【管理栄養士監修】賞味期限切れの「ロースハム」はいつまで大丈夫?傷んだときの特徴を解説!活用方法も
2020/12/20
長期保存が効くロースハムですが、その分賞味期限を忘れて期限切れになることもあるでしょう。期限の切れたロースハムは食べられるのか、またどのように保存すると良いのかなどをご紹介します。正しく保存して、ロースハムをおいしく活用しましょう。
ロースハムの賞味期限は?
お中元やお歳暮の定番であるロースハムですが、長期保存が効くと言っても、余ってしまい期限切れになってしまうこともあるでしょう。
日本でよく食べられるロースハムは、豚肉のロースと呼ばれる肩から腰に掛けての背肉部分を塩漬け後に加熱処理したもので、柔らかさが特徴です。
一般的なロースハムの賞味期限は40日~60日ほどで、保存料や発色剤が不使用の場合は、20日前後と短く設定されていることが多いです。商品によって差があるので、商品ごとに必ずパッケージに記載されている賞味期限を確認しましょう。
また、賞味期限は未開封で正しく保存する場合を想定して設定されているため、開封済みの場合は3日を目安に、早く食べきる必要があります。
賞味期限と消費期限の違い
ここで、賞味期限と消費期限の違いについてまとめます。
賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた場合、記載されている「年月日」まで「安全に食べられる」期限になります。
お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期限に関わらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
賞味期限が過ぎて傷んだロースハムの特徴
賞味期限は品質やおいしさを保証する期限であるため、大幅に期限を超えると食べられない可能性があります。また、保存状況によっても早く傷んでしまうことがあります。
傷んでいるロースハムを見分けるために、その特徴について紹介します。
特徴1:カビが生える
ロースハムは傷むと、カビが生えることがあります。カビとは真菌類の一種で、酸素、温度、栄養分、水分の4つの条件が揃うと繁殖しやすくなります。
カビは、色、形状、臭いなどの変化で確認することができるため、一部だけでもカビが生えたロースハムは食べないようにしましょう。
特徴2:ぬめりが出る
ロースハムが傷んでくると、ぬめりが出てきます。
ぬめりは食べ物に微生物が付着し、増殖することで起こります。これらの微生物は食品の状態を変化させ、腐敗させる恐れがあるため、ぬめりが出ているロースハムを食べることは避けましょう。
特徴3:異臭がする
ロースハムは傷んでくると、異臭を放つようになります。ロースハムの臭いを嗅いだ際に、明らかにおかしいと感じる臭いがした場合は食べることを避けましょう。
異臭が起きる原因は、付着した微生物が発生させた物質によるものです。異臭がする場合は、微生物の増殖が進んでいるものと考えられます。
そのため、ロースハムから異臭がする場合は食べずに処分しましょう。
賞味期限切れのロースハムはいつまで大丈夫?
傷んでいる特徴が特に見られない場合、賞味期限の切れたロースハムはいつまで食べられるのでしょうか。
期限が切れたロースハムを食べられる期間についてご紹介します。
賞味期限が1カ月過ぎたロースハム
賞味期限が1カ月以上切れたロースハムでも、食べられる可能性があります。賞味期限が切れたロースハムを食べる際に判断するべきは、保存状態、見た目、臭い、味の4点です。
賞味期限切れのロースハムを食べる場合には、未開封の状態であることが前提です。一度開封したものは、品質が劣化してしまうので、開封後から時間が経っている場合は傷んでいる可能性が高くなります。
未開封のものであれば、見た目、臭い、味を確認し、問題がなければ食べられる可能性が高いです。ただしこれらの判断は、必ずしも正しいわけではないため、1カ月以上期限が切れたロースハムを食べる際は自己責任で判断しましょう。
ロースハムの保存方法
ロースハムは、正しく保存ができていなければ賞味期限を縮めてしまう可能性があります。また、賞味期限が短くなることで、傷みは早くなります。
それぞれの保存法の特徴を押さえて、上手にロースハムを保存しましょう。
冷蔵で保存する
一般的に冷蔵保存をおすすめしていることが多く、ロースハムの品質を保つために適した保存法であると言えるでしょう。
ロースハムは10℃以下で冷蔵しましょう。また、一度開封したロースハムは、ラップに包んでからジッパー付きの保存袋や、密閉容器に入れるなどしてなるべく酸素に触れないように保存し、冷蔵庫内のチルド室や冷気の吹き出し口などの低温になる場所を選んで、早めに食べきるようにしましょう。
冷凍で保存できる?
ロースハムを冷凍で保存することは可能ですが、食感や風味が損なわれるため、あまりおすすめの保存法ではありません。
どうしても冷凍で保存する場合は、できるだけ早いうちに、未開封であればパッケージごと、開封後や量が多いときは、1回分を小分けに密閉した状態で保存しましょう。また、解凍する際は、冷蔵庫に移してゆっくり解凍するのが望ましいです。
ロースハムの活用方法
ロースハムは加熱されて作られているため、そのままでおいしく食べることができ、サラダやサンドイッチに使用することがおすすめです。
また、細切りにしてそうめんや冷やし中華のトッピングに使用したり、ハムエッグなど加熱調理をしてもおいしく食べられます。
賞味期限切れのロースハムには要注意!無理して食べないようにしよう!
ロースハムの賞味期限は、正しく保存した場合に品質が変わることなくおいしく食べられる期限の目安であるため、必ずしも期限が切れたからと言って廃棄する必要はありませんが、食べる際には注意が必要です。
保存状態や、見た目、臭い、味に注意して食べられるかどうかを判断し、無理に食べることは避けましょう。
正しい方法で管理して、安全においしくロースハムを食べてください。