【管理栄養士監修】「ししとう」の主な栄養素とカロリーまとめ!ダイエットに効果がある?
2020/10/28
焼肉のつけ合わせなどでよくみかけるししとうは、唐辛子の甘味種で辛くない野菜です。ししとうには健康によい栄養素が含まれており、美容や健康のためにぜひ取り入れたい食品です。本記事はししとうの主要な栄養素や効果的に栄養を摂取できるレシピをご紹介しています。
ししとうの種類
ししとうはナス科トウガラシ属の夏野菜です。とうがらしには、鷹の爪などの辛みのある辛味種と、ピーマンやパプリカのように辛みのない甘味種があります。ししとうは生育環境によって辛くなることもありますが甘味種で、香辛料というよりは野菜として食用されています。
ししとうにはたくさんの品種があり、京野菜の万願寺とうがらしや大和野菜のひもとうがらしなどの有名ブランドもあります。
ししとうのカロリーと栄養素
生のししとう100gあたりのカロリーは27kcalです。100gは、5~7cmのししとう約30本分です。
また、ししとうはヘルシーなだけでなく、美容や健康におすすめの栄養素が含まれています。
ししとうの栄養素
・β-カロテン
・ビタミンC
・ビタミンP
・カプサイシン
・カリウム
ししとうの栄養素1:β-カロテン
β-カロテンは、色鮮やかな緑黄色野菜などに多く含まれ、人体の免疫機能を正常に維持するために必要不可欠な栄養素です。
β-カロテンは、抗酸化作用があり、活性酸素から細胞を守ることで、がんの予防効果が期待されています。また、体内では必要に応じてビタミンAに変換されることで、肌の健康を維持して、美肌効果も期待できると言われています。
ししとうの栄養素2:ビタミンC
ししとうにはビタミンCも含まれています。ビタミンCは老化や生活習慣病の原因とされる活性酸素の働きを抑える抗酸化作用があり、メラニン色素の過剰生成を抑制するなどの肌環境を整えてくれると言われている栄養素の1つです。
ビタミンCは水溶性なので、毎日意識して摂りたい栄養素です。ビタミンCは皮膚や軟骨を構成するためのコラーゲンというタンパク質の生成にも必要です。
ししとうの栄養素3:ビタミンP
ビタミンPはビタミン類ではなく、フラボノイドというポリフェノールの一種です。フラボノイドは植物が自身を酸化から守ったり、害虫の食害を防いだりするためのものです。野菜や果物の苦みのもととなる物質です。
ビタミンPはビタミンCとともに働き、毛細血管を健康に保ちます。また、血管が強化され免疫力向上につながります。
ししとうの栄養素4:カプサイシン
唐辛子の辛味成分として有名な栄養素であるカプサイシンですが、甘味種のししとうにも含まれています。カプサイシンには食欲増進や疲労回復効果が期待できます。また、血行促進効果があるため、冷え性の緩和にもおすすめです。
カプサイシンは摂取しすぎるとのどや胃の粘膜が荒れてしまうことがあります。ししとうには基本的に粘膜を傷めるほどのカプサイシンは含まれていないため、安心して食べられます。
ししとうの栄養素5:カリウム
カリウムは細胞の状態や血圧を調節しながら常に一定したよい体の状態を維持する役割のある栄養素です。カリウムには高血圧を防ぐ役割があり、むくみを解消するともいわれています。
カリウムはカルシウムを骨に蓄積する効果を高めてくれるとも言われているため、骨粗しょう症の予防効果にも期待できます。
ししとうはダイエットに効果がある?
ししとうに含まれるカリウムとカプサイシンは、ダイエットに効果があることでも知られる栄養素です。
カリウムは余分な塩分や水分を体外に排出するため、ダイエットの大敵であるむくみを解消する効果があります。また、カプサイシンが血中に入るとアドレナリンが分泌されます。アドレナリンはエネルギー代謝を促進し、脂肪の燃焼を助けてくれます。
ししとうを使ったおすすめのレシピ
ししとうは焼くだけではなく、さまざまなアレンジが可能です。
ここからは、ししとうをおいしく効果的に食べられるレシピを3つご紹介します。つくりやすいものばかりなので、ぜひ試してみてください。
ししとうのおすすめレシピ1:シシトウのゴマみそまぶし
甘辛い味がご飯のおかずにも、お酒のおつまみにも合う有能な副菜です。お手軽なのであと一品欲しいときやお弁当にもぴったりです。
ごまや味噌には抗酸化作用がある栄養素が含まれるため、アンチエイジングや生活習慣病の予防効果も期待できます。
ししとうのおすすめレシピ2:ししとうとじゃこのパスタ
ししとう、薬味ねぎ、三つ葉の緑が鮮やかなパスタです。にんにくの香りとじゃこのうまみが食欲をそそります。
ししとうはもちろん、薬味ねぎと三つ葉にもβ-カロテンが含まれています。β-カロテンは油といっしょに摂取すると吸収率が上がる栄養素のため、このレシピのように油を使った調理法がおすすめです。
ししとうのおすすめレシピ3:お箸が進みます。あじとししとうの甘辛揚げ焼き
甘辛い味が食欲をそそる、ご飯のおかずにぴったりな一品です。衣に片栗粉を使用するため、時間が経ってもベタッとなりにくく、作り置きにも適しています。
アジなどの青魚にはDHAやEPAという栄養素が含まれ、血液をサラサラにしコレステロールを減らす効果が期待できます。
ししとうをおいしく食べよう!
ししとうはさまざまな効果が期待できる、有能な食材です。本来は夏野菜ですが、現在は加温栽培やハウス栽培がさかんで、安定した価格で一年中流通しています。
なかなかメインの食材にはなりにくいですが、ほんのりと苦みがきいた大人な味が箸休めにぴったりです。ぜひおいしいレシピで食卓やお弁当に取り入れてみましょう。
監修者ミニコラム:辛いししとうも怖くない⁉○○を口にするのが正解◎
辛味種ではないのに、激辛なししとうを食べたことがある人もいるのでは?
よく言われるのは、「いびつな形を避ける」という方法。「種が詰まっているもの」や「暑くない時期に採れたもの」を選ぶのもいいとされています。
そうはいっても、夏が旬なのに美味しく食べられないのは困りもの…水を飲んでも癒されない辛さですが、和らげる方法が存在するのです!それが「油脂や乳製品」と一緒に摂るというもの。
辛味成分のカプサイシンは油に溶けやすい性質があるので、そのような食材と一緒に調理したり、事前に牛乳やヨーグルトを口に含んだり、食後にヨーグルトやアイスクリームを食べるのも有効なのだとか!ちなみに「レモン汁」にも効果があるので、ぜひ試してみては?