【管理栄養士監修】「ごま」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2020/09/06
ごまは、脂質、タンパク質、ミネラル、ビタミン、食物繊維など多くの栄養素を含んでいる食材です。この記事では、ごまに含まれる主な栄養素やカロリー、おすすめのアレンジレシピなどをご紹介いたします。毎日の食卓に、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
ごまの種類
日本でよく耳にするごまの種類は、「白ごま」「黒ごま」「金ごま」の3種類です。品種ではなく見た目の色味で分類されていて、栄養価に大きな違いはありません。
「白ごま」は甘みがあってクセがなく、「黒ごま」には香ばしい強い香り、「金ごま」には香り高さと濃厚なコクが特徴とされています。
ごまのカロリーと栄養素
ごまには多くの栄養素が含まれていますが、もっとも多く含まれている栄養素は脂質です。
脂質1gあたりのカロリーが高いことから、ごまは高カロリーな食材です。乾燥ごまは100g当たり586kcal、いりごまは100g当たり599kcalです。
ごまの栄養素
・タンパク質
・脂質
・炭水化物
・ビタミン
・ミネラル
ごまの栄養素1:タンパク質
乾燥ごまには、可食部100gあたり19.8gのタンパク質が含まれています。タンパク質は、20種類のアミノ酸からできています。
またタンパク質は、筋肉、内臓、肌、爪、髪などを構成する成分であり、酵素、ホルモン、免疫物質をつくる働きがあります。積極的に摂取したい栄養素ですが、ごまは脂質が多いためカロリーの摂り過ぎには注意が必要です。
ごまの栄養素2:脂質
ごまに最も多く含まれる栄養素は、脂質です。乾燥ごまは可食部100g当たり、53.8g含まれています。脂質は、効率の良いエネルギー源であり、細胞膜、内臓、神経などを構成する成分となったり、ビタミンの運搬を助けたりする働きがあります。
特に、ごまの脂質に含まれるリノール酸やオレイン酸といった不飽和脂肪酸は、人間の体からは生成されないため、不飽和脂肪酸を多く含む植物を中心に摂取する必要があります。
ごまの栄養素3:炭水化物
炭水化物は、体内に吸収されて即効性の高いエネルギー源となる糖質と、人間の体内では消化されない食物繊維に分かれます。
乾燥ごまでは可食部100gあたり16.5g、いりごまでは可食部100gあたり18.5gの炭水化物が含まれますが、その半分以上が食物繊維です。食物繊維は、腸内環境を改善し、不要なものを排出したり、糖の吸収を緩やかにする働きがあります。
ごまの栄養素4:ビタミン
ごまには、多くのビタミンも含まれています。特に、ビタミンB1、ビタミンB6、ナイアシンなどが多く、タンパク質・脂質・糖質の代謝に必要な成分です。
また、妊娠中や授乳中に大切な栄養素と言われている葉酸も豊富です。
ごまの栄養素5:ミネラル
ごまは、ミネラル成分がバランスよく含まれている食材です。特に、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などを多く含みます。
カルシウム・マグネシウムは、丈夫な骨や歯をつくるのに必要な成分で、筋肉や神経の働きを正常に保つ働きがあります。鉄は、血液中のヘモグロビンをつくる材料となり、亜鉛は、正常な味覚を維持する働きがあります。
ごまはダイエットに効果がある?
冒頭でご紹介した通り、ごまは意外にも高カロリーです。そのため、「食べ過ぎてしまうと、逆に太ってしまう原因になるのでは」と考えてしまうかたもいらっしゃるでしょう。
しかし、ごまに含まれているごまに含まれるセサミンなどのゴマリグナンという成分によって、肝機能を改善したり、コレステロールを低下させ、脂質の代謝を促進させる働きが期待できます。
ごまを使ったおすすめのレシピ
ごまは風味が良く、見た目のアクセントにもなるため、活用しやすい食材です。ここからは、ごまを使ったレシピをご紹介します。
ごまのおすすめレシピ1:ちくわのごま照り焼き
醤油と砂糖を使った甘辛いたれと、ごまが絡むおいしい一品です。
さっと短時間での調理が可能なため、忙しい朝のお弁当づくりにも、夕飯に何か一品追加したい際にもおすすめのレシピです。
ごまのおすすめレシピ2:ごまアイスの簡単レシピ/作り方
ごまは、お菓子作りにも活用できます。ごまアイスは、練りごまが使いきれなかったときにおすすめのアイスです。
こちらのレシピは重くなく、さっぱりとした味わいのレシピです。また、練りごまがなくても、砂糖を減らしてすりごまを代用してつくることもできます。
ごまのおすすめレシピ3:ブロッコリーのゴマ和え
ほうれん草やインゲンなど、ごま和えのレシピはさまざまですが、今回ご紹介するのはブロッコリーのごま和えです。
こちらのレシピは、ねりごまとすりごまの両方を入れるため、より風味を感じられる一品です。
ごまをおいしく食べよう!
ごまには豊富な栄養素が含まれているので、普段の食事にも取り入れてみましょう。色が異なるごまを使用することで、お料理の見た目や風味も変わってきます。
おかずに使われるだけでなく、スイーツとしても使用されるため、そのレシピも豊富です。さまざまな調理方法を試して、おいしく食べましょう。
監修者ミニコラム:白・黒・金ごま、どれも最初は同じ○色!色別おススメの使い方
ごまの色の違いによる香りや味などの特徴は、本文で紹介した通りですが、“通”になるとそれらの特徴を生かして料理に使い分けるのだとか。
白ごまは淡白なのでどんな料理とも合わせやすく、黒ごまは独特の風味とコクを生かして香りの強い野菜と和えるのがおススメ。金ごまは、旨味と濃厚な味わいが生きる、煮物やきんぴらにたっぷりと使いましょう!
ちなみに、ごまは種をまくと30日ほどで花が咲き、その後、実を付けます。最初はどれも白い色なのですが、成熟とともにそれぞれの色が濃くなり、完熟すると実が弾けて、100粒以上もごまが飛び出してくることもあるとか。
そんな様子から、「開けごま!」という合言葉も誕生したといわれています。