【管理栄養士監修】「ひじき」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2020/06/27
ひじきは非常に豊富な栄養素や食物繊維を含んだ食材です。この記事ではひじきが含む主な栄養素やカロリー、ひじきを使ったおすすめのレシピなどをご紹介しますので、ぜひふだんの食事に栄養満点のひじきを取り入れてみてはいかがでしょうか。
ひじきの種類と栄養
ひじきは栄養価の高い海藻です。ひじきは大きく分けるとひじきの葉の部分にあたる「芽ひじき」、ひじきの茎の部分の「長ひじき」、冬の若いひじきを加工した「寒ひじき」の3種類があり、流通している80%が「芽ひじき」です。
ひじきには腸内環境を整える食物繊維、骨を丈夫にするカルシウム、塩分排出をサポートするカリウムなどの栄養素が含まれています。
ひじきのカロリーと栄養素
ひじきは多くの栄養素や食物繊維を含んでいます。カロリーは100gに対して149kcalで、食物繊維51.8g、カルシウム1000mg、カリウム6400mg、βカロテン4400μg、マグネシウム640mgなどの栄養素が含まれています。また、現在はステンレス釜が主流ですが、鉄釜で乾燥されたひじきは、食材中でトップクラスの鉄を含みます。
ひじきの栄養素
・食物繊維
・カルシウム
・カリウム
・βカロテン
・マグネシウム
ひじきの栄養素1:食物繊維
ひじきに含まれる食物繊維は、腸の調子を整える栄養素です。ひじきに豊富に含まれる食物繊維は、小腸での栄養の吸収をゆるやかにすることで血糖値の上昇を抑える効果があるとされています。
また、コレステロールを吸着して体外へ排出するのを促したり、ナトリウムを排出したりすることで、高血圧の予防効果も期待できると言われています。
ひじきの栄養素2:カルシウム
ひじきに含まれるカルシウムは、骨に必要な栄養素です。ひじきに豊富に含まれるカルシウムは、骨や歯の主要な構成成分であり、摂取することで骨を丈夫にすると言われています。
細胞の分裂や分化を助けたり、筋肉の収縮をサポートするなどの機能を持っています。また、多くの生命維持につながる働きを持つミネラルとされています。
ひじきの栄養素3:カリウム
ひじきに含まれるカリウムは、体内のナトリウムの排出を助ける栄養素です。ひじきはカリウムも非常に豊富です。カリウムは体内では大部分が細胞内に存在し、細胞内の水分バランスを適切に保っていると言われています。
また、腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制することにより、尿への排出を促して、高血圧防止にも役立つとされています。
ひじきの栄養素4:βカロテン
ひじきに含まれるβカロテンは、アンチエイジングに効果のある栄養素です。βカロテンは体内に入ることでビタミンAに変換されるため、プロビタミンAとも呼ばれています。
βカロテンは皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあり、免疫力を高めると言われています。また、がんの予防にも役立ち、アンチエイジングにも効果的とされています。
ひじきの栄養素5:マグネシウム
ひじきに含まれるマグネシウムは、酵素を活性化させる栄養素です。ひじきはマグネシウムも豊富です。マグネシウムは300種類以上の酵素の働きをサポートし、主に循環器系の健康を守る必須ミネラルとされています。
また、カルシウムと相互的に働き、筋収縮を制御したり、血管を拡張させて血圧を下げたりする作用もあると言われています。
ひじきはダイエットに効果がある?
豊富な栄養と食物繊維を含むひじきを、ダイエットのために食べる人も多いでしょう。ひじきは栄養が豊富で、食物繊維も多く含んでいる食品です。そのため、ひじきに豊富に含まれる食物繊維が、血糖値の上昇を抑えたり、余分なコレステロールを排出するとされています。
また、食物繊維は満足感を高めると言われているため、食べすぎを防止することでダイエット効果を高めることも可能でしょう。
ひじきを使ったおすすめのレシピ
ひじきのおすすめレシピ3選をご紹介します。ひじきはふだん不足しがちな栄養素を豊富に含んだ食品です。また、食物繊維も非常に多く含むため、ダイエット中のメニューとして積極的に取り入れていきましょう。
ここではひじきの豊富な栄養をおいしく取れるおすすめレシピ3選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ひじきの煮物
ひじきの定番レシピでもある「ひじきの煮物」。油揚げが調味料を含んで、しっかりとした味つけを楽しむことができます。
ひじきの煮物だけで食べるのは好きじゃないというかたは、酢飯と混ぜて食べるのがおすすめです。
ヒジキと納豆のチャーハン
鉄分が足りないかたにおすすめなのが、ひじきと納豆のチャーハンです。梅が入っているので、夏のような汗をかく季節でもさっぱりと食べることができます。
材料を炒めるだけの栄養満点レシピなので、疲れているときにもおすすめです。
ひじき入り豆腐ハンバーグ
ひじきが苦手なお子さんにおすすめなのが「ひじき入り豆腐ハンバーグ」です。ふわふわな食感と低カロリーな食材を使っているので、女性にも人気のレシピですよ。
冷えても硬くならないので、お弁当のおかずにもおすすめです。
ひじきをおいしく食べよう!
栄養豊富なひじきをふだんの食事にも取り入れてみましょう。ひじきは栄養価が高く、煮物や炒め物、サラダなどのさまざまな料理に使える食材です。また、食物繊維も豊富なので、ダイエットのときにも強い味方だと言えるでしょう。
ぜひこの記事で紹介したレシピを参考に、ひじきをふだんの食事においしく取り入れてみてはいかがでしょうか。
監修者ミニコラム:ひじきは生食不可⁉知られざるひじきの本来の味とは?
スーパーマーケットなどの魚売り場などで、「生ひじき」としてパック詰めのものを見たことがある人もいるのでは?でもそれは、厳密には生ものとして販売されているわけではないのです。
なぜならば、海藻の多くは、
・渋み成分のタンニン
・未知の酵素
などが含まれているため、長時間かけて加熱・乾燥などの加工が施されているから。
ひじきについても、本来は渋みが強く、青臭さがあって、とても生食できるものではありません。加えて、収穫しただけの状態では、とても硬く食用には向いていないのです。
そのようなことから「生ひじき」と販売されている場合であっても、加熱/加工済みで食べやすくしてあるひじき、ということになります。