【管理栄養士監修】「里芋」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2020/10/15
里芋のカロリーや栄養素についてくわしく説明します。また、里芋の栄養素の中で、どの栄養素がダイエットに効果があるのかについてもわかりやすく紹介していますので参考にしてください。
里芋の種類
里芋にはいくつもの品種があり、芋を食用とする石川早生、土垂、セレベスや、葉や茎も食用とする八ツ頭などがあります。
里芋に含まれる食物繊維や栄養素が、ダイエット効果が期待できると言われています。ここでは、里芋にはどんな栄養素が含まれているのかについてみていきましょう。
里芋のカロリーと栄養素
一般的に芋類は、炭水化物を多く含むイメージがあり高カロリーだと思うかたも多いのではないでしょうか。里芋は芋類の中でも低カロリーで、100gあたりのカロリーはたったの58kcalです。さつまいもやほかの芋類と比べると、炭水化物の量が少ないため低カロリーです。
・カリウム
・ガラクタン
・グルコマンナン
・ビタミンB群
里芋の栄養素1:カリウム
カリウムは、里芋に含まれる栄養素の中でも代表的で、ほかの芋よりも多く含まれています。
カリウムには、体の塩分を外に排出させる効果があり、また、血圧を下げる効果があると言われています。カリウムは水溶性の栄養素で、水によって流出しやすく、料理の際にはできるだけ栄養素が逃げないよう蒸したり電子レンジで加熱する調理方法もあります。
里芋の栄養素2:ガラクタン
ガラクタンは里芋のネバネバに含まれている成分です。
ガラクタンは、水溶性食物繊維の一つで、消化を促進する作用があり、腸内を整えてくれる働きや、血糖値、コレステロール値を下げる働きにも効果があると言われています。
里芋の栄養素3:グルコマンナン
グルコマンナンもまた、里芋のネバネバに含まれる成分の一つです。
水溶性食物繊維で、水に触れると大きく膨張するため、摂取することによって胃の中で膨らみ、満腹感を与えたり便通を改善する効果があるとして、ダイエット食品の原料などに利用されています。また、グルコマンナンはこんにゃく芋にも含まれており、ガラクタンと同じく、血糖値、コレステロール値を下げる効果が期待できるとも言われています。
里芋の栄養素4:ビタミンB群
里芋の栄養素には、ビタミンB1やビタミンB6などのビタミンB群も含まれています。ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える働きを補助すると言われており、ビタミンB6は、タンパク質をエネルギーに変える働きを補助したり、タンパク質の分解や合成を助けて、皮膚や粘膜を丈夫にする働きがあると言われています。
里芋はダイエットに効果がある?
里芋は、100gあたり58kcalと、芋類の中でも低カロリーと言われています。
ほかにも、腸内環境を整えて便通を改善するグルコマンナンや、ガラクタンなどの水溶性食物繊維が含まれており、体の塩分を外に排出させる効果のあるカリウムや、糖質をエネルギーに変える働きを補助するビタミンB1を含んでいます。
これらの栄養素は、一般的にダイエット効果に期待できる栄養素だと言われています。
里芋を使ったおすすめのレシピ
さて、里芋についてくわしく分かったところで、さっそく里芋を調理してみましょう。栄養素にはカリウム、水溶性食物繊維などの水に溶けやすい成分が含まれていますので、できる限りそれらの栄養素を損なわないような調理法をおすすめします。
これから紹介するのは、里芋を使ったレシピです。夕食の一品に加えてみてはいかがでしょうか。
里芋のおすすめレシピ1:珍味を使って旨味たっぷり。里芋といかくんの煮物
おつまみなどにも親しまれている、いかのくんせいを使ったおかずです。
里芋のねっとりとした食感に、いかのくんせいの旨味がよくからんだ和食煮物レシピで、レンジで温め直してもおいしくいただけます。つくり置きをしていてもよいでしょう。
里芋のおすすめレシピ2:基本の筑前煮
表面の濃い目の味と、素材の持ち味のコントラストを楽しむことができる一品です。煮物といえば、だし汁を思い浮かべる人も多いでしょう。
ですが、筑前煮は、材料の旨みがたくさん出てくるため、必要ありません。また、多めの量でつくったほうがおいしくなりますので、少し多めのレシピになっています。
里芋のおすすめレシピ3:里芋ご飯
いそがしい人におすすめの、簡単につくれる里芋の炊き込みご飯をご紹介します。
バターで炒めた里芋を、調味料といっしょに炊飯器に入れてスイッチを押すだけの簡単レシピです。シンプルだけどコクのある里芋ご飯のできあがりです。
里芋をおいしく食べよう!
里芋をおいしく食べるには、さまざまなレシピがあります。 里芋には、水溶性の食物繊維のガラクタンや、グルコマンナン、水溶性のミネラルのカリウムが含まれていますので、里芋の栄養素を逃さないように調理しましょう。
お味噌汁にすれば汁ごといただけます。毎日の献立にぜひ、里芋を取り入れてみましょう。
監修者ミニコラム:里芋のヌルヌル&チクチクを抑えて下処理する方法は、○○させることだった!
里芋のぬめり成分には、食物繊維のガラクタン、グルコマンナンが関わっているのですが、これらはすべて水に溶け出しやすい性質を持っています。水に濡れた状態であればあるほど、溶けだしてぬめりを生み出しますが、反対に乾燥した状態であれば、ぬめりを抑えることができるのです(チクチク痒くなる成分も同じ性質!)。
ただし、里芋の皮が乾いた状態では鮮度が落ちやすくなるので、購入する際は湿り気があるものを選ぶのが◎。
里芋は、乾燥と低温が苦手なので、新聞紙に包んだり紙袋に入れて常温で保存を。料理に使う前に必要分だけを取り出し、汚れを洗い落としてザルなどに並べて乾かしてから剥くと、ぬめりや痒みの心配が減らせますよ!