。
アスパラをおいしく食べよう!
アスパラは、ビタミン類や食物繊維などの栄養素が含まれており、料理に彩りや華やかさを添えてくれる野菜です。また、クセが少なく、和洋中のさまざまな料理に合わせやすいため、多くのレシピが紹介されています。
軽い前菜から、肉や魚のがっつりとした料理にも使えます。旬以外の時期にも店頭で売られている便利な食材です。
アスパラを活用したさまざまなレシピで、おいしく食べましょう。
監修者ミニコラム:甘いアスパラは〇〇の色をチェック!キャベツやブロッコリーとの共通点も?
アスパラガスの選び方として、切り口がみずみずしく、鮮やかな緑色をしたものを選ぶのはよく知られています。ですが、ときどき、穂先が紫色をしたものも見かけることはありませんか?
じつは、甘みの強いアスパラガスは、紫色をしているものを選ぶのが◎。
これは、よく日に当たってアントシアニンというポリフェノールが多くつくられた証拠で、日に当たって成長した分、養分として糖も蓄えられているのです。
ちなみに、キャベツやブロッコリーの場合は、寒さにさらされるほど凍らないように糖を蓄え、同時にアントシアニンが増えるので、同じく紫色のものを選ぶと甘い確率が高めですよ!(ただし、もともと紫色の品種は同じことが言えないので、ご注意を)